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【三井物産】20年度第3四半期決算概要!三菱抜き去り2位に浮上!

こんにちは!総合商社マンです!三井物産が20年度第3四半期の決算発表したよ!上方修正発表し、今期業界2位に浮上確実!?

 

三井物産社長&ロゴ

 

 

三井物産が20年度第3四半期決算を発表

三井物産が2/3の場中14:00に2020年度第3四半期の上半期決算発表を行いました。

三井物産は今期の業績予想を2Q時点で1,800億円としており、前回上半期決算発表時点の進捗率は61%と比較的好調な決算でしたが、さらなる減損可能性があることを理由に通期の業績予想は据え置いていましたね。一方、基礎営業キャッシュフローを4,000億円から800億円上方修正し4,800億円に変更していました。

 

果たして第3四半期の決算で減損は出ているのか、三井物産が発表した決算発表資料を抜粋しながら見ていきたいと思います!結論から言うと、上方修正ありです!

※当記事に出てくるスライドは全て三井物産の決算発表資料です。

 

20年度第3四半期決算概要

三井物産21年3月期決算資料-1

三井物産の20年度第3四半期決算の概要を、三井物産が公表した決算資料を抜粋しながら見て行きたいと思います。

 

まず定量面からです。こちらのスライドをご覧ください。

三井物産21年3月期決算資料-2

 

ポイントを箇条書きしてみます。

  • 基礎営業キャッシュフローは前年比+212億円の4,934億円。
  • 当期純利益は前年比▲1,362億円減益の1,989億円。2Q公表時の上方修正後1,800億円を既に突破で上方修正(詳細後述)。

基礎営業CFは2Q時点ではまだ前年比マイナスとなっていましたが、3Q決算でついに上振れを達成してきています。また当期利益については前年比では大幅減益という状況は変わらないものの3Qでその減益幅を一気に縮めてきました。底打ちが顕著な決算内容となっているのが伺えますね。

そして今回通期業績予想に修正が入っています。これは後ほど詳しく見てみます。

 

業績についてもう少し詳しく見てみましょう。

基礎営業キャッシュフローと当期利益の内訳を見てみます。こちらのスライドをご覧ください。これは三井物産の基盤事業である「金属資源・エネルギー」、「機械・インフラ」、「化学品」を抜き出して、その内訳が記載されています。

三井物産21年3月期決算資料-3

ポイントを箇条書きします。

  • 基礎営業キャッシュフローは「機械インフラ」「化学品」は既に前回2Q発表時点の上方修正後予想を上回る。「金属資源・エネルギー」も93%に到達。
  • 当期純利益についても同じ構造。合計では3Q時点で既に95%の進捗率に到達。

どこもかしこも大幅に業績が上振れしてきている状況であることが分かります。素晴らしい。

減損についても見ておきましょう。こちらのスライドです。

三井物産21年3月期決算資料-4


細々とした数字が並んでいますが、赤枠部分が3Qの減損内訳です。

  • 一番大きいもので、金属資源で▲420億円の減損。次いで機械インフラで▲164億円の減損が発生。
  • 一方、エネルギーでは+156億円の特益計上。化学品でも+60億円の特益あり。
  • 3Q累計ではネットで▲668億円の減損損失が発生中。

相変わらず金属資源と機械インフラの減損が多く出ている傾向ですが、今回上方修正を発表したということはある程度減損にも目途がついてきたということですね。

 

20年度年間業績予想&配当予想

三井物産の20年度年間業績予想です。

今回、サプライズで2Qに続いて上方修正が入りました!

三井物産21年3月期決算資料-5

 

  1. 基礎営業キャッシュフローを2Qの上方修正(4,000億円⇒4,800億円)に続き、+1,200億円上方修正の6,000億円に設定。
  2. 当期利益は2Qでは据え置きだったが、今回1,800億円⇒2,700億円と+900億円に設定。

いや、素晴らしすぎる、素晴らしすぎるぞ。2Qで基礎営業キャッシュフローのみの上方修正で、当期利益の上方修正を見送っていたのは追加の減損を示唆していたことが要因だったので、今回の利益予想の大幅上方修正は市場は素直に好感、株価は前日比で+1.7%上昇しています。

 

そして気になる株主還元についてのスライドがこちらになります。

三井物産21年3月期決算資料-6


今回、キャッシュフローと利益面の上方修正をしましたが、配当は80円/年を据え置いています。三井物産は現在の中期経営計画期間である2023年3月期までは80円/年の配当を下限保証しています。そして余力出れば自社株買い発動することも言っていますので、個人的には今後自社株買いもしくは増配はありえるのではと思っていますが、どうなることやら。 

 

  

最後に:底打ちし、利益回復局面に突入 

今回三井物産の20年度第3四半期の決算を見てきましたが、遂に利益面の大幅上方修正を発表し、今期の業績予想では三菱商事(2,000億円)を追い抜き、三井物産が業界2位となることがほぼ確実になってきました。

残念ながら増配は見送られましたが、キャッシュ余力がかなりあるようなので、株主還元の拡充を個人的には期待しています。ただし、コロナ禍は収まったわけではなく、まだまだ気の抜けない局面に変わりはありませんので、そのあたりのかじ取りをどうするか検討しているということでしょう!(知らんけど)

 

 

最後に三井物産も含んだ総合商社株を中心に置いた最新の私のポートフォリオを以下記事に纏めていますので御覧ください。 

 

www.sogoshoshaman.com

 

少し話は変わりますが、上記記事でも公開している通り、私はポートフォリオの一部にビットコインも入れています。JPモルガンがビットコインの長期的見通しを14万6,000ドル(1,500万円程度)と発表するなど、個人的には上昇相場に乗れないリスクを意識してのことですね(もちろん下落リスクもあります)。

足元は大きな調整局面が来ているので、これから仮想通貨投資を始めるには面白いかもしれません。ただ、下落する時はなかなかの下落幅になり得るので、ポートフォリオのほんの数パーセント組み込む程度に抑えたほういいですよ。

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コインチェック

 

ということで今回は以上です!当ブログでは個別の銘柄について言及することがありますが、投資を推奨しているものではありません。投資は自己判断でお願いします。

今回も最後までお読み頂き有難うございました!

 

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