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従業員数から見る総合商社各社の特徴!【2020年最新】

皆さんこんにちは!総合商社マンです。今日は総合商社の従業員数を見てみよう!

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本日は「総合商社シリーズ!」です!!各社の従業員数から見える特徴を見ていきましょう。各社の売上や利益は良く記事になったりはしていますが、従業員数って意外と注目したことないかもしれません。各社どんな規模感の従業員を抱えているのかを業績を交えながら見ていきましょう。現在就職活動をしている学生の皆さんにも各社の状況がお分かりになるいい機会かもしれません。 

今期業績見通し

 まず従業員数を見る前に、まず今期の各社業績見通しを見てみましょう。というのも単に従業員数だけ見ても「へー」としかなりませんので、後ほど従業員数とこの各社の業績を見比べて、各社がどのような位置付けにあるのかを見たいと思います。

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 ※各社HPより2020年3月期最新見通し数字を引用。

2020年4/1追記

丸紅は2020年3月25日にプレスリリースを発表、▲1,900億円の赤字となる見込みです。詳しくは以下記事からどうぞ。

 

www.sogoshoshaman.com

 

 

上記の通り、三菱商事がトップの5,200億円、次いで伊藤忠が5,000億円、三井物産4,500億円と続きます。上位3社が僅差で競っていますね。そして少し差が開き住友商事3,000億円、丸紅2,000億円、豊田通商1,500億円と続き、少し小ぶりな双日が660億円となっています。

総合商社といっても結構各社の利益規模間には差があるのが分かりますね。この数字、頭の片隅に置いたうえで次に各社の従業員数を見てみましょう。 

各社の単体従業員数(2019年3月時点)

 

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※楽天アプリ記載の会社四季報より引用。

まず従業員数が一番多いのは6,016人の三菱商事。そしてその次に来るのが税後利益で3番手だった三井物産で5,772人。従業員数3位がこれまた税後利益4番手だった住友、次いで丸紅4,453名と続きます。この次に税後利益で2番手だった伊藤忠が5番手で4,310名となり、1,500人以上の差を開いて豊田通商の2,744名、双日の2,495名となっています。

 

御覧の通り、先ほどの税後利益のランキングと単体従業員数の多さには一部ズレが生じており、必ずしも一致していません。

ここまでに示した単体従業員数を左軸の棒グラフ(青色)で、税後利益を右軸の折れ線グラフ(オレンジ色)で示すと以下の通りになります。

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お分かりになりますか?そうなのです。御覧の通り伊藤忠だけが税後利益ランキングと従業員数ランキングに一致していないのです。言い換えるならば1社だけ秩序を乱しているのです(笑)。 

単体社員一人でいくら稼いでいるか?

 では税後利益と社員数から、一人あたりの稼ぐ力を見てみましょう。

計算式は単純に税後利益÷単体従業員数です。

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 如何でしょう。要は単体の社員一人当たりの稼いでいる金額が上記の表になります。御覧の通り、伊藤忠が1.16億円と1社だけ1億円超えして抜きん出ていることが分かりますね。次いで三菱商事の0.86億円、三井物産の0.78億円と上位がおり、住商・丸紅・豊通が0.5億円程度で競合、双日は0.26億円と見劣りしています。

ここまでは全て単体従業員の観点からのお話でした。

連結従業員数(2019年3月時点)

 一方で総合商社は世界中の色々な業界に投資をしており数多くの子会社を抱えています。それを考慮した連結従業員数にも着目してみましょう。これまた面白い点が見えてきます。 

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如何でしょう。今度は単体従業員数では5位だった伊藤忠商事が、連結にすると一躍トップに躍り出ます。しかもダントツの12万人超えです。一方、2番手に三菱商事の79,994人、次いで豊田通商の58,565人、三井の43,993名と続きます。

 

これはちょっと乱暴かもしれませんが、単体従業員を見た時と同じく、連結従業員数全体で一人当たりの稼ぐ利益を見るとどうなるでしょうか。計算式は連結税後利益÷連結従業員数です。

sogoshosha-profit-employee

御覧の通り、先ほどの単体従業員での一人当たり税後とは見える景色が大分異なりますよね?単体で見たときは伊藤忠がダントツ一位でしたが、連結で見ると三井物産が一躍ダントツトップに躍り出ます。次いで三菱商事、丸紅・住商と続き、伊藤忠は5番手になります。 

ここから何が分かるか?

 端的に言ってしまえば、

  • 三菱・三井は利益の大きな資源関連の比重が大きく、多くの連結人員を抱えることなくビジネスを行っている(重厚長大ビジネスの典型)。従い、連結でも一人当たりの稼ぐ力が大きい。
  • 伊藤忠は単体は小さい組織にする一方、数多くの子会社を抱えて小規模ビジネスの積み上げで設けている会社。従い、単体で見ると一人あたり利益は大きくでる一方、連結で見ると一人あたりの稼ぐ利益は小さい。
  • 住友商事・丸紅・豊田通商・双日はその中間のイメージ。

と言ったところでしょうか。

例えば 三菱商事や三井物産はよく会社紹介の写真でも見かけるような鉱山の資源ビジネス案件を多く抱えており、1案件のビジネス規模も大きくなりがちです。そうしたビジネスは連結では従業員数は多く抱えずに利益を生み出しやすいビジネスなのです。

一方、伊藤忠はファミリーマートやドールといったリテール寄りのビジネスが大きく、リテールの場合は従業員を大きく抱えやすいのです。もちろんアルバイトの方もいたりはしますが店頭に立つ店長さんが社員だったりしますからね。

これはどちらが良い悪いということではなく、会社によって注力するビジネスモデルの違いがこうした単体・連結従業員数の差を生んでいるとご理解頂ければと思います!

最後に

 いかがだったでしょうか?色々な観点から見ると各社の様々な顔が見えてきますね!総合商社という業界は申し上げた通り傘下に数多くの事業会社を抱えてビジネスを行っていますので、単体だけ見ると実態を見誤ることになりえます。どのビジネスモデルが良いとか悪いというのはここでは言及致しませんが、グループ会社全体に視野を広げることで、各社の特徴が分かるのではないでしょうか?

今回の従業員数から見た総合商社業界の状況が少しでも皆さんの理解のために役に立てば幸いです!

最後までお付き合い頂き有難うございました!!