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【日清食品】20年度第1四半期決算概要!コロナ禍耐性強し!!

こんにちは!総合商社マンです!株主優待でも人気上位の日清食品!8月に発表された最新決算状況を見てみましょう!

 

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日清食品(2987)が決算を発表

日清食品(2987)が8月6日に2020年度第一四半期の決算発表を行いました。コロナ禍の中で数多くの企業が大幅減益、赤字転落や減配・無配に追い込まれる中で、株主優待人気ランキングでも常に上位に入る日清食品の決算状況がどうだったのか気になるところですね。

今回この記事では日清食品が発表した決算資料を抜粋する形で最新の決算状況を見ていきたいと思いますよ!

それでは参りましょう! 

 

日清食品の20年度第1四半期決算概要

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日清食品の20年度第1四半期の決算概要を見ていきます。

まず定量面のサマリーです。

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ポイントを箇条書きします。

  • 売上は前年同期比+13.9%の1,205億円と増収。
  • 営業利益は前年同期比驚異の+102.3%の174億円と増益。
  • 四半期純利益はこれまた驚異の前年同期比+108.5%の120億円と増益。

当ブログで様々な企業の決算を見てきていますが、ここまで絶好調な企業の登場は初めてですね。笑 増収増益、しかも営業利益率も+6.3%アップしており、コロナ禍がむしろ追い風になっていることが容易に想像出来る決算内容です。実は売上、営業利益、四半期利益ともに、第一四半期として全てにおいて過去最高だったそうです。

この好調さがどこからくるのか、もう少し詳しく見ていきましょう。

売上高詳細

こちらのスライドをご覧ください。セグメント別の売上実績ですね。

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上段が国内事業、下段が海外事業と分かれているように、日清食品は意外と海外事業がしっかり育っています。国内と海外事業の売上比率は7:3となっていますね。では国内と海外に分けてポイントを箇条書きしてみます。

国内事業
  • 国内にフォーカスしてみると即席めん事業(日清&明星)が最大の柱で前年比+11.4%増収。
  • 一方更に好調なのは低温事業と菓子・飲料事業で前年比+15%程度の増収達成。

全ての事業において国内は絶好調ですね。特に好調な低温事業というのは「つけ麺の達人」等の生めん系の事業と冷凍食品事業ですね。冷凍事業は業務用は飲食店がコロナの影響を受けたので縮小したようですが、コロナによる巣籠需要でそれをカバーして増収となったようです。いやー、素晴らしい。

 

海外事業

続いて海外事業にフォーカスしてみます。日清食品の売り上げ全体の3割は海外で、海外事業を「米州」「中国」「アジア」「EMEA」の4つに分けています。※EMEAというのは欧州(Europe)・中東(Middle East)・アフリカ(Africa)の頭文字。

そしてその中でも海外事業の5割を米州が稼ぎ、次いで中国が3割程度、残りをアジア&EMEAで稼ぐという構造です。

  • 米州は前年比+17.3%と絶好調。
  • 中国は+19.5%とこれまた絶好調。
  • アジア地域は少し縮むが+7.9%と成長。
  • EMEA地域は+40.5%と超超絶好調。

これを見ると、だいたいコロナの影響を大きく受けていた地域ほど売り上げが伸びているように見えますね。欧州地域はまだ売り上げ規模が小さいので成長余力もあるということも要因かなとは思いますが、驚異的な成長です。

こんな感じ。ま、一言で言うなら、「全て絶好調」ということでしょう。笑

いやー、すごい。でも営業利益はもっとすごいですよ!

 

営業利益詳細

営業利益の詳細を見てみましょう。こちらのスライドをご覧下さい。営業利益においても先ほどの売上同様、国内:海外の比率は7:3です。

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前期比のパーセンテージが異常値ですね。笑 どんだけ絶好調やねん。笑

ここでは海外と国内分けて詳細説明は省きますが、全ての事業において絶好調さが分かる数字がずらりと並んでいます。

この絶好調さの要因は一言で言うなら「コロナ禍」による「巣籠特需」ということだと思いますが、「値上げ」や「販売費の未使用」といった経営努力もしっかり行われている点は言及しておくべき点ですかね。ガンガン広告宣伝なんか打たなくても売れるような環境だったということもあるとは思いますが、決算内容は素晴らしいの一言です。

ただ、注意も必要です。今回の第1四半期決算は4月~6月ですので、コロナ禍の影響が世界的に最も大きかったと言える期間です。ですので、巣籠のための「買いだめ」が発生していたことには留意が必要ですし、この絶好調さが今後も続くかどうかは分かりませんね。食品事業なので堅調に推移するとは思いますが、この第1四半期はそういった特殊要因があったと考えたほうがいいと思います。

 

 

日清食品の20年度年間業績見通し&配当予想

日清食品の20年度年間業績見通しと配当予想も見ておきましょう。こちらは決算短信の抜粋です。

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年間利益業績予想305億円、配当年間110円に変更はなしですね。1Qの利益は121億円ですので、既に進捗率は40%に達していますが、1Qは先ほど言った通り買いだめ等の特殊要因もあったでしょうから、このタイミングでの上方修正は無しというところでしょうかね。ま、順調に推移しているので安心感あります。

 

日清食品の株主優待 

日清食品の株主優待内容も見ておきましょう!日清食品の株主優待は株式数に応じて、年間で株主優待を獲得出来る回数が異なったり、優待内容が変わりますよ。

以下の通り保有株式数に応じて自社製品の詰め合わせ&オリジナルグッズをゲットできます。

  • 100株以上~300株未満:3,000円相当(年1回3月末のみ)
  • 300株以上~1,000株未満:5,000円相当(年2回3月末、9月末)
  • 1,000株以上~3,000株未満:6,000円相当(同上)
  • 3,000株以上:7,000円相当(同上)

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※上記は一例

 

9月末が次回の権利獲得タイミング到来ですね。ただそれをゲットするには300株以上保有していないといけません。日清食品の株価は10,000円程度なので300株購入するためには300万円程度の資金が必要ですが。笑

 

結論:食品事業はコロナ禍に強い

最後に、日清食品の決算を見ていて感じたのは、やはり食品事業はコロナ禍に強いですね。コロナによって「外食するか、自宅で食事をするか」という場所は変わっても人は食事をしないと生きていけませんからね。

また日清食品の強みはそのブランド力と国内だけでなく、海外事業もしっかり成長させていっているところだと思います。国内だけだと人口減少すれば胃袋の数は減ってしまいますからね。海外事業は非常に重要ですし、しっかりと将来を見据えた事業展開をしている企業なんだなと率直な印象です。

全然どうでもいいですが、私個人的には「一平ちゃん夜店の焼きそば」のマヨビームのファンです。笑

これからも日清食品の成長に期待します!!   

 

尚、決算書の読み方を勉強したいと思われている方にはこちらの本がおススメです。

 

 

堅苦しくなく、決算書の読み方全然分かりません!という方から、かじったことはあるけど改めて理解したいという初心者~中級者の方向けの本です。私自身も今更ながら改めて読むと頭の整理に繋がって非常に良書でした!

また、三菱商事を例に挙げて企業分析方法を学べる現役銀行員のたりたり社長という方が書いた良書もありおススメですよ!

 

 

  

当ブログでは個別の銘柄について言及することがありますが、投資を推奨しているものではありません。投資は自己判断でお願いします。

今回も最後までお読み頂き有難うございました!

 

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