商社マンは今日も走る!現役総合商社マンの資産運用ブログ

総合商社マン(5大のどれか)の企業分析、投資(株式・原油ETF)に関するブログです!

【総合商社】中期経営計画(中計)/定量面まとめ

こんにちは!総合商社マンです!総合商社各社の中期経営計画(戦略)をまとめてみましょう!

 

sogoshosha-logo

 

 

中期経営計画(戦略)とは?

中期経営計画(戦略)とは?なんだそれ?と思う方もいるかもしれませんので簡単に説明しますね。中期経営計画(戦略)というのは、文字通り中期という少し長い期間で見た経営計画です。総合商社の場合は3カ年でこの中期経営計画(戦略)というものを策定して発表しています。(戦略)と付けているのは会社によって中期経営計画と呼んだり、中期経営戦略と呼んだりするのでこのように記載しましたが、一般的に中期経営計画という呼称が使われるので、以降は当記事では中期経営計画(中計)と呼ぶことにします。

基本的に総合商社各社は1年毎の業績予想を短期経営計画として期初に発表し、それに加えて3年ごとに中期経営計画を策定して発表しています。

中期経営計画のほうが期間が長いですので、中期経営計画が要は大方針、そしてその中期経営計画をベースに毎年の予算を作成していくという流れ、と言えば分かり易いでしょうか。年初に当期の業績予想を出すのが短期経営計画と呼ばれるものです。

当記事は各社中期経営計画の発表年はばらばらですので、総合商社各社の中計がいつ発表されたもので、今その何年目にいるのかというのを一覧出来たら便利かなと思い、この記事を書くことにしました。かくいう私もいちいち各社の中計が何年目なのかよく分からなくなり混乱するので自分の頭の整理のためでもあります。笑

ということで各社の中期経営計画を以下の定量面にフォーカスして見て行き、最後に一覧で表で纏めていきたいと思います!

  • 中計発表日
  • 対象期間
  • 税後定量目標(最終年度)
  • 株主還元目標(最終年度)

  

三菱商事の中期経営戦略

 

mc-chukei-1

三菱商事の中期経営戦略を見てみましょう。冒頭中期経営計画に統一するといっておきながら早速中期経営戦略と記載していてなんともですが、この三菱商事のみが中期経営計画という言葉を使わずに中期経営戦略と呼んでいます。三菱商事は2018年11月に現在の中期経営計画を発表しています。

こちらが現在の三菱商事の中期経営戦略の定量スライドです。

mc-chukei-2

  • 中計発表日:2018年11月2日
  • 対象期間:2019年度~2021年度
  • 税後定量目標:9,000億円
  • 株主還元目標:配当200円程度、配当性向35%、累進配当、自社株買い

これを見て「まじですか!」と思われる方もいるかもしれませんが、それもそのはず、2019年度の三菱商事の税後利益は5,354億円、配当は132円(今期134円)ですからね。2021年度が中計の最終年度ですので2022年3月期に税後利益9,000億円、配当200円を目標に掲げた中計となっています。

現時点でこの中計を見直す発表は公表されていませんが、恐らくこの定量目標は難しいと思った方が良いと思います。どこかで中計の見直しが入る可能性はありますが、時間軸をずらす形で上記定量目標を目指すとかそういう形になるのかなと個人的な予想をしています。

尚、自社株買いは機動的に実施するようですが、本記事執筆時点では行われておりません。※仮に配当200円になったら三菱商事株だけで配当100万円超えるので期待しちゃいますが。笑 

 

伊藤忠商事の中期経営計画

 

itochu-chukei-1

伊藤忠商事の中期経営計画を見てみます。伊藤忠は少し変化球で、2020年度を最終年度とするBrand-new Deal 2020という2018年度~2020年度を対象とした3カ年の中期経営計画を進めていましたが、つい先日5月の決算発表時に、中計の内容を達成したということで前倒しで終了し、現在は2020年度1年のみの計画となっています。そのスライドがこちらです。

itochu-chukei-2

御覧の通りBND2020だけ2年間となっていますね。そして今期が終わったタイミングで次期中計を発表する予定のようです。そして今年1年だけの計画の定量スライドはこちらです。

itochu-chukei-3

  • 発表日:2020年5月8日
  • 対象期間:2020年度のみ
  • 税後定量目標:4,000億円
  • 株主還元目標:配当88円程度、配当性向30%、累進配当、自社株買い

総合商社の中で唯一中計を発表していませんので、来年発表する中計がどのような内容になってくるのか楽しみですね。先日発表されたファミマのTOBも中計に大きく影響してくるのかな。ファミマTOBに関しては以下記事をご覧ください。

 

www.sogoshoshaman.com

 

尚、一点付け加えると現時点で自社株買いを行っているのは伊藤忠だけです。

  

三井物産の中期経営計画

mitsui-chukei-1

三井物産の中期経営計画を見てみましょう。三井物産は中計を今年発表したばかりです。コロナ禍の最中に良く出せたなーと思いましたが、こちらのスライドをご覧ください。まず定量目標。

mitsui-chukei-2


そしてこちらが株主還元に関するスライド。

 

mitsui-chukei-3

  • 発表日:2020年5月1日
  • 対象期間:2020年度~2022年度
  • 税後定量目標:4,000億円
  • 株主還元目標:配当80円下限、自社株買い、ROE10%

 三菱商事、伊藤忠商事とは異なり累進配当宣言はしていませんが、配当の下限保証を行っています。このコロナ禍の中にあって配当下限保証は株主にとっては心強い限りですね。中計最終年度の税後定量目標4,000億円については、三井物産が2011年度に出した過去最高益4,345億円には達しないものの、2017年度4,185億円、2018年度4,142億円に次ぐ水準です。今期は1,800億円というかなり厳しい業績予想をしていることを鑑みるとV字回復を狙っていく中計となっているのが分かります。

 

住友商事の中期経営計画

sumitomo-chukei-1


住友商事の中期経営計画を見てみましょう。住友商事が現在進めている中期経営計画は2018年に公表されたもので、今年が最終年度となっています。こちらが中計における定量目標のスライドです。

sumitomo-chukei-2

2018年に発表されたこの中計においては最終年度の利益目標の公表はされていませんね。そしてこちらが配当方針に関するスライドです。

sumitomo-chukei-3

  • 発表日:2018年5月9日
  • 対象期間:2018年度~2020年度
  • 税後定量目標:開示無し
  • 株主還元目標:配当性向30%程度

住友商事は特に累進配当や配当下限保証は中計では謳っていませんが、実績として今期業績予想は出していないものの配当を実質維持(昨年度記念配当分のみ減配)していますので、株主還元を比較的重視している企業です。今期が中計最終年度となり、もともと定量目標を出していないので、コロナ禍の中にあってはその戦略が功を奏した形と言えますかね。

 

丸紅の中期経営計画 

marubeni-chukei-1

丸紅の中期経営計画を見てみましょう。丸紅も若干変化球を投げていて、現在遂行中のGC2021という2019年度~2021年度を対象とした中計を昨今の巨額赤字転落もあり今年の5月に修正をしています。こちらがもともと出していた定量目標スライドです。

marubeni-chukei-2


最終年度の2021年度に3,000億円という目標ですね。そしてこちらが修正前の株主還元方針スライド。

marubeni-chukei-3

配当性向25%以上、ネットDEレシオを0.8倍程度、自社株買いも機動的に実施するというものです。そしてこちらが中計修正後のスライドです。

marubeni-chukei-4

成長戦略は変えないとのことですが、定量目標に触れられていないので2021年度の3,000億円は黄信号が灯っている感じですね。そして別スライドに記載がありましたが、当初自社株買いは機動的に実施すると言っていたものの、修正後の中計では「実施しない」と宣言しています。

  • 発表日:2019年5月9日(※2020年5月7日に修正)
  • 対象期間:2019年度~2021年度
  • 税後定量目標:3,000億円?
  • 株主還元目標:配当性向25%以上(期初公表したものは下限保証)

  

豊田通商の中期経営計画

 

toyotatusho-chukei-1

豊田通商の中期経営計画を見てみましょう。豊田通商の中期経営計画は今年の4月に公表されたばかりです。対象期間は2020年度~2022年度の3カ年です。ただ、ものすごい不思議なのが中計資料の中にはどこにも定量目標の記載が無い一方で、中期経営計画のページに行くと、このスライドがあります。

toyotatusho-chukei-2

2022年3月期は1,700億円という利益目標なのですね。あれ?中計って2023年3月期が対象じゃないの?しかもこんな記載が(赤枠)。。。

toyotatusho-chukei-3

ん?未定?

豊通さん、ホームぺージ記載の資料、超意味不明です。笑 僭越ながらちょっと見せ方考えたほうが良いかと思います。。。

  • 発表日:2020年4月30日
  • 対象期間:2020年度~2022年度
  • 税後定量目標:??
  • 株主還元目標:配当性向25%以上

 

双日の中期経営計画

sojitz-chukei-1

双日の中期経営計画を見てみましょう。双日の現中計は2018年5月1日に公表されたもので期間は2018年度~2020年度です。ですので今期が最終年度ですね。その定量目標スライドがこちらです。

sojitz-chukei-2

税後利益750億円以上となっています。

そして株主還元スライドがこちら。

sojitz-chukei-3

配当性向30%を謳っていますね。双日は今期業績予想を400億円としているので、この中期経営計画達成は難しい状況となっています。今期が最終年度ですので、来期どのような中計を出してくるのか楽しみですね。

 

総合商社の中期経営計画まとめ

総合商社各社の中期経営計画を見て来ましたが、最後に以下の表で纏めました。

sogoshosha-chukei-summary

20年度が中計最終年度:伊藤忠商事、住友商事、双日

21年度が中計最終年度:三菱商事、丸紅

22年度が中計最終年度:三井物産、豊田通商

こんな感じですね。

今回見たのは中期経営計画の定量面だけです。中計資料には各社がどういった方向に進もうとしているのか具体的な戦略が色々と散りばめられていますので、一度目を通してみてみると面白いですよ!総合商社各社のIRページに掲載されています。

  

尚、決算書の読み方を勉強したいと思われている方にはこちらの本がおススメですよ。

 

 

堅苦しくなく、決算書の読み方全然分かりません!という方から、かじったことはあるけど改めて理解したいという初心者~中級者の方向けの本です。私自身も今更ながら改めて読むと頭の整理に繋がって非常に良書でした!

中級者以上だとこちらの本が個人的におすすめかな。 

 

 

先に紹介した本よりはもう少し踏み込んでいて、尚且つ読みやすい良書です!

 

ということで今回は以上です!当ブログでは個別の銘柄について言及することがありますが、投資を推奨しているものではありません。投資は自己判断でお願いします。

今回も最後までお読み頂き有難うございました!

 

面白い・有益だと思った方は、Twitterや『はてブ』↓↓↓ぽちっと拡散頂けるととても喜びます!!