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【伊藤忠商事】自社株買い未発動。どうなるの?

こんにちは!総合商社マンです!伊藤忠商事の自社株買いの行方を考察してみましょう!

 

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伊藤忠商事:自社株買い未発動

 

伊藤忠商事の自社株買い未発動が俄かに注目を浴びています。

伊藤忠商事は2019年6月に総額700億円の自社株買いを発表しており、その期限が 2020年6月11日ともう間もなくに迫っています。がしかし、以前以下の記事でも書いていますが、なんと5月1日時点でまだ1円たりとも発動されていないのです。

 

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具体的な伊藤忠商事の自社株買いの決議内容は以下のようになっています。

 

 【自己株式の取得に関する決議内容(2019年6月12日公表分)】

  1. 取得対象株式の種類 :当社普通株式
  2. 取得し得る株式の総数 :40,000,000株を上限とする(発行済株式総数(自己株式を除く)に対する割合約2.7%)
  3. 取得し得る株式の総額 :700 億円を上限とする
  4. 取得期間 :2019年 6 月12 日~2020 年6月11日

他の商社では2019年度は三菱商事や三井物産、双日が自社株買いを行なっていましたが、各社ともしっかり自社株買いを進めた結果、三菱商事・双日は既に総額に達したため終了、三井物産は総額に達した後、新たな自社株買い枠を設定し、現在買い進めている状況です。一方の伊藤忠は設定したものの動かず、、、という奇妙な状況になっているのです。

そんな伊藤忠商事の自社株買い枠の行方を伊藤忠の発表資料をもとに探ってみましょう!

 

伊藤忠商事の決算説明会資料に答えアリ

伊藤忠商事は5/8に2020年3月期の決算発表を行い、コロナの状況下でも過去最高益を更新し絶好調でした。決算内容については以下記事をご覧ください。

 

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そして、この5/8の決算発表の後、5/11付けでアナリスト向けのネットカンファレンス資料及び質疑応答要旨が掲載されていました。そこで以下の様な記載があります。

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2020年度の株主還元方針に関するスライドですが、一番下の赤ライン部分を見てください。「積み残しの上限700億円/4000万株を、先ず進める予定。」と記載あります。つまり、6月11日の期限内に使い切る気は無いということが分かります。

どういう考えなのでしょうかね?これについてもしっかり記者さんが質問してくれており、質疑応答要旨に記載されていました。こちらです。

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赤枠部分がこの700億円に関する自社株買いに関する言及なのですが、文字が小さくて見づらいので以下に赤字枠部分を抜粋しますね。

 

自己株式取得は、中長期で1億株程度を取得する方針を踏まえ、第2弾まで前倒しで順調に取得した後、第3弾として19年6月に残り4,000万株/700億円を共に上限とした取得を決議とした。インサイダー規制を順守するため証券会社への一任勘定で発注を行っているが、臨機応変な対応とするため、期間を区切って発注している。19年度には株価が上場来高値を複数回更新したことに加え、インサイダー情報を保有している場合は発注できない等の制約もあり、取得期限はまだ終わっていないが、現在までに想定していた買付は出来ていない。市場に公表した内容は早めに対応する方針のため、中長期的なEPS成長を見据えた株主還元の充実として、20年度は配当実額の増配を優先すると共に、自己株式取得については、先ず700億円の取得を進めていく予定。手元流動性を高める方針の会社も多い一方、当社が強みを有する分野でバリュエーションが魅力的になっている投資候補の企業も出てきている。afterコロナも見据え、投資にも一定の柔軟性を持ちたい。株主還元後実質FCFの黒字維持の中長期的な方針は不変だが、19年度同様、単年度では考えず、投資の状況や経営環境の変化等を考慮し、格付けのA格維持を前提としたB/Sマネジメントを実践していく所存。

つまり

  • 自社株買いは証券会社への一任勘定(証券会社が委託を受けて自らの判断のもとに有価証券売買を行うこと)で行っていた。
  • しかしながら、上場来高値更新をしていたことと、インサイダー情報の絡みで買い付けが出来ていない。
  • 20年度に改めて700億円の自社株買いを進める。

ということだそうです。私は知識不足のせいかあまりこの説明はしっくり腹落ちしませんでした。だってインサイダー情報なんてこと言ったらいつまで経っても自社株買いなんて出来ない気がするんで。笑 

これは想像ですが、証券会社に一任勘定するとはいっても、○○円を下回ったら買付してください的な条件を付けているのかもしれませんね。そうでなければ依頼された証券会社が買わない理由の説明が付きませんし。

ま、いずれにせよ、700億円の自社株買い枠は2020年度中に行う方針ということが分かりましたね。引き続きの株価の下支え要因になってくれるでしょう。

 

伊藤忠商事の株価動向

伊藤忠商事の株価動向を見てみましょう。

まず週足チャートです。

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2019年1月頃は2,000円割れの水準だったものが、好調な業績を追い風にぐんぐんと株価を上げて、2020年2月には年初来高値&史上最高値となる2,696円を付けました。確かに史上最高値を更新しており、この影響で自社株買いを発動出来なかったということのようです。

そしてこちらが日足チャートです。

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史上最高値を付けた2月以降、コロナショックの荒波は避けられず一気に暴落し、3月には年初来安値となる1,911円を付けています。史上最高値からの年初来安値とまさにジェットコースターのような動きですね。そして足元は回復傾向にあり現在2,300円台で推移している状況です。

 

最後に:再度の史上最高値更新はあるか?

伊藤忠の2019年の史上最高値更新に続いて、2020年にもその更新はあるでしょうか。冒頭記載した伊藤忠の決算記事でも書いていますが、今期の税後利益予算は4,000億円と前期比約20%減となっています。しかしながら既に発表している他商社と比べると減益幅が小さい予算です。まだ王者三菱商事が2020年度の予算を発表していませんが、鼻息の荒い伊藤忠はこのアナリスト向け説明会資料でこんなことを言っています。

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これは鈴木社長のプレゼンパートの抜粋ですが、「業績見通しの開示については未定とする対応が多くみられるが、コミットメント経営を是とする当社においては、4,000億円をやりきる覚悟で開示することとした」と言っています。

これ完全に業績予想を出していない王者三菱商事への挑戦的発言ですよね。笑

このように「王者:三菱商事 VS 挑戦者:伊藤忠商事」の熾烈な争いが続いているので、その結果次第では、両者の株価上昇あり得るんじゃないかなーと、個人的に期待しています。笑

総合商社各社の最新決算状況はこちらに纏めありますので御覧ください。

 

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各社切磋琢磨して成長しつつ、「コンプライアンスを守って」株主還元充実を宜しくお願いします!笑笑

 

ということで今回は以上です!

今回も最後までお読み頂き有難うございました!

 

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