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【王者:三菱商事】VS【挑戦者:伊藤忠商事】遂に株価も逆転劇!!

こんにちは!総合商社マンです!三菱商事VS伊藤忠商事の時価総額逆転に続き、株価においても遂にジャイアントキリング発生です!

 

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三菱商事VS伊藤忠商事の経緯

「王者」三菱商事とそれを追う「挑戦者」伊藤忠商事の対決は利益面、そして時価総額面、株価共に熾烈となっています。5/8に行われた2019年度決算では前評判を覆して、三菱商事が王者の貫禄を見せつけ5,354億円の税後利益を叩き出し一位を死守しましたが、時価総額では先日以下記事で書いた通り伊藤忠商事が三菱商事を遂に上回る大逆転劇が発生していました。

 

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なんだ、既に時価総額逆転してたのね、と思われるかもしれませんが、上記記事のタイトルが「ジャイアントキリングか!?」と断定をしない言い方になっているように、実はからくりがあったのです。笑 

詳細は上記記事をご覧頂ければと思いますが、要は三菱商事は自社株買いで買い付けた株式を消却する一方、伊藤忠商事は消却せずに保有したままだったことから、発行済株式数に差が生じたことで、伊藤忠商事が三菱商事の時価総額を上回ったというものです。※ま、理論的には自社株消却した分株価上昇してもいいんですけどね。笑

そういうカラクリがあったわけで本当に時価総額逆転だ!と私の中でははっきり言い切れない部分がありました。しかし、今回ははっきりと「株価も逆転!」、「時価総額も逆転!」と言い切れる状況になりましたよ。詳しく見てみましょう!

 

三菱商事と伊藤忠商事の発行株式数

三菱商事と伊藤忠商事の発行株式数を簡単におさらいしておきましょう。

2020/3/31と2020/6/1で以下のように発行済株式数が変化しています。

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伊藤忠商事は変わらない一方、三菱商事の株式数が減少していますね。これは自社株買いで取得した株式を消却したことによるものです。

そして、伊藤忠商事は変わらない一方、この伊藤忠商事の発行済株式数の中に自社株買いで取得した株式が含まれており、それを除いた場合の両社の株式数は以下の通りです。

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自社株買いで取得した株式数を除いて両者を比較すると若干伊藤忠のほうが多いけどほぼ同じレベルの発行済株式数になりますね。この株式数を理解した上で、時価総額がどうなったのか見てみます。

 

三菱商事と伊藤忠商事の株価逆転(2020/6/22)

三菱商事と伊藤忠商事の6/22終値での株価が逆転しました。それに伴い、伊藤忠の保有する自社株数を考慮しても時価総額が逆転しています。時価総額は発行済株式数×株価で計算出来ますので、株価をまずは見てみます。

三菱商事の株価(6/22終値)

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伊藤忠商事の株価(6/22終値)

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御覧の通り遂に株価も逆転してしまいましたね。三菱商事2,317.5円に対し、伊藤忠商事2,331円です。この株価で時価総額を計算してみましょう。まず伊藤忠商事が保有したままの自社株を入れて計算した時価総額がこちらです。

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前回既にこの計算での時価総額で三菱商事を追い抜いており、今日現在も伊藤忠商事のほうが高い状態となっています。そして本題の伊藤忠商事が保有したままの自社株数を除いた場合で計算してみます。以下をご覧ください。

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ついに伊藤忠商事が保有する自社株数を考慮した後の比較においても伊藤忠商事が時価総額を逆転です。これで時価総額においてカラクリ無しの正真正銘のジャイアントキリング発生と言えますね。 

 

最後に:三菱商事にいよいよ期待したい

今回「王者」三菱商事が「挑戦者」伊藤忠商事に株価を逆転され、時価総額も追い抜かれるという正真正銘のジャイアントキリングが発生したわけですが、そうなってくるといよいよやられっぱなし感のある三菱商事の出方に注目したくなってきます。

まず、三菱商事はまだ今期の業績予想を出していませんが、伊藤忠商事が既に出している4,000億円に対抗するレベルの数字を出してくることを期待したい。そして、その業績予想を出すタイミングで三菱商事の株価対策に対するなんらかの表明をしてもらいたいものです。

具体的に言うと、ずばり「自社株買い」ですね。現在総合商社で自社株買いを行っているのは以下記事に纏めていますが伊藤忠商事と三井物産だけですから。

 

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現在は伊藤忠商事に株価も時価総額が追い抜かれた状態になっていますが、以下記事にもまとめた通り、過去の利益の推移や財務状況を見ても、業界の盟主は引き続き三菱商事でしょう。

 

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その業界の盟主である三菱商事には株価でも業界の盟主らしく、高パフォーマンスを期待したいところです。尚、三菱商事の財務諸表を見る限り配当もまだまだ余力は十分にあると思われますし、キャッシュフローもしっかり稼げているので自社株買い余力もあると思いますので。

ま、私は三菱商事株も伊藤忠商事株もいずれも保有しているので(三井物産も)、両者競い合って株価が上昇し、コロナでやられたボーナスを穴埋めしてくれることを期待します!笑  

 

ということで今回は以上です!

今回も最後までお読み頂き有難うございました!

 

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