こんにちは!総合商社マンです!NTTドコモが1Q決算を発表しました!コロナ禍の中で増益を達成!そしてまさかの増配発表です!
NTTドコモが20年度第1四半期決算を発表
NTTドコモが本日8月3日に20年度第1四半期の決算を発表しました。先日競合のKDDIが先に決算発表を行い増益を達成しましたが(以下記事)、今回発表したNTTドコモ負けじと増益を達成していますよ!
そのNTTドコモの決算の内容をNTTドコモが発表した決算資料を眺めながら見ていきたいとおもいます!
20年度第1四半期決算概要
NTTドコモの20年度第1四半期決算の概要を早速見て行きましょう。
定量面を中心に見ていきます。まずこちらのスライドをご覧ください。
ポイントを箇条書きします。
- 営業収益(売上)は前年比▲5.3%の減収。
- 営業利益は前年比+0.7%の2,805億円と増益を達成。
- 当期純利益は前年比+1.5%の1,953億円とこちらも増益を達成。
- ただし、フリーキャッシュフローは前年比▲2,288億円と急減。
こんな感じ。減収増益という決算ですね。だいたい減収増益となるとコストカットを頑張った決算であることが多いですが、もう少し詳しく見ていきましょう。
まずセグメント別に見てみます。こちらのスライドをご覧ください。
「通信事業」と「スマートライフ領域」で見事に明暗が分かれています。ポイントを箇条書きしてみます。
- 通信事業はコロナ禍の影響を大きく受けて売上、営業利益共に前年比割れ(減収減益)。
- 一方のスマートライフ事業は対照的に絶好調で、売上、営業利益共に躍進(増収増益)。
めちゃ分かり易く明暗分かれていますね。ちなみに「スマートライフ事業」というのはコンテンツ事業とか金融事業(dカード)のことですね。不調な事業を好調な事業で補うというビジネスポートフォリオ、素晴らしいの一言ですね。
さて、営業利益が全体で伸びたNTTドコモですが、それを要因別に見てみましょう。こちらのスライドをご覧ください。
ぱっと見で、事業が安定しているのが分かります。笑
ポイントを箇条書きしてみますね。
- 営業収益(売上)は前年比▲611億円減収だが、大きかったのは販売収入(携帯機種販売)の減少で▲777億円。その他にモバイル通信サービスで▲187億円となるも、光通信サービスの増益+120億円、その他+232億円と増収要因もあり。
- 一方の営業費用削減は営業収益減少の611億円よりも大きく630億円の費用削減に成功。一番大きいのは販売費用の減少▲849億円。
- つまり減収した分をコストカットで補い増益を達成した構図。
やはりNTTドコモの減収増益という決算はコストカットを頑張った部分が大きいということですね。※但しコストカットの最大要因である販売費用の減少は携帯販売が減れば比例して減少する面もあるようなので一概にコストカット頑張ったと言えるかは難しい。
いずれにせよ、決算内容自体はコロナ禍にあっては素晴らしいと言えるのではないでしょうか。
20年度年間業績&配当予想
NTTドコモの年間業績予想及び配当予想を見ておきましょう。
まず年間業績予想ですが、NTTドコモは今まで今期業績予想を未定としていましたが、今回初めて発表をしています。こちらのスライドをご覧ください。
ポイントを箇条書きします。
- 売上は前年比▲1.8%減収の4.57兆円。
- 営業利益は前年比+2.9%増益(+254億円)の8,800億円。
- フリーキャッシュフローは前年比▲1,633億円減少の7,300億円。
つまり減収増益の予想を開示しました。なぜかこのスライドに当期純利益がないので決算短信も抜粋して貼り付けておきます。
御覧の通り当期純利益も前年比+2.2%増益の6,050億円としています。いや、すごいですねNTTドコモさん。
フリーキャッシュフローが減少していますが、気になる配当はどうなるでしょうか?NTTドコモは4月28日の2019年度決算発表時に今期配当予想を120円(上期60円、下期60円)と発表していましたよ。いやいや、これがすごいです。今回発表した配当予想はこちらです。刮目せよ!!
な、な、なんと!!前回配当予想から5円増配してきましたぜ!!!
す、すげー。フリーキャッシュフローが減少(8,933億円⇒7,300億円)したものの、配当支払い総額は約4,000億円相当なので、増配しても配当支払い後フリーキャッシュフローは黒字ですので余裕ですね。その結果、7期連続の増配を達成する見込みです。あー美しいスライドやー。NTTドコモに恋をしそうです。笑
最後に:通信業界はコロナ禍に強い
今回NTTドコモの20年度1Q決算を見てみましたが、先日のKDDIに続き、定量面は好調な数字を叩き出しました。もちろん携帯の販売減少で5Gへの移行遅れ等が懸念されたりはしますが、他の製造業等と比べると至って順調、コロナ禍に強いことが分かります。
楽天が携帯事業に殴り込みをかけていて業界をかく乱しようとしていますが、携帯事業だけでなく、金融事業等(dカード等)で囲い込みを図っていくのでしょうね。
いや、ほんとすごいっす。
通信業界はこのまま成長を続けていくのか、これからも目が離せません!!
ということで以上です!
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堅苦しくなく、決算書の読み方全然分かりません!という方から、かじったことはあるけど改めて理解したいという初心者~中級者の方向けの本です。私自身も今更ながら改めて読むと頭の整理に繋がって非常に良書でした!
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