こんにちは!総合商社マンです!ソフトバンググループが決算発表したよ!決算資料がユニーク過ぎる模様。笑!
ソフトバンクグループが決算発表。決算の数字にも注目ですが、それに加えて決算説明用のパワポ資料が個人的にユニークでツボでした。笑 まず最初に決算の数字を見た後、ユニークなスライドを紹介したいと思います!
ソフトバンググループが決算発表!
本日5/18の引け後にソフトバンクグループ(以下SBG)が決算発表をしました。決算の内容は事前に下方修正のプレスリリースをした通りで以下の通りです。
御覧の通り当期純利益は前年1.4兆円あったものが2020年3月期は▲9,600億円の赤字と逆風にさらされています。売り上げは微増しているので増収減益の決算内容です。この大赤字になった要因は以下スライドを見てください。
これは営業利益の大雑把なブレークダウンですが、御覧の通りSBG傘下のソフトバンクはしっかりと営業利益を稼いで成長している一方でSVF事業で巨額の赤字となっているのがわかります。このSVF事業ってのがソフトバンクビジョンファンドってやつで、あらゆるベンチャー企業に投資をしている事業です。ここが今回のコロナショックで価値が下がったことで巨額の赤字に陥ったという構図です。
これは今回の本題とは少しずれますが、総合商社等の事業会社は保有株式等で損失が出ると「減損」ということで営業利益ではなく特別損失で計上されてきますが、SBGは投資会社なので「投資」が本業ということで保有株式の損失は営業損失として認識されているのですね。
そして今回の決算発表で孫さんが強調していたのがこちらのスライド。
SVF事業がとてつもなく損失だらけと思っている人が多いかもしれませんが、SVFが組成された2017年から今回の2020年3月末のトータルの期間においては累計8.8兆円の投資額において、含み益・実現益1.4兆円に対し、評価減となっているのは▲1.5兆で、実質損失はまだ▲1,000億円程度ということでした。ま、投資ファンドなので1年間という短いスパンで見ても、、、ということなのでしょう。一理あるとは思います。
そして配当に関しては以下のスライド。
期末配当は22円とするも、2020年度は未定としました。
ソフトバンクグループの決算資料に草生えた件
ソフトバンクグループの決算発表資料に草生えた件。これが今回の記事の本題です。笑
冒頭決算数字を紹介しましたが、これらの数字を説明していく補足のパワポ資料が個人的に非常にツボでした。どんな内容なのか、、、いくつか紹介したいと思います。
まず今回の説明資料の一番最初のスライドがこちらです。
まず、オドロオドロシイ黒字の背景で1920年代の世界恐慌からスタートします。
そして世界恐慌時の株価のチャートで世界恐慌の凄まじさを提示。
世界恐慌の株価が回復するのに25年かかったんですね~。
そして新型コロナの話に。引き続き背景はオドロオドロシイ黒字継続。
これは自動車産業スライドですが、これ以外にも観光業、労働者への影響等を同じテイストで示しています。
そして最後にコロナショックは「未曽有の危機」ということで締めくくり、決算数字の説明に入っていくという流れになっています。総合商社や製造業、銀行といった、古めかしい企業の決算発表資料とはやっぱり一線を画しますね。笑
そしてそして、ここからがさらに面白い。未上場の大型ベンチャー企業のことをユニコーンと呼ぶのですが、以下6枚ものスライドを使って、今回のコロナの状況を描写しています。笑
御覧の通り、わっかりやすいですね。笑 コロナが起きるまでは順風満帆に坂道を駆け上がっていたユニコーンがコロナショックにより「コロナの谷」に転落。いくつかのユニコーンはコロナの谷に沈むものの、本当に力のあるユニコーンはこのコロナの谷を乗り越えて再び成長していくというストーリーを描写しているものです。これぞわかりやすいプレゼン資料!って感じです。笑
聞いたことがある方もいるかもしれませんが、ベンチャー企業の成長には3つの罠があるといわれており、それぞれを「魔の川」「死の谷」「ダーウィンの海」と呼びます。このコロナの谷は上記2番目の「死の谷」をモジったものかもしれませんね。笑
いやはや、冒頭言った通り、日本の古臭い企業の説明資料にはなかなか出てこない、非常に分かりやすいプレゼン資料です!
ちなみに本題とはずれるので詳細には触れませんが、
- 「魔の川」は研究ステージと製品化の間に存在する障壁のこと
- 「死の谷」は開発ステージと事業化のステージの間に存在する障壁のこと
- 「ダーウィンの海」は事業化ステージと産業化ステージの間に存在する障壁のこと
を指しますよ!
ソフトバンクグループの株価動向は?
ソフトバンクグループの株価の動向はどうでしょうか。こちら日足チャートになります。
御覧の通り乱高下が凄まじいです。コロナショックが本格的になる前の2月には年初来高値となる5,871円を付けた後、3月の大暴落局面で年初来安値となる2,610円を付け、その後自社株買いを発表した影響もあり大幅に反発し、現在4,600円台で推移しているという状況です。
SBGの今回の巨額損失はSVFの評価損によるところが大きいと最初のスライドで説明がありましたが、それはつまりキャッシュアウトする損失ではないところがポイントです。
今後のコロナショックの回復いかんでは今回損失を出した評価損の反動で巨額の利益計上をする可能性があるので、やっぱりSBGの事業というのは見ていて躍動感があり面白いなーというのが個人的な印象ですね。
最後に
いかがでしたでしょうか?本日の孫さんの決算発表プレゼンの動画は後程ホームページに掲載されるようですが、その説明の中で孫さんは「ITバブルが弾けた時は倒産する一歩手前だったが今はそれよりまし」と言っていました。地獄を見たことのある孫さんだからこそ言える言葉なのと、その言葉になんだか妙な説得力を感じてしまうのが孫さんの魅力なんでしょうね。これからもSBGというか孫さんの一挙手一投足から目が離せません!
ということで今回は以上です!
今回も最後までお読み頂き有難うございました!!
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