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【丸紅】過去最高益!21年度(22年3月期)第1四半期決算概要!

こんにちは!総合商社マンです!丸紅が21年度第1四半期(22年3月期)の決算発表したよ!過去最高益を達成!ただ業績予想は変更せずです!

 

丸紅ロゴ

   

 

丸紅が21年度第1四半期決算を発表

丸紅が8/3の場中に2021年度第1四半期(2022年3月期)の決算発表を行いました。丸紅は2019年度に総合商社の中で唯一赤字転落、しかも▲1,975億円という巨額赤字を計上するといった厳しい決算でしたが、20年度は見事にV字回復し2,253億円という結果でしたね。そして今期業績予想は2,300億円と利益は微増する計画となっています。

さてコロナ禍の中、1Qの滑り出しがどうだったのか、丸紅の決算資料を見ていきたいと思います。それでは参りましょう! 

※当記事内のスライドは全て丸紅が公表した決算資料の抜粋です。

 

21年度第1四半期(22年3月期)決算概要

 

丸紅決算2021q1-1

 

丸紅の21年度第1四半期(22年3月期)決算の概要を、丸紅が公表した決算資料から見て行きたいと思います。まず業績サマリーにフォーカスします。こちらのスライドをご覧ください。

丸紅決算2021q1-2

 

 ポイントを箇条書きします。

  1. 当期純利益は1,121億円となり、前年同期比+540億円(+93%)とほぼ2倍。
  2. 実態利益(所謂、基礎利益)も1,140億円と前年比+93%とほぼ2倍。
  3. 一過性損失はほぼ無し。
  4. 基礎営業キャッシュフローは1,295億円と前年比+37%。
  5. ネットDERは若干悪化するも0.94倍と1倍割れ。

なんと1Qで既に1,000億円超えの利益を叩き出してきました。今期業績予想が2,300億円ですので、1Q時点の進捗率は既に48.7%に到達です。純利益が前年比+540億円となってますが、その内訳は非資源で+290億円、資源で+290億円、その他▲30億円となっており、資源・非資源共に好調だったようです。営業キャッシュフローも改善してますね。尚、今回の1Q純利益・実態純利益共に、四半期利益としては過去最高益です。

 

 

決算内容についてもう少し詳しく見てみましょう。純利益と実態純利益の過去からの推移をまとめたスライドです。。

丸紅決算2021q1-3

 

上段が純利益の推移、下段が実態純利益の推移ですね。上段には一過性の減損が含まれているため、2019年度に大きな赤字となっています。一方下段はそれを除いているので、実力値としての利益の推移が見えるようになっています。

このスライドでは恐らく2019年に赤字に陥ったものの、実態純利益はしっかり稼げていますよ、ということを示したかったのかもしれません。ちなみにこのスライドを見ても分かる通り、丸紅は今期が現在の中計CG2021の最終年度になっています。

 

 

 

セグメント別でも見てみましょう。こちらのスライドです。上段が純利益、下段が実態純利益です。

丸紅決算2021q1-4


純利益にフォーカスしてポイントを箇条書きします。灰色部分が前年1Q、赤色部分が今期の1Q実績です。

  • 丸紅は大きく分けて全部で6セグメント。この6セグメントの中で更に15セクターに分かれている。このうち、赤字となっているのは次世代事業開発のみ(それでも▲2億円のみ)でそれ以外は全て黒字。
  • 利益の絶対額として大きいのがアグリ事業(実績+249億円)及び金属(+409億円)。この2事業だけで1Q利益の半分以上を稼ぎ出す。
  • 前年同期比で利益が減少しているのは「情報不動産」「インフラプロジェクト」セクターのみ。

今回の絶好調な決算の理由は何を言おうが金属事業だけで409億円の利益を叩き出したことが大きな理由ですね。資源高が丸紅の追い風になっている状況です。

 

 

21年度1Qの一過性損益についても見ておきましょう。こちらのスライドです。

丸紅決算2021q1-5

ポイントを箇条書きします。

  • 21年度1Qの一過性損益はネットで▲20億円。
  • 社屋移転費用で▲40億円や電力で株式の評価損▲20億円等発生するも、北米天然鮭事業売却益+30億円などがあり。

2019年度に減損祭りをして大赤字なった分、現在はかなり身軽になっており、特段の大きな減損損失は発生していないことが分かります。

 

キャッシュフロー

丸紅のキャッシュフローも見ておきましょう。こちらをご覧ください。

丸紅決算2021q1-6


 ちょっと見にくいですが、上段の棒グラフが基礎営業キャッシュフロー、折れ線グラフが株主還元後フリーキャッシュフローの推移です。上段右側が1Qの実績ですね。ポイントを箇条書きします。

  • 21年度1Qの基礎営業キャッシュフローは+1,295億円と前年の945億円から増収。
  • 一方の株主還元後フリーキャッシュフローは▲1,235億円と前年の+41億円から大きく減収。但し、通期の株主還元後FCFは+600億円の黒字見込み。

1Qの株主還元後FCFが大きく赤字になっていますが、その理由は右下にあるように営業資金の増加が大きかったことと、新規投資が膨らんだことですね。ただ1Qだけで見てもあまり意味なく、年間通して黒字を見込んでいるので特に問題では無さそうです。

 

21年度(22年3月期)年間業績予想&配当予想

丸紅の21年度(22年3月期)年間業績予想を見てみます。結論から言うと今回業績予想に変更はありません。こちらのスライドをご覧ください。先ほど掲載したスライドと同じですが、今度は右側の赤枠部分です。

丸紅決算2021q1-7

ポイントを箇条書きします。

  1. 21年度当期純利益は2,300億円から変更なし。
  2. 配当は20年度から1円増配の34円から変更なし。

 

今回1Q時点での利益は1,121億円なので既に進捗率は48%に達していることは先ほど触れましたが、この進捗率でも上方修正はありませんでした。ま、まだ1Qであることと世界的に再度コロナが拡大している状況を鑑みての対応だと思われますが、これは次回2Q決算での上方修正期待がかなり高まりますね。

  

最後に:過去最高益だが見通しは変更せず

今回丸紅の21年度1Q決算発表を見てみましたが、とりあえず1Qは資源価格の高騰で新規利益において過去最高益を叩き出し、絶好調な状況であることが分かりましたが、一方で業績予想は変えなかったことはちょっと残念だったかもしれません。ただ、先ほども触れましたがまだ1Qなので先行き不透明感あり保守的な立場を取ったということでしょう。

既に決算発表を終えている豊田通商も絶好調な決算だったこともあり、総合商社に追い風が吹いている状況です。丸紅の2Q決算が今から楽しみです!

 

 

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ということで、以上になります!

当ブログでは個別の銘柄について言及することがありますが、投資を推奨しているものではありません。投資は自己判断でお願いします。

今回も最後までお読み頂き有難うございました!