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【丸紅】20年度第2四半期決算発表速報!上方修正&増配を発表!

こんにちは!総合商社マンです!丸紅が20年度第2四半期の決算発表したよ!ここにきて上方修正&増配発表です!

 

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丸紅が20年度第2四半期決算を発表

丸紅が11/4の14:30場中に2020年度第2四半期の決算発表を行いました。丸紅は2019年度に総合商社の中で唯一赤字転落、しかも▲1,975億円という巨額赤字を計上するといった厳しい決算でしたが、今期は1,000億円の黒字決算とV字回復を想定していました。

また、1Q決算では今期業績に対する進捗率が58%に達するなど、総合商社の中で最も上方修正の可能性が高そうなサプライズ決算を出していましたね。

さて、そんな丸紅ですが、今回2Q決算がどういう結果だったのかを早速見ていきたいと思います。結論を先に言うと、上方修正&増配です!!

※当記事内のスライドは全て丸紅が公表した決算資料の抜粋です。

 

20年度第2四半期決算概要

 

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丸紅の20年度第2四半期決算の概要を、丸紅が公表した決算資料から見て行きたいと思います。

まず2Q時点の定量面にフォーカスします。こちらのスライドの赤枠をご覧ください。

 

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 ポイントを箇条書きします。

  1. 当期純利益は前年比▲9%減益の1,017億円(1Q時点は▲11%)期初の年間予想1,000億円を早くも達成。
  2. 実態純利益は前年比▲15%減益の1,050億円(1Q時点は▲16%)。
  3. 基礎営業キャッシュフローはほぼ前年比横ばいの1,826億円。
  4. 株主還元後フリーキャッシュフローは前年比+292億円の+67億円(前年は赤字)
  5. DEレシオ3月末から0.06ポイント改善の1.10倍。

既に期初予算の1,000億円と2Qで達成してしまっていますね。笑 その結果、今期業績予想を1,500億円に上方修正しています。この上方修正については後ほど詳しくみてみます。

2Q業績についてもう少し詳しく見てみましょう。こちらのスライドをご覧ください。実態純利益を前年と比較したものですね。

 

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実態純利益というのは一過性要因を除いた利益です。ポイントを箇条書きします。

  1. 実態純利益は前年1,230億円から▲180億円減益の1,050億円。
  2. (A)インフラ等の安定事業収益は前年比+50億円増益の510億円。
  3. (B)トレード事業は前年比横ばいの260億円。
  4. (C)新型コロナの影響を受けた事業が前年比▲260億円の290億円。

インフラ事業はやはり安定していますね。コロナ禍にあっても前年比増益を達成しています。トレード事業は1Q時点では前年比プラスだったものが、ここにきて横ばいになってしまっている点はやや気がかりではあります。

コロナの影響は▲260億円ですが、この大半を占めるのがやはり資源で▲170億円です。

 

20年度年間業績予想&配当予想

丸紅の20年度年間業績予想も見ておきましょう。こちらのスライドをご覧ください。先ほど掲載したスライドと同じですが、今度は右側の赤枠部分をご覧ください。

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ポイントを箇条書きします。

  1. 今期業績予想1,000億円から1,500億円に上方修正。上方修正後の利益に対する2Q進捗率は68%。
  2. 基礎営業キャッシュフローは期初予算の2,400億円から+700億円上方修正の3,100億円。
  3. 配当は期初予想の15円から+7円増配の22円に上方修正。この金額と今期は下限保証。

期初予算がもともと保守的過ぎたんじゃね?、って思ってしまうくらいの上振れっぷりです。笑 実際丸紅の期初に発表した業績の前提となるWTI原油価格はUSD20であったりと、至る所にその片鱗は表れていましたしね。

しかも、上方修正後の1,500億円に対しての進捗率も既に68%に達しており、さらなる上振れの可能性もあり得るかもしれません。

尚、こちらが純利益と年間配当金の過去の推移です。

 

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今回15円から22円に配当を上方修正させていますが、それでも前期比ではかなり大きな減配という状況は変わりません。ちなみに配当性向は26%なのでもっと配当出せよと思うかもしれませんが、ネットDERが総合商社の中で唯一1倍超えをしているのが丸紅なので、まずは財務状況改善を実施するでしょうね(たぶん)。

※ネットDERが1倍超えということは自己資本よりも負債が多い状況を意味します。格付け等に影響を与えるので、改善しないと資金調達の際の金利が高くなったり等、悪影響があります。

ちなみに、丸紅は現在GC2021という中期経営計画を推進中です。この中期経営計画は当初2019年5月19日に発表したものですが、昨年の巨額赤字転落により2020年5月7日にこの中期経営計画の修正を行いました。その結果、この中計期間中である2022年3月期までは自社株買いは行わないことを宣言していますので、今回のように増配はあっても自社株買いは期待出来ません。

 

キャッシュフロー

丸紅の今期のキャッシュフローも見ておきましょう。こちらのスライドをご覧ください。

 

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上段がCF創出力で、下段が資本配分を説明したものですね。

  1. まず上段の折れ線グラフの株主還元後CFですが前年573億円から今期は1,400億円に大幅に改善します。この改善分をどう資本配分するのかが下段です。
  2. 下段左側に赤の点線部分に「債務返済等」という記載がありますね。昨年度の巨額赤字で悪化してしまった財務状況(特にネットDERレシオ)を改善させるために使うことを明示しています。

先ほどの内容と一部重複しますが、このキャッシュフローの説明においても債務返済を優先させていることが分かりますね。ネットDERを改善させるために必要な対応なので、ポジティブに捉えていいと思います。

  

最後に:更なる上方修正に期待

今回丸紅の20年度上半期決算発表を見てみましたが、1,000億円から1,500億円に上方修正しても、進捗率は68%に達しています。上半期ということで50%が一つの目安になるわけですが、これを大きく上回っていることから、更なる上方修正に期待がかかります。

ちなみに今期の5大総合商社各社の業績予想は以下の通りです。

  1. 伊藤忠商事:4,000億円(決算発表済)
  2. 三菱商事:2,000億円(11/5決算予定)
  3. 三井物産:1,800億円(決算発表済)
  4. 住友商事:▲1,500億円(11/6決算予定)

今回丸紅が上方修正、既に決算発表済の三井物産は上方修正をしませんでしたので、三井物産を抜くこともありえるかもしれませんね!

ということで以上です!

 

尚、決算書の読み方を勉強したいと思われている方にはこちらの本がおススメです。

 

 

堅苦しくなく、決算書の読み方全然分かりません!という方から、かじったことはあるけど改めて理解したいという初心者~中級者の方向けの本です。私自身も今更ながら改めて読むと頭の整理に繋がって非常に良書でした!

中級者以上だとこちらの本が個人的におすすめかな。 

 

 

先に紹介した本よりはもう少し踏み込んでいて、尚且つ読みやすい良書です!

また、三菱商事を例に挙げて企業分析方法を学べる現役銀行員のたりたり社長という方が書いた良書もありおススメですよ!

 

 

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