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「日産」の2019年度決算速報!巨額赤字転落!!今期の業績見通しも

こんにちは!総合商社マンです!日産が2020年3月期の決算発表を行ったよ!巨額赤字転落です!!

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日産が2019年度決算を発表

日産が本日5/28に2019年度の決算発表を行いました。日産は2月の第三四半期決算において通期の税後利益見通しを650億円の黒字となるとしていましたが、既に4/28付けのプレスリリースでそこから1,500億円~1,600億円程度の大幅な下方修正となる見込みであることを発表していました。しかもこの下方修正額には中期経営計画の見直しは含んでいないということだったので、今回どのような内容となったのか注目です。

 

それでは早速見て行きましょう!

 

日産の2019年度決算概要 

日産の2019年度決算概要を見てみましょう。

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どうでしょうか。えげつないことになっています。

  • 売上高は前年比▲14.6%減の9.9兆円
  • 営業利益がついに▲405億円と赤字転落
  • そしてそして一番すごいのが当期純利益が▲6,712億円と巨額の赤字
  • フリーキャッシュフローも▲6,410億円の赤字

ひたすらえげつない数字が並んでいます。特に税後利益ですが、前年同期は3,191億円の黒字だったので、いかにすごい赤字額となっているかがお分かりなるかと思います。日産が赤字転落するのはリーマンの時以来11年ぶりだそうです。

ここまでの赤字となった要因を見て行きましょう。

 

2019年度販売実績及び営業利益

日産の2019年度販売実績の結果がこちらのスライドです。

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左側が全需で、右側が日産の販売台数です。左側の全需の対前年同期比よりも右側の日産販売台数における対前年同期の数字が良ければ、日産は健闘した(シェアを伸ばした)と言えます。では数字はどうなっているでしょうか?

市場:全需vs日産

日本:▲4.2%:▲10.3%

中国:▲8.6%:▲1.1%

北米:▲4.3%:▲14.6%

欧州:▲4.6%:▲19.1%

その他:▲10.4%:▲13.1%

中国以外、軒並みダウンとなっていますね。。。

もともとゴーン戦略で安売りの拡大路線を推し進めていた日産ですが、販売台数が落ち込み薄利多売のビジネスモデルが崩壊し、利益率がさらに悪化している悪循環ようのようです。

そしてこちらが営業利益の分析スライドです。

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2月13日に発表した営業利益850億円に対し、今回実績が▲405億円となった要因です。2月の予想値ですら営業利益率0.8%だったところに、販売奨励金等の安値販売もあったようでさらに悪化した結果、営業利益率は▲0.4%と赤字となっています。つまり本業で全く儲けが出ていない状況に陥っています。

 

巨額損失の最大の要因は?

営業利益では赤字となりましたが、それでもまだ▲405億円の赤字でした。一方の税後利益は▲6,712億円と大きな開きがあります。この巨額赤字に陥った要因はなんでしょうか?

こちらのスライドをご覧ください。

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赤字で記載されている通り「事業用資産の減損損失」として▲5,220億円という巨額な損失を計上していました。これですね、この最大の赤字は。この引き当ての理由及び効果として以下二点が記載されています。

  • 将来の台数見通しに基づくと生産能力が余剰であるため、グローバルな事業用資産の減損損失を計上
  • 2020年度の予想される財務的効果:約700億円の減価償却費削減

つまり「ゴーンが推し進めていた拡大路線からの転換を今回高らかに宣言した」と言える内容です。いつまでもだらだら減損せずに行くよりは思い切った改革をしてV字回復を狙おうというところでしょうかね。それ自体は個人的には良いことだと思いますが、如何せん営業利益が出ていないのでまだまだ道のりは厳しそうです。

 

倒産リスクは?

これだけの巨額赤字を計上した日産の倒産リスクはどうでしょうか?

こちらのスライドをご覧ください。

nissan-cash

日産の説明によると手元資金は1兆4,946億円あり、そこに加えて銀行からのコミットメントライン(この金額の範囲内で融資しまっせというお約束みたいなもの)として約1.3兆円を確保しているとのこと。すぐに資金がショートするような状況にはないでしょうし、銀行団も倒産されたら困るでしょうから引き続きサポートしていくのでしょうね(完全に個人的な予想です)。ちなみに四季報見ると銀行欄に「みずほ、三井住友、三菱UFJ・・・」という順番に書かれているのでみずほがメインバンクなのかな?いずれにせよメガバンク等が資金繰りを支えているようです。

 

2020年度業績見通しは?配当は?

日産の2020年度業績見通しはどうでしょうか?こちらのスライドをご覧ください。

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御覧の通り、市場の全体需要は前年比15-20%程度を予想するも、まだ合理的な算定が難しいということで未定としました。

日産はシェアを落としている傾向にあるので、それが継続するならば日産の前年比販売台数は全需よりも下がる可能性がありますね。

そして気になる配当はどうでしょうか?

nissan-dividend

2020年3月期の期末配当は無配、そして2021年3月期配当額については未定とのことです。これは決算短信の抜粋ですが、決算説明プレゼン資料には株主還元の「か」の字も出てきません。笑

もちろんこれだけの赤字転落となっている状況なので配当なんてしてたら債権団に怒られるでしょうけど、一応なんらかの説明スライドは付けて欲しかったですね。

  

日産の株価動向

日産の株価動向を見てみましょう。

こちらが週足チャートです。

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コロナ前から日産は業績が悪化しており、ゴーン事件も相まって株価はずっと下落傾向です。2019年1月時点では1,000円台で推移していましたが、4月には年初来安値となる311円を付けました。足元は少し反発して本日終値は450円程度で引けています。

この決算発表は後場が終わった後に発表されていますので、この株価にはまだこの決算発表内容は織り込まれていません。

実際PTS市場の株価を見てみるとこの記事を執筆時点で▲5%近く下落して取引されているので、明日の日産の株価は恐らく下落となるのでしょうね。

  

最後に:ルノー・三菱自工との連携が鍵

いかがでしたでしょうか。見事にボロボロな決算内容となった日産ですが、業績回復の鍵となるのはルノー・三菱自工との今後の協調戦略でしょうね。

ゴーンからの決別で拡大路線から撤退を宣言した日産が、どこまでルノー・三菱自と協業を進めてコスト低減に繋げ、引いては利益率の回復を達成出来るかにかかっていると思います。

実際、既に今回の巨額減損による生産体制見直しで20%削減となる540万台体制とする方向であることを発表しています。またルノー・三菱自と車両のプラットフォームの統一を進めてモデル数を削減することも発表していますので、こうした改革が早期に結実することが出来れば日産が再び輝き始める時が来るかもしれませんね。

個人的に気になっているのは以前ネットニュースで出ていた三菱商事がルノーに出資するかもというニュース。その後続報出てきませんが、今後の動向に注目です。

ところでゴーンは今頃何しているんだろう。笑 決算内容みてほくそ笑んでるのかな。 。。

 

ということで今回は以上になります。投資は自己責任でお願いします!

最後までお読み頂き有難うございました!!

 

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