こんにちは!総合商社マンです!コロナ第二波直撃中で業績悪化懸念再来!?下方修正リスク高まるJALの最新株価をチャート分析してみましょう。
JALにコロナ第二波直撃中
JALにコロナ第二波が直撃しています。1日当たりの感染者数が1/9に一時7,863人となるなど、以下の通り日本でコロナが激増しているニュースが毎日報道されていますね。
この影響もありGOTOトラベルは停止、また首都圏で緊急事態宣言が発出されるなど、旅行業界にはかなりの向かい風が吹き荒れている状況です。海外からの外国人の入国制限も強化されるという情報もあったりします。
そんなJALですが、最新の第2四半期決算は10/30に行われており、その直後の11/6に公募増資が発表されていましたね。この公募増資についてはJALより財務状況の悪いANAよりも先に公表をして市場を驚かせたのは記憶に新しいかと思います。ちなみにJALの公募増資は既発行済株式に対して約30%増えるもので、その分既存株主の株式はダイリュート(希薄化)して価値が下がったということです。
JALの最新決算おさらい
株価チャートを見る前に、JALの最新決算をおさらいしてみましょう。先ほども言ったように10/30に発表された第2四半期決算が最新のものになり、ポイントだけ説明します。
※JAL決算発表資料から抜粋
ポイントを箇条書きします。
- 売上は前年比▲74%減収の1,947億円(1Q時点は▲78.1%減収)。
- EBITは前年比▲3,068億円減益の▲2,239億円。
- EBITマージン率は前年11.1%から今期は▲115%に悪化。
- 純損益は前年比▲2,153億円減益の▲1,612億円(1Qは▲937億円)。
上半期の累計の数字ですが、減収幅は1Qよりも若干改善しているものの、まだまだ厳しい状況が続いていますね。
そしてこの2Q決算発表のタイミングで公表された今期業績見通しがこちらです。
※JAL決算発表資料から抜粋
ポイントを箇条書きします。
- 売上は前年比▲56.7%~▲61.8%減収の5,300億円~6,000億円。
- 当期純利益は▲2,400億円~▲2,700億円の赤字。
- 国際線は3月末時点で前年比40%程度の回復に留まる。
- 国内線は3月末時点で前年比80%程度の回復。
このスライドの上段の青い部分が国際線、下のオレンジ部分が国内線です。今期業績予想の前提として今後の旅客需要予想が掲載されています。
- 国際線は12月に前年比20%程度、3月時点で40%まで回復前提。
- 国内線は12月に前年比60%程度、3月時点で80%まで回復前提。
足元のコロナの状況を考えると、果たしてこの旅客需要予想を達成出来るのか、かなり疑問符が出る状況であることが分かりますね。。。
そんな逆風吹き荒れるJALの最新株価チャートを見ていきましょう!
JALの最新株価チャート分析
JALの最新株価チャート分析です。まず足元の株価指標をチェックしておきましょう。こちらがJALの週足チャートと株価指標です。
株価(1/12終値):1,907円(前日比-1円/-0.05%)
年初来高値:3,487円(2020/1/10)
年初来安値:1,556円(2020/11/9)
PER:-倍(赤字予想のため算出不可)
PBR:0.74倍
配当利回り:0%(今期無配)
信用倍率:4.53倍(1/8)
年初来高値が遠い昔のように感じられる株価ですね。。残念ながら冒頭でも触れたようにJALは30%程度希薄化する公募増資をしてしまっているので、一株当たり利益もその分小さくなってしまっていることから、当分この株価に戻ることは難しいかもしれませんね。ちなみに今期は無配を公表済なので、配当利回りは0%です。
ということでチャートを分析していきましょう。
今回見る指標は以下の3つで、全て日足ベースで見て行きます。ですので長期投資ではなく、スイングトレードの観点です。
- RSI
- 一目均衡表
- MACD
また今回チャート分析にするにあたり参考にした図書はこちらです。
RSI
RSIは株価が「買われ過ぎ」もしくは「売られ過ぎ」かを見る指標です。
RSIの数値のおおまかな使い方は以下の通り。
RSI<30 :売られ過ぎ
RSI 30~40 :少し売られている
RSI 40~60 :だいたい中立
RSI 60~70 :少し買われている
70<RSI :買われ過ぎ
この数字を参照しながらJALのRSIを見てみましょう。こちらです。
このチャートの下部分がRSIの推移です。現在JALのRSIは
- 14日の短期線(紫線):45.58「だいたい中立」
- 25日の中期線(緑線):46.90「だいたい中立」
いずれもだいたい中立ということで、特段割高、割安感はありませんね。RSIチャートも横ばい推移なので、ここから方向性は見えなさそうです。
一目均衡表
続いてJAL株を一目均衡表で見てみましょう。
かなりごちゃごちゃしたチャートになっていますね。笑 一目均衡表の詳細説明は本記事の趣旨とはずれるのでしませんが、簡単に3つのことが分かります。
- 緑色の線が転換線で、濃い赤色の線が基準線です。「転換線(緑)が基準線(赤)を上に抜けたら買い」、その逆で「転換線が基準線を下に抜けたら売り」です。JAL株は12/16にデッドクロスをして以降、今現在もその形状を維持しており、下落トレンドを示唆しています。
- 遅行スパンと26日前の株価の関係で買いか売りかが見れます。薄いピンクの線が遅行スパンです。これはピンク線が26日前の株価よりも下にあるので「下落トレンド」を示唆していますね。
- 現在の株価と雲の関係を見ることで株価の上値目途や下値目途が見れます。 灰色に塗られた部分が雲になります。現在の株価1,907円はちょうど雲の下値あたりに位置してきていますね。この雲の下値ラインとなる1,900円近辺を割らずに抵抗線として機能するか注目です。
下落トレンドシグナル多めの一目均衡表になっていることが分かりました。ちなみに雲の上値は1,975円なので、上昇に転じた場合のまず最初のターゲットはここになります。
MACD
最後にMACDを見ておきます。この指標でも上昇トレンドが下落トレンドかをみることができます。MACDは比較的ダマしが少ないことでも有名です。こちらをご覧ください。
下のチャート部分がMACDで、赤線がMACD、灰色線がシグナル線と呼ばれるものです。見えにくいのですが赤と緑の棒線グラフのところに0ラインという基準線が隠れています。赤線のMACDがシグナル線を上に抜けると「上昇トレンド」、その逆だと「下落トレンド」サインになります。
JALは12/8にMACDがデッドクロスして以降、12月中はずっと下落トレンドを示唆していましたが、うっすらではあるものの12/30にゴールデンクロスを達成しています。ただ、株価が横ばいですぐにでも再度デッドクロスが発生してもおかしくない状況なので、明確に赤線が上に抜けるのを待った方が良いかもしれません。
結論:下落シグナル多い。MACDの明確な上振れ待ちか
今回も3つの指標を見ましたが、まとめると以下ですね。
- RSIはいたって中立。方向性無し。
- 一目均衡表は下落シグナル多い。雲の下値1,900円が抵抗線になるか注目
- MACDはゴールデンクロスしているも、ダマしに注意
こんな感じ。まだ明確に買いシグナルが出ていないと思うので、私は特に今は買わずに様子見ですかね。もし買うならMACDの明確な上振れを待ちたいと思います。
さて、そんな逆風吹き荒れるJALですが、次回第3四半期決算発表は2/1(月)に予定されています。個人的には今期業績予想の下振れがあるのかどうかに注目をしていますよ。
決算発表前後は様々な思惑が相まって不安定な株価推移になるかもしれずご注意を!
以前、JALとANAの財務状況比較を以下記事でしています。Twitterでスカイマークの佐山会長からコメントも頂き当時びっくりしました。笑
個人的には今年こそはコロナ禍が収まって、出張で世界を飛び回れる日が来ることを切に願っています。JALさんにはいつもお世話になっているので頑張って欲しいです!!
頑張れJAL!!!
最後に、私の投資ポートフォリオを以下記事で公開しているので興味あれば御覧ください。
上記記事でも公開している通り、私はポートフォリオの一部にビットコインも入れています。つい先日、JPモルガンがビットコインの長期的見通しを14万6,000ドル(1,500万円程度)と発表するなど、個人的には上昇相場に乗れないことを意識してのことですね。
足元は大きな調整局面が来ているので、これから仮想通貨投資を始めるには面白いかもしれません。ただ、下落する時はなかなかの下落幅になり得るので、ポートフォリオのほんの数パーセント組み込む程度に抑えたほういいですよ。
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ということで今回は以上です!当ブログでは個別の銘柄について言及することがありますが、投資を推奨しているものではありません。投資は自己判断でお願いします。
今回も最後までお読み頂き有難うございました!
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