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【イオンフィナンシャルサービス】25年減配無し記録ストップ!落ちるナイフなのか?

こんにちは!総合商社マンです!25年連続減配無し記録保持者のイオンフィナンシャルサービスがついに減配発表!株価チャートは落ちるナイフなのか?

 

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イオンフィナンシャルサービスが遂に減配

 

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イオンフィナンシャルサービスが25年連続減配無しから一転、ついに減配を発表してしまいました。イオンフィナンシャルサービスは2月決算会社ですので、このタイミングで2020年3月~5月の1Q決算発表が行われ、そのタイミングで減配となってしまったのですね。

1Qの決算はこちらのスライドをご覧ください。

 

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細々としているので分かりづらいですが(笑)、上表の一番右側に連結の数字が出ています。

  • 営業収益(いわゆる売上高)は前年比▲2%減少
  • 営業利益は▲8億円と赤字転落。
  • 当期純利益は▲10億円と赤字転落。

こんな感じ。営業収益は意外と減ってないですが、海外セグメントでコロナの影響もあってか貸倒引当費用が大きく発生したことで連結で営業赤字に陥ってしまった状況のようです。

そして今期業績予想と配当に関するスライドがこちらです。

 

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イオンフィナンシャルサービスは4月に行った2020年2月期決算発表の際、今期の業績予想及び配当については未定としていましたが、今回の決算発表のタイミングで業績予想及び配当を出した形となっています。

御覧の通り、営業収益は前期比増加しているものの、営業利益、当期純利益がなかなかの悲惨なことになっています。当期純利益を見ると黒字予算とはなるものの前期340億円だったものが、50億円~100億円と大幅な減益になっていますね。

この状況もあって配当予想も前年68円の実績に対し、今期は23円という大幅減配という予想となっています。これで25年減配無し記録が遂に終了することになってしまったわけです。

そんなかなり厳しい業績に見舞われているイオンフィナンシャルサービスの株価チャートを分析してみたいと思います! 

 

イオンフィナンシャルサービス株は落ちるナイフか?

イオンフィナンシャルサービス株は落ちるナイフなのか?買いか?売りか?今回の減配発表により株価が大きく下落しています。こちらが日足チャートです。

 

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決算発表&減配発表が7/8で、その後急激に株価が下落している状況で、7/10終値で889円、配当利回りは2.59%まで低下しています。3月のコロナ暴落の安値をさくっと下回って年初来安値を付けている状況です。

さて、そんなイオンフィナンシャルサービス株を今回もいつもと同じ以下の3つの指標で見てみましょう。全て日足ベースで見て行きます。日足ベースですので、この記事はスイングトレードを前提とした視点です。

  1. RSI
  2. 一目均衡表
  3. MACD

また今回チャート分析するにあたり参考にした図書はこちらです。

 

 

RSI

RSIは株価が「買われ過ぎ」もしくは「売られ過ぎ」かを見る指標です。

RSIの数値のおおまかな使い方は以下の通り。

RSI<30  :売られ過ぎ

RSI 30~40  :少し売られている

RSI 40~60  :だいたい中立

RSI 60~70  :少し買われている

70<RSI    :買われ過ぎ

この数字を参照しながらイオンフィナンシャルサービス株のRSIを見てみましょう。

 

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このチャートの下部分の下がRSIの推移です。短期の14日と少し長期の25日の二つの線を出しました。紫色の線が14日ですが11.91で「売られ過ぎ」、緑色の25日線は20.82でこちらも「売られ過ぎ」という水準です。

指標だけで見ると「売られ過ぎ」と出ているので「お?買いか?」と思ってしまいがちですが、3月のコロナ暴落時のRSIはもっと低くなっていましたので、まだ下落の余地はあるかもしません。

 

一目均衡表

続いてイオンフィナンシャルサービス株を一目均衡表で見てみましょう。

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一目均衡表の詳細説明は本記事の趣旨とはずれるのでしませんが、簡単に3つのことが分かります。

  1. 緑色線が転換線で、赤色の線が基準線です。ちょっとごちゃとしていて分かりづらいですが、緑線が赤線を下回るとデッドクロスとなり下落サインです。実はイオンフィナンシャルは決算発表前の6/29に既にデッドクロスとなり下落トレンドサインがでていたようです。
  2. 遅行スパンと26日前の株価の関係で買いか売りかが見れます。淡いピンク色の線が遅行スパンで、現在の株価が26日前の株価よりも大きく下にあります。ここでも「下落トレンド」シグナルが出ているのが分かります。
  3. 現在の株価と雲の関係を見ることで株価の上値目途や下値目途が見れます。 灰色に塗られた部分が雲になりますが、現在の株価は雲のはるか下にあります。これまた下落トレンドを示唆しています。雲の下限は1,100円程度の位置にあり上昇した場合このあたりが一つの上値目途になりますが、如何せん減配のマグニチュードが大きすぎてそこまで戻すイメージが湧きませんね。

総じて下落トレンドのサインが出まくっています。 

  

MACD

最後にMACDを見ておきます。この指標では上昇トレンドか下落トレンドかをみることができます。こちらをご覧ください。

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下のチャート部分がMACDの部分です。赤線がMACD、黒線がシグナル線と呼ばれるものです。イオンフィナンシャルサービス株はMACDにおいては6/12に基準線よりも上で赤線が黒線を下回るデッドクロスが発生して以降、綺麗な下落トレンドを描いています。

ここでも下落トレンドが進んでいる状況ですね。

 

結論:今手を出すのは危険かもしれない

今回3つの指標を見ましたが、総じて「下落トレンド」のシグナルが出ているのが分かりました。あくまでチャート的な観点で見てきましたが、業績に目を向けても厳しい状況が伺える中で、今参入するとまさに「落ちるナイフ」を掴むということになりかねないので上昇トレンドサインが出るまでは待った方がよいかもしれませんね。

一転いつもの分析に情報を付け足します。

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これは先ほど紹介した日足チャートです。出来高を伴って下落をしている状況ですが、このろうそく足チャートにまだ下髭が出ていません。ということはまだ売り圧力のほうが強いことを示唆しています。そういう意味でももう一段の下落の可能性が高いと言えるので、この点においてもこのタイミングでの買い参入は危険かもしれません。

 

尚、上記は日足チャートで見ているのでスイングトレードの観点での分析です。もっと長期で株価を見てみるとリーマンショック時でも700円台まで下落していた過去があります。こちらは2010年頃からのチャートです。

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リーマンショックの際でも減配をしなかったのに700円台まで株価が下落していたことを考えると、今回減配発表のマグニチュードはやはり大きいように感じますが、どうなることやらです。

今後のイオンフィナンシャルサービスの株価がどう動いていくのか観察していきたいと思います!

  

最後に、先ほども紹介しましたが、今回チャート分析をするにあたり参考にした書籍は以下の「株チャートがおもしろいくらいわかる本」というやつです。

 

 

初心者にも分かり易く記載された本なのでチャート初心者の私にはすっと入ってくるところがあり、非常に読みやすかったのでお勧めですよ。このリンクから簡単に目次だけでも読めますので一度見てみても面白いかもしれませんよ!

  

ということで今回は以上です!当ブログでは個別の銘柄について言及することがありますが、投資を推奨しているものではありません。投資は自己判断でお願いします。

今回も最後までお読み頂き有難うございました!

 

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