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【三井物産】株主還元方針&バフェット投資について語る-個人投資家説明会-

こんにちは!総合商社マンです!三井物産が個人投資家向け説明会を開催!株主還元方針と、今話題のバフェット投資について触れました!

 

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三井物産が個人投資家向け説明会を開催

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三井物産が2020年9月8日に個人投資家向け会社説明会をオンライン上で開催しました。三井物産は個人投資家を比較的重視している傾向にあり、定期的に今回の様なオンラインでの個人投資家向け会社説明会を開催しています。説明会についてはIR部長の稲村氏(写真右側)がスピーカーとなっています。

今回この記事ではその個人投資家向け会社説明会の説明内容で気になる「業績や株主還元方針」についてと、今話題の「バフェット率いるバークシャーハサウェイによる5大総合商社への投資」について触れられた部分にフォーカスをして纏めてみたいと思います!

三井物産の事業内容等の説明部分は省きますので、その部分も見たいという方は三井物産のIRページで映像等ご覧になれますよ。

 

また三井物産の最新の決算状況についても今回の決算説明会で触れられていましたが、既に以下記事で過去に纏めていますので今回は割愛します。興味がある方は以下記事から御覧ください!

 

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それでは気になる部分を見ていきましょう!

 

三井物産の定量目標

三井物産の現中期経営計画における定量目標について触れられていたので見てみましょう。これは特に真新しい情報ではなく、過去の決算説明会で開示済の情報を改めて再掲してきた形ですね。こちらのスライドです。

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  • 今期2021年3月期の業績予想は1,800億円で減益を見込むも、成長軌道への早期回復を目指す。
  • 中計最終年度の2023年3月期は基礎営業キャッシュフロー5,500億円、当期純利益4,000億円、ROE10%を目指す。

三井物産の中期経営計画は今年の2020年5月1日に発表されたばかりです。企業によっては中期経営計画で定量目標を出さないところもあったりするので、ゴールがしっかり見えて分かり易いですね。

個人的に注目すべきだなと思っているのは今期の基礎営業キャッシュフローの点です。当期純利益が2020年3月期の3,915億円から2021年3月期1,800億円と▲50%以上減益となっている一方で、基礎営業キャッシュフローは5,610億円⇒4,000億円と減少幅が小さく、三井物産のキャッシュを稼ぐ力が非常に強いという点です。ここは非常に魅力的だなと個人的に強く感じます。

 そして詳しくは後述しますが、三井物産の配当の考え方は当期純利益ではなく、この基礎営業キャッシュフローをいくら稼いだかで決定されますので、この基礎営業キャッシュフローの強さはそのまま配当の安定性に繋がるわけですね。

尚、総合商社各社の中期経営計画については以下記事に纏めているので興味がある方は御覧ください。

 

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三井物産の株主還元方針

三井物産の株主還元方針について触れられていた部分を見てましょう。まずこちらのスライドです。

 

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  • 中長期的な還元方針は「基礎営業CFの向上による配当の安定性」及び「自社株買い含む株主還元の引き上げ」
  • 配当は現在の中期経営計画期間中(2023年3月期まで)は80円/年を下限保証。
  • 自社株買いは事業環境、市場動向を勘案の上、機動的に推進。

 コロナの環境下にあっても配当に対して80円の下限保証をするというのは経営のコミットとして素晴らしいと思います。もちろん無理をして配当出していたら褒められたものではないですが、それだけキャッシュフローを毎期生み出す自信の現れとも言えますね。

また自社株買いについても今後機動的に推進することを表明しており、現在の中期経営期間中も状況次第で発動可能性について含みを持たせています。

続いて、こちらのスライドをご覧ください。

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この表の左下の「中期経営計画2023キャッシュフロー・アロケーション」という部分について説明があり、面白かったです。

要は

  • 現在の中期経営計画の期間中、CASH INは2.4兆円(基礎営業CF:1.5兆円+資産サイクル0.9兆円)。※資産サイクルというのは現在持っている資産の売却により捻出されるキャッシュのこと。
  • この2.4兆円の内、投資決定済・既存事業維持に対して1.5兆円~1.7兆円。
  • 配当(下限)に対して0.4兆円。
  • 残りの3,000~5,000億円を「成長投資」or「自社株買い+追加配当」に回す。

という内容です。年間80円/年の下限保証をしている一方で、まだまだ3,000~5,000億円の余剰キャッシュがあり、その一部を株主還元(増配や自社株買い)に回すことを示唆しています。ここからも80円/年の配当下限保証が決して無理しているものではないということが分かりますね!

また自社株買いとするのか、増配にするのかに関しての考え方に対しても今回説明がありました。

  • 資金の出方が一時的なものなのか、恒常的なものなのかで判断する。
  • 資源価格の上昇等は一時的なキャッシュインと捉え、その場合は自社株買いに回す。

何を言っているかというと、継続的に将来もキャッシュインが見込めるものの場合は増配に回す可能性あるが、一時的なキャッシュインで増配をしてしまうと、翌期減配とせざるを得なくなり、安定配当という方針からずれてしまうことを避けるために、自社株買いを上手く活用していくということですね。

 

バフェットによる三井物産への投資に関して

投資の神様バフェット率いるバークシャーハサウェイ社が三井物産含む5大商社に関して投資をしたことに対して、今回の個人説明会のQ&Aで触れてくれました。正直ここが一番個人的に注目ポイントでした。笑

バフェットによる5大商社への投資が発表された件については以下記事で纏めていますので興味あれば御覧ください。

 

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今回の個人投資家向け決算説明会では個人投資家からのQ&Aコーナーで、「バークシャーハサウェイの投資に対する三井物産の見解について」の言及は以下の通りです。

  • バーク社ハサウェイの投資の狙いとしてメディアで言われているのは日本、そして商社株。
  • そして商社株に関してはバークシャーハサウェイと同じような事業形態、いわゆるポートフォリオを運営している会社。その部分で着目されたと見ている。
  • 実際はパッシブというリリースのされ方をされているが、即ち、長期保有。この観点から今後我々に対する見方が今後どうなっていくのかというところを非常に関心を持って見ている。
  • 我々として行うことは先ほど申し上げた「変革と成長」であり、変革すべきところはしっかり変革し成長していくことに尽きる。

 

はい、全くもって踏み込んでいない発言でした。笑

こんだけ話題になっているのでもう少し触れてもらいたかったところでしたが、ま、今後を楽しみにしておきましょう! 

 

最後に:個人投資家重視の姿勢は素晴らしい

今回三井物産が個人投資家向けの決算説明会を開催してくれましたが、三井物産の株主の実に22%程度が個人投資家になっており、人数にすると30万人に及ぶそうです。それだけ個人投資家の重要性が高まっているということですね。

特に総合商社の事業内容は複雑多岐に渡るので、もちろんこうした決算説明会だけで内容を理解するのは不可能である一方、事業内容を理解してもらえるきっかけにはなると思うので、個人投資家を重視したこうした姿勢というのは素直に素晴らしいことだなと思います。

三井物産の第1四半期は基礎営業CFの進捗率28%、当期利益35%と他社に比べても進捗率は順調でしたが、コロナ禍の大きな影響は2Q以降に出始めるようなのでまだ油断は出来ませんよ!

総合商社の最新決算状況は以下記事に纏めてありますので興味がある方は御覧ください。

 

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尚、決算書の読み方を勉強したいと思われている方にはこちらの本がおススメです。

 

 

堅苦しくなく、決算書の読み方全然分かりません!という方から、かじったことはあるけど改めて理解したいという初心者~中級者の方向けの本です。私自身も今更ながら改めて読むと頭の整理に繋がって非常に良書でした!

中級者以上だとこちらの本が個人的におすすめかな。 

 

 

先に紹介した本よりはもう少し踏み込んでいて、尚且つ読みやすい良書です!

 また、三菱商事を例に挙げて企業分析方法を学べる現役銀行員のたりたり社長という方が書いた良書もありおススメですよ!

 

 

ということで以上です!

当ブログでは個別の銘柄について言及することがありますが、投資を推奨しているものではありません。投資は自己判断でお願いします。

今回も最後までお読み頂き有難うございました!

 

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