こんにちは!総合商社マンです!総合商社各社の21年度(22年3月期)1Q決算が出揃ったよ!!全社絶好調!そして戦国時代へ突入です!
- 総合商社21年度(22年3月期)1Q決算まとめ
- 総合商社21年度(22年3月期)1Q純利益ランキング
- 一過性損益を除いた利益ランキング
- 21年度(22年3月期)通期業績予想
- 株主還元
- 最後に:総合商社は戦国時代へ突入
総合商社21年度(22年3月期)1Q決算まとめ
総合商社の21年度(22年3月期)1Qの決算まとめをしたいと思います。今回の総合商社各社の21年度1Q決算発表は以下の通りのスケジュールで発表が行われました。
🔥総合商社1Q決算スケジュール🔥
— 総合商社マン (@sogoshoshaman) July 28, 2021
7/30(金) 豊田通商16:00
8/3(火) 丸紅11:00
8/3(火) 双日12:30
8/3(火) 三井物産13:30
8/3(火) 三菱商事14:00
8/4(水) 住友商事12:30
8/4(水) 伊藤忠商事13:30
さ、明日の豊通から総合商社決算発表ウィークスタートです😁個人的に最大の注目は三井物産の噴火具合🌋
御覧の通り豊田通商以外の6社は僅か二日間に集中していたので、決算記事を書いている私にとっては鬼の二日間でした。笑
さて、このツイートでも記載していましたが、予想通り三井物産が台風の目となり、総合商社トップ争いが熾烈な状況になってきています。また、総合商社4位争いの住友商事VS丸紅もかなり熾烈で本当に面白くなってきました。
ということで、具体的にどのような業績となっているのか、この記事で見ていきたいと思います!
今回の記事で見る項目は主に以下です。
- 21年度1Q純利益ランキング
- 一過性損益を除いた利益ランキング
- 21年度業績予想
- 株主還元
個別企業の決算詳細を見たい方はこの記事の最後に個別記事掲載していますので、そちらからご覧くださいね。それでは参りましょう!
総合商社21年度(22年3月期)1Q純利益ランキング
総合商社各社の21年度(22年3月期)1Qの純利益ランキングです。前年同期で比較しています。こちらの表をご覧ください。
注目ポイントはこちら。
- 1位には 伊藤忠商事が2位以下を大きく引き離す圧倒的な決算で2,675億円。
- 2位には三井物産が1,913億円でランクイン。前年比約3倍の爆益復活。
- 3位には三菱商事が1,876億円でランクイン。前年比約5倍の爆爆益復活。
- 4位には丸紅が1,121億円。前年比約2倍で僅差で住商を抑え4位ランクイン。
- 5位には住友商事が1,073億円。昨年の赤字決算からのV字回復を達成。
- 6位には豊田通商の567億円。前年比約4倍と大幅増益。
- 7位には双日が169億円。前年比約7倍と最大の伸び率。
こんな感じ。濃淡はあるものの、各社前年比大幅増益で絶好調の決算発表となったことが分かるかと思います。決算記事を書いていて、これでもか、これでもか、と好決算が並び気持ちの良い決算発表となりました。
昨年総合商社トップに立った伊藤忠が驚異的な利益を叩き出し2位以下を大きく突き放しているように見えますが、次に見る一過性利益を除いた利益ランキングを見るとちょっと景色が変わりますよ。
一過性損益を除いた利益ランキング
総合商社各社の一過性損益を除いた利益ランキングを見てみましょう。各社この部分の呼称が異なり、「一過性を除く業績」だったり、「基礎収益」、「実態純利益」だったり、「巡航利益」と呼んだり様々ですが、シンプルにここでは「一過性を除いた利益」と呼ぶことにします。それではランキングを見てみましょう。前年との比較も記載します。こちらです。
資産売却益等の一過性利益や減損等の一過性損失を当期純利益から除いた数字を並べています。ポイントを箇条書きしてみましょう。
- ここでは三井物産がトップの1,905億円でランクイン。
- 続いて僅差で三菱商事が1,801億円でランクイン。前年比約3倍の大復活。
- 当期純利益でトップだった伊藤忠が1,800億円で3位。
- ここでも丸紅が住商を抑えて1,140億円で4位にランクイン。
- 住友商事が930億円で前年比3.5倍のV字回復。
こんな感じ。当期純利益ランキングとは順番が変わりましたね。当期純利益において2,675億円とダントツのトップだった伊藤忠が3位になっているのが分かります。これは今回の1Q決算において伊藤忠が資産売却益の一過性利益を875億円計上していた一方、他商社においてはそこまで大きな一過性損益の計上が無かったことによるものです。
つまり1Qの伊藤忠の利益はお化粧をしている数字になっており、2Q以降他商社も特別利益等を計上する可能性もあり得るため、まだまだ2021年度のトップ争いがどうなるかは分からないということです。次に見る今期業績予想を見るとそれがより分かってくると思います。
21年度(22年3月期)通期業績予想
21年度(22年3月期)通期業績予想を見てみましょう。
業績予想が高い順に並べて、前年実績と比較しています。
今回三井物産と住友商事が上方修正を発表しています。
気になるポイントを箇条書きします。
- 1位に三井物産が驚異の4,600億円⇒6,400億円に上方修正で君臨。22年ぶり業界トップを狙う。
- 2位の伊藤忠は1Qで驚異の2,675億円、進捗率49%に達するも上方修正無し。但し、今後の上方修正を匂わす。
- 3位の三菱商事も進捗率49%に達するも上方修正せず。但し、三菱商事も上方修正幅を2Qに掛けて精査する旨発言しており、今後の上方修正を強く匂わす。
- 4位には住友商事が2,300億円⇒2,900億円に上方修正してランクイン。期初は丸紅と同額の2,300億円だったが今回突き放す。
- 5位は丸紅が住商に後塵を拝しているものの、1Q当期利益では住商よりも48億円高く、進捗率も49%に達しているため、今後利益予想でも住商を追い抜く可能性高い。
いかがですか?物凄い戦いになっていますね。
業界トップ争いを三菱商事、三井物産、伊藤忠商事の三つ巴で戦っており、三国志状態。そして4位、5位を住友商事と丸紅が激烈な争いで戦国時代突入。こんな感じの様相を呈しているのが分かります。
総合商社業界に身を置き、株主でもあり、毎回決算記事を書くことが趣味の私にとってはこんなに面白い状況、なかなかありません。笑
株主還元
総合商社各社の配当予想と配当性向も纏めておきましょう。こちらをご覧ください。
対前年比での増配、維持、減配で色分けしています。
ポイントだけまた書き出します。
- 今回利益を上方修正した三井物産と住友商事含め全社期中増配の発表は無し。
- 但し、利益を上方修正した三井物産は500億円の自社株買いを発表。増配をしなかったため配当性向は23.1%まで低下。
- 住友商事が今回増配をしなかったのは現在の中期経営計画の配当性向方針を30%程度としていることが挙げられる。
- 三菱商事の配当性向が52.1%と高く見えるが、今後利益上方修正可能性高く、今後この配当性向も下落する見込みで個人的には心配なし。
- 伊藤忠は利益上方修正すれば期中増配をすること公言しているので今後に期待。
今回増配を発表した企業はありませんでしたが、三井物産が自社株買いを発表しましたね。これで総合商社の中で自社株買いをしているのは三井物産と双日の2社という状況です。三井物産が増配とせずに自社株買いで株主に還元を決めたのは、現在の利益が資源高による一時的なものと捉えている可能性はありますね。
ちなみに総合商社各社の自社株買い状況は毎月以下記事でアップデートしていますので、興味あれば御覧ください。
総合商社の中で累進配当を掲げているのは三菱商事と伊藤忠の2社ですが、三菱商事は今期から「減配しない累進配当方針」に舵を切ってしまい、前年と配当額が同じになっていますが、今後の利益上方修正を発表した際にやっぱり増配するということを期待したいところです。
あと、配当下限保証を三井物産と住友商事、双日が導入しており、丸紅が期初に発表した配当の下限保証というルールを持っていたりします。
最後に:総合商社は戦国時代へ突入
今回、総合商社各社の21年度1Q決算を纏めてみてきましたが、この記事のタイトル通り、全社決算絶好調で総合商社トップ争いが激烈な争いにあり、4位5位争いも相当面白い状況になっていることがお分かりいただけたかと思います。
今回の1Qでは三井物産、住友商事が早くも上方修正を発表してきましたが、次回2Qでも上方修正を発表してくる企業が続出するかもしれません。そんな決算絶好調の総合商社決算祭りを終えた8/4の各社終値は以下の通りです。
過去最高益とか、上方修正とか、自社株買いとこ発表しても下げちゃう総合商社株、好き。 pic.twitter.com/tizzmCZbMN
— 総合商社マン (@sogoshoshaman) August 4, 2021
笑えますね、株価軒並み大きく下落しています。こういうツンデレちゃんなところが大好きだよ総合商社株。笑 ま、私はそんなこと気にせずに、個人的にはワクワクテカテカしかしておらず、次回決算が待ち遠しい限りです!!
ということで総合商社の決算発表ウイーク終了です!
尚、総合商社各社の個別決算記事は以下から御覧ください!
三菱商事
伊藤忠商事
三井物産
住友商事
丸紅
豊田通商
双日
最後に、総合商社トップ3の三菱商事、伊藤忠商事、三井物産の総合商社株を含んだ私の最新投資ポートフォリオを以下記事で公開しているので興味あれば御覧ください。なかなか偏重しております。笑
総合商社株は株価が比較的高く100株単位で購入する場合10万円~50万円の資金が必要になります。資金が多くない個人投資家の場合、いきなり数十万円単位の資金を投じてしまい、ポートフォリオのバランスが悪くなってしまうこともありますよね。
そうした方には「LINE証券」がおススメです。通常100株単位で購入が必要な株式をいつも使っているLINEを使って1株単位から買えるので、大手総合商社株も数百円~数千円単位で簡単に購入が可能です。色んな株式を組み込んで自分だけのポートフォリオを組んでみても面白いかもしれませんね!
今口座開設すると最高3株分の購入代金が返ってくるのでぜひ試してみてください!
ということで、以上になります!
当ブログでは個別の銘柄について言及することがありますが、投資を推奨しているものではありません。投資は自己判断でお願いします。
今回も最後までお読み頂き有難うございました!