こんにちは!総合商社マンです!総合商社各社の21年度(22年3月期)第3四半期決算が出揃ったよ!!全社が上方修正を発表し、上半期に続き異例な好決算となりました!利益水準も遂に8,000億円台の戦いへ!
- 総合商社21年度(22年3月期)第3四半期決算まとめ
- 総合商社21年度第3四半期(22年3月期)純利益ランキング
- 一過性損益を除いた利益ランキング
- 21年度(22年3月期)通期業績予想
- 株主還元
- 最後に:株式市場の目線は来期に移ったか?
総合商社21年度(22年3月期)第3四半期決算まとめ
総合商社の21年度(22年3月期)第3四半期の決算まとめをしたいと思います。今回の総合商社各社の決算発表は以下の通りのスケジュールで発表が行われました。
明日から総合商社決算祭りスタート💪
— 総合商社マン (@sogoshoshaman) February 1, 2022
決算スケジュールをおさらいしておきましょう!
2/2(水)
12:30双日
16:00 豊田通商
2/3(木)
11:00 丸紅
13:00 伊藤忠商事
13:45 三井物産
14:30三菱商事
2/4(金)
13:00 住友商事
今回は2/3に4社の決算が集中しており、決算まとめ記事を趣味としているわたくしにとっては疲労困憊の一週間でした。笑笑
ということで、具体的にどのような業績となっているのか、この記事で見ていきたいと思います!
今回の記事で見る項目は主に以下です。
- 21年度第3四半期純利益ランキング
- 一過性損益を除いた利益ランキング
- 21年度業績予想
- 株主還元
各社の決算詳細を見たい方はこの記事の最後に個別に記事掲載していますので、そちらからご覧ください。それでは参りましょう!
総合商社21年度第3四半期(22年3月期)純利益ランキング
総合商社各社の21年度第3四半期(22年3月期)の純利益ランキングです。前年同期で比較しています。こちらの表をご覧ください。
注目ポイントはこちら。
- 1位には 伊藤忠商事が6,789億円でトップに立つ。
- 2位には三菱商事で6,448億円。上期時点3位から上昇。前年比約3.8倍の爆益。
- 3位には三井物産で6,333億円。前年比約3倍の爆益。
- 4位には住友商事が3,351億円。前年赤字から大復活中。
- 5位には丸紅が3,274億円。前年比2倍の利益を叩き出す。
- 6位には豊田通商の1,802億円。前年比約2倍と大幅増益。
- 7位には双日が620億円。前年比約3.7倍の爆益。
こんな感じ。濃淡はあるものの、全社前年比で引き続き爆益を叩き出しているのが分かります。この3Q時点では伊藤忠商事がトップになっていますが、続いて、次に見る一過性利益を除いた利益ランキングを見るとちょっと景色が変わりますよ。
一過性損益を除いた利益ランキング
総合商社各社の一過性損益を除いた利益ランキングを見てみましょう。各社この部分の呼称が異なり、「一過性を除く業績」だったり、「基礎収益」、「実態純利益」だったり、「巡航利益」と呼んだり様々ですが、シンプルにここでは「一過性を除いた利益」と呼ぶことにします。それではランキングを見てみましょう。前年との比較も記載します。こちらです。
資産売却益等の一過性利益や減損等の一過性損失を当期純利益から除いた数字を並べています。ポイントを箇条書きしてみましょう。
- 1位は三菱商事が6,456億円でトップ。3Q時点の一過性損益は+8億円のみ。
- 2位は三井物産で6,402億円。3Q時点の一過性損益は▲69億円のみ。
- 3位は伊藤忠で5,500億円。純利益で1位だったが、一過性利益+1,290億円あり。
- 4位は丸紅が住商を丸紅を抑えて3,610億円。一過性損益は▲330億円。
- 5位は住友商事で3,250億円。一過性損益は+100億円。
こんな感じ。当期純利益ランキングとは順番が変わりましたね。当期純利益において6,789億円とトップだった伊藤忠が3位になっています。これは三菱、三井は一過性損益はほとんどない一方、伊藤忠が売却益等で一過性利益を1,290億円計上していることが要因ですね。
一過性を除いた実力値においては三菱商事、三井物産が抜きんでていることがわかりました。伊藤忠の強みは資源高に大きく左右されないところではありますが、資源が強含むとやはり三菱、三井の強さが際立ちます。
ちょっとおまけで今回こんなグラフも作ってみました。今期の一過性損失を除いた四半期利益の推移です。
三井物産、三菱商事、双日の3社が実力値の一過性損失を除いた利益において、毎四半期増益してきていることが分かりますね。三菱商事の3Q利益がすごいです。一方、伊藤忠商事、住友商事は今回の3Q利益は減益となっています。
21年度(22年3月期)通期業績予想
21年度(22年3月期)通期業績予想を見てみましょう。
業績予想が高い順に並べて、3Q利益の進捗率を記載してみました。今回も上半期に続いて全社が上方修正となる異例の好決算となっています。
- 三井物産:1Qで4,600億円⇒6,400億円、2Qで⇒7,200億円、3Qで⇒8,400億円に上方修正し、業績見通しでトップに。
- 三菱商事:2Qで3,800億円⇒7,400億円、3Qで⇒8,200億円に上方修正。
- 三井物産:2Qで5,500億円⇒7,500億円、3Qで⇒8,200億円に上方修正。
- 住友商事:1Qで2,300億円⇒2,900億円、2Qで⇒3,800億円、3Qで⇒4,600億円に上方修正。
- 丸紅:2Qで2,300億円⇒3,500億円、3Qで⇒4,000億円に上方修正。
- 豊田通商:2Qで1,500億円⇒1,900億円、3Qで⇒2,100億円に上方修正。
- 双日:2Qで530億円⇒700億円、3Qで⇒800億円に上方修正。
ほんとに凄い、上半期に続いて全社見事に上方修正をしました。今回の上方修正で三井物産が単独トップに躍り出ました。そして2位に三菱商事と伊藤忠商事が同額の8,200億円で火花を散らしています。4位争いをしている住友商事と丸紅ですが、今回の住友商事の大幅な上方修正で丸紅を突き放したところも注目ポイントですね。
総合商社の序列競争がますます激しくなってきていることが分かります。
株主還元
総合商社各社の配当予想と配当性向も纏めておきましょう。こちらをご覧ください。
対前年比での増配、維持、減配で色分けしています。
まず2Q時点の配当予想がこちらでした。
そして、今回発表されたのがこちらです。こちらも配当性向の高い順に並べています。
今回7社中、三菱商事&伊藤忠商事を除く5社が増配を発表しています。
ポイントだけまた書き出します。
- 双日:2Qに70円⇒90円、3Qに⇒103円に増配発表(株式併合換算)。
- 住友商事:2Qに70円⇒90円、3Q⇒に110円に増配発表。
- 三菱商事:今回は増配発表なし。期末に追加還元策を公表。
- 丸紅:2Qに34円⇒51円、3Q⇒58円に増配発表。300億円の自社株買い発表。
- 豊田通商:2Qに120円⇒140円、3Qに⇒150円に増配発表。
- 三井物産:2Qに90円⇒95円、3Q⇒105円に増配発表。
- 伊藤忠商事:今回増配発表はなし。
前回上半期は全社が増配発表しましたが、今回は5社が増配という結果になりました。今回決算発表に合わせて自社株買いを発表したのは丸紅の1社で、決算発表前に伊藤忠商事も自社株買いを発表していましたね。三井物産も現在自社株買いしています。
今回三菱商事と伊藤忠商事は増配はせずでしたが、三菱商事は期末決算時に自社株買いを含む追加還元策を公表することを発表しています。
その結果、伊藤忠商事の配当性向は遂に20%割れ、増配をした三井物産も20.3%まで低下してきています。但し、この2社は自社株買いで株主還元をしているため、そちらも考慮をする必要がありそうです。
最後に:株式市場の目線は来期に移ったか?
今回、総合商社各社の21年度第3四半期決算を纏めてみてきましたが、上半期に続いて全社が上方修正となり、引き続きお祭り状態が続いていることが分かりました。
総合商社の過去最高益は2018年度に三菱商事が出した5,907億円でしたので、上位3社に限っては6,000億円、7,000億円を一気にすっ飛ばして8,000億円台の非常に高水準なレベルに達してきていることが分かります。ものすごいバブル状態なのかもしれません。
それもあってか、決算公表後に株価が大きく下がる場面もあり、株式市場は既に来期の業績のほうに視線が移ってきているのかもしれません(アルゴの影響ありそうですが笑)。
とはいえ、空前の資源高で各社恩恵を受ける中、今期業績がどう着地するのか、今から期末決算が楽しみで仕方がありません!
ということで総合商社の決算発表ウイーク終了です!
尚、総合商社各社の個別決算記事は以下から御覧ください!
三菱商事
伊藤忠商事
三井物産
住友商事
丸紅
豊田通商
双日
最後に、三菱商事、伊藤忠商事、三井物産の総合商社株を含んだ私の最新投資ポートフォリオを以下記事で公開しているので興味あれば御覧ください。日本株、米国株、仮想通貨が並んでいます。
ということで、以上になります!
当ブログでは個別の銘柄について言及することがありますが、投資を推奨しているものではありません。投資は自己判断でお願いします。
今回も最後までお読み頂き有難うございました!
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