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【インヴィンシブル】配当上方修正!無敵艦隊の行方や如何に!?

こんにちは!総合商社マンです!ホテルREITのインヴィンシブルが配当を上方修正したよ!その内容を見てみましょう!

 

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インヴィンシブルが配当を上方修正

インヴィンシブルが配当を上方修正しました。インヴィンシブルはホテル主体型のJ-REITで、その名前の由来はかつてのイギリス海軍の無敵艦隊から由来しています。そんなインヴィンシブルが今回配当を上方修正したわけですが、上方修正というと聞こえはいいですが、このインヴィンシブルは直近では「超絶減配」を発表していましたね。今回のリリース内容を見る前にそちらに簡単に触れておきましょう。

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参照元:J-REIT.com

この赤枠の部分を御覧ください。もともと2020年1月~6月(第34期)の配当予想は2月時点で1,812円だったのが4/24に未定に据え置かれ、5月に驚愕の30円という大大減配の配当予想が発表された、という流れでしたね。1,812円⇒30円。。。ま、コロナでホテル稼働が停止したのでやむを得ないところですが、それにしてもこの減配っぷりはSNS上をざわつかせたことは記憶に新しいと思います(以下記事にも纏めています)。

 

www.sogoshoshaman.com

 

今回のリリース内容はこの30円から最終的にどうなったのか?という内容です。それでは具体的に内容を見てみましょう!

 

インヴィンシブルの決算&配当

インヴィンシブルが8/25に発表した2020年1月~6月(第34期)の決算内容及び配当内容を見てみましょう。

まず決算内容です。

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※参照元:インヴィンシブル社プレスリリース

細々としているので箇条書きします。

  • 売上は前期比▲49.4%減収の94億円。
  • 営業利益は前期比▲88.4%減益の15億円。
  • 当期純利益は前期比▲96.4%減益の4億円。

凄まじい「減収減益」の決算内容ですね。2020年1月~6月が今回の決算期間ですので、コロナショックを最も大きく受けた期間ですから仕方ない部分はあります。むしろ個人的には黒字を確保していることが驚きなくらいです。

そして今回の実績は直近の業績予想と比べてどうだったのかを見てみます。こちらをご覧ください。

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※参照元:インヴィンシブル社プレスリリース

ポイントを箇条書きします。

  • 売上は+5.5%増益。
  • 営業利益は+17.9%増益。
  • 当期純利益は+127.3%増益。

わお。笑 直近予想と比較すると大幅な業績上振れとなっています。前回発表予想をかなり保守的に見積もっていたということでしょう。

そして気になる配当はこちらです。

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参照元:インヴィンシブル社プレスリリース

  • 直近配当予想30円を+39円増配の69円に決定。

「おー増配だーーー!」と思うかもしれませんが、先ほど言ったように前期の配当は1,812円でしたからね。笑 ま、増えないよりマシかな。この決算上振れ、配当増加はどういった理由からなのでしょうか。

今回発表されたプレスリリースの中に記載があったので以下に抜粋します。長いので赤字部の部分だけ見れば良いと思います。

主として、本投資法人が保有する国内ホテルの主要テナントである株式会社マイステイズ・ホテル・マネジメント及びその関連会社(以下「MHMグループ」といいます。)との間で締結した 2020 年 5 月11 日付定期建物賃貸借兼管理業務委託契約の変更覚書に基づく、MHMグループに対する物件管理費の追加負担及び管理業務受託手数料の引上額の合計額が、想定していた 1,485 百万円より 135 百万円少ない 1,350 百万円に留まったことに加えて、資本的支出が想定より少なかったことに伴い減価償却費が想定より 89 百万円減少したことにより、当期純利益が 237 百万円(127.3%)増加したため、上記のとおり従前の予想値と決算値の間に差異が生じました。

ま、細々と書いてありますが、要は想定よりも管理費や減価償却等の費用が少なかったということですね。

 

20年12月期の業績&配当予想

 

気になる今期の20年7月~12月予想はどうでしょうか。これついては今回未定となっています。まだコロナの状況から不確定要素が多く算出不可ということでしょうね。 以下はリリースの抜粋です。

2020 年 12 月期(第 35 期:2020 年7月1日~2020 年 12 月 31 日)の運用状況及び分配金の予想については、引き続き未定としていますが、策定次第速やかに公表いたします。

一方で、国内は最悪期は脱した可能性もあります。今回の決算発表のタイミングで合わせて発表された7月の運用状況に関するレポートの抜粋がこちらです。

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  • 国内はホテル75物件の内、74物件が既に稼働済。7月の客室稼働率は40.6%。軽症のコロナ患者隔離場所として提供するなどして、需要を取り込んでいるようです。
  • 海外(ケイマン)は7月の稼働率はゼロ。まだ稼働再開に至っていない厳しい状況。
  • 住居は堅調で95%の稼働率。

あれ?インヴィンシブルってホテルリートだからホテルだけなんじゃないのと思われたかもしれませんが、実は住居の取り扱いも行っているのですね。リートの区分も「ホテル主体型」なので、特化しているわけではないです。住居はコロナの影響を基本的には受けないので、この部分が下支えをしてなんとか黒字決算を維持している状況とも言えると思います。ポートフォリオ分散って大事ですね。。

 

最後に:アフターコロナが大事

今回のインヴィンシブルの決算発表を受けて、株式市場は超好感して反応しています。発表された翌日の8/26終値では驚異の+9.78%上昇で引けていますね。

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恐らく市場は最悪期を脱したというふうに見ているのだと思います。ひとまずホルダーさん、よかったですね!

インヴィンシブルに限らず、旅行業界の今後の行方はアフターコロナがどうなるのかに掛かっていると私個人的には思っています。コロナが無くなったら旅行需要はすぐに戻ってくるのか、、、でしょうね。

これまた私個人的な意見ですが、海外旅行は減少傾向がしばらく続くのかなと思う一方、比較的安心感のある国内旅行の需要はコロナさえ落ち着けば結構早く戻ってくるのかなと思っています。

さてさて、どうなることやら、、。今後のインヴィンシブルの動向に引き続き注目していきます!

 

頑張れ!無敵艦隊!!

 

決算書の読み方を勉強したいと思われている方にはこちらの本がおススメです。

 

 

堅苦しくなく、決算書の読み方全然分かりません!という方から、かじったことはあるけど改めて理解したいという初心者~中級者の方向けの本です。私自身も今更ながら改めて読むと頭の整理に繋がって非常に良書でした!

また、三菱商事を例に挙げて企業分析方法を学べる現役銀行員のたりたり社長という方が書いた良書もありおススメですよ。 

 

 

ということで以上です!当ブログでは個別の銘柄について言及することがありますが、投資を推奨しているものではありません。投資は自己判断でお願いします。

今回も最後までお読み頂き有難うございました!

 

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