こんにちは!総合商社マンです!総合商社各社の2020年8月時点の時価総額を見てみましょう!
時価総額の注目ポイント
この記事では総合商社各社の時価総額の状況を見ていきたいと思います。時価総額というのはシンプルに言うとその会社の価値です。その会社を100%買収しようとした時の値段という言い方をすると分かり易いかもしれません(実際はそんな単純ではないのですが)。
過去にも度々このブログにおいても時価総額を取り上げてきたことがありますが、総合商社の時価総額で最近話題になったりしているポイントは三菱商事と伊藤忠商事の逆転劇でしたね(以下記事)。
上記記事は三菱商事、伊藤忠にフォーカスしていますが、それ以外にも丸紅、豊通のデッドヒートというのもあります。
ということで今回は7大商社全体を見渡してみたいと思います。コロナ禍の中にあって総合商社各社の時価総額がどうなっているのかを見ていきましょう!
総合商社時価総額ランキング
総合商社の時価総額ランキングです。この時価総額は2020年8月17日の終値ベースで、Yahooファイナンスに記載されている数字を引っ張ってきました。まずは見てみましょう。こちらです。
※「上位との差」は1個上のランクに位置する企業との時価総額の差の意味。
ポイントを箇条書きします。
- 時価総額における王者は伊藤忠商事で4.07兆円。7大商社で唯一の4兆円超え。
- つい数カ月前まで王者だった三菱商事は伊藤忠商事に追い抜かれ、その差は0.64兆円にまで拡大。
- 三井物産は三菱商事に次ぐ2位の3.04兆円。ここまでが時価総額3兆円超えグループ。
- 4位からは一気に時価総額が下がり、住友商事が1.47兆円でランクイン。
- 5位に豊田通商が1.08兆円でランクイン。4位の住友商事との差は大きいものの、5大商社の一角である丸紅よりも時価総額が高い点は要注目。
- 6位に丸紅がちょうど1兆円の時価総額でランクイン。昨年の赤字転落一人負けも響き、未だに時価総額5位を奪還出来ずにいる状況。
- 7位は双日の0.29兆円。6大商社との差が開きすぎ。
棒グラフで比較するとより分かり易いかな。こちらです。
こう見ると、総合商社といっても4兆円超えの時価総額の企業から1/10以下の3,000億円程度の時価総額の企業もいたりと、結構ばらつきがあるのが分かると思います。
デッドヒートをしているのはやっぱり「三菱商事VS伊藤忠商事」、「丸紅VS豊田通商」のあたりですが、三井物産も息を吹き返すと三菱商事を食ってしまう可能性もありますね。
今後の時価総額の見通し(私見)
総合商社の時価総額は今後どうなっていくのか、ちょっと簡単に私見を述べてみます。これはもうシンプルに各社の業績具合で決まっていくでしょうから今期業績を見ていく必要があります。
こちらは今期の年間業績予想を高い順から並べたものです。
- 上位3社は見事に時価総額とマッチしているのが分かります。
- 2位の三菱商事は伊藤忠の後塵を拝し過ぎ。しばらく首位奪還は難しい?
- 3位の三井物産は1Q進捗率35%と他社に比べて好調推移。上方修正にでもなれば三菱を食いにいくチャンス到来か?
- 4位以下は結構ぐちゃぐちゃですが、今期赤字の住商、時価総額が小さい双日は置いておいて、丸紅と豊田通商は今期業績予想は丸紅のほうが高い。また1Qの進捗率も丸紅が58%に対し、豊通は8%と低迷。
- トヨタ自動車の回復具合にもよるものの、しばらく丸紅・豊通は利益面・時価総額面でデッドヒートすること間違いなし。
こんな感じ。業績面でも三菱商事の凋落がひどいことが分かりますね。そら、伊藤忠に時価総額も抜かれます。3位の三井物産の足音も聞こえてきており、なんとか踏ん張ってほしいところ。
丸紅と豊通は利益面でも競合していますね。丸紅が5大商社の意地をみせられるか、注目です。
最後に:新時代の幕開けなのか
今回総合商社各社の時価総額を見てきましたが、10年前くらいは三菱商事、三井物産、住友商事が御三家と呼ばれて上位3位をがっちり押さえていましたが、10年経過し全くもって景色が変わってしまっています。
こんな総合商社関連のブログを書いている自分が言うのもなんですが、総合商社同士で競っている時点で視野が狭いですね。笑 ま、競合するというのは競争原理が働いて成長には良いかもですが、あまりそこに業界内で固執すると井の中の蛙ってやつになりますので注意必要。
その点を理解した上で、これからも総合商社業界のランキング記事を書き続けたいと思います。(←書くんかい!!笑)
ということで今回は以上です!
尚、決算書の読み方を勉強したいと思われている方にはこちらの本がおススメです。
堅苦しくなく、決算書の読み方全然分かりません!という方から、かじったことはあるけど改めて理解したいという初心者~中級者の方向けの本です。私自身も今更ながら改めて読むと頭の整理に繋がって非常に良書でした!
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先に紹介した本よりはもう少し踏み込んでいて、尚且つ読みやすい良書です!
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