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【総合商社】バフェット砲後の株価指標ランキング!割安なのはどこの商社?

こんにちは!総合商社マンです!バフェット砲をくらった総合商社各社の最新株価指標を見てみましょう!割安株を探せ!!

 

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投資の神様バフェットが5大商社に出資

投資の神様バフェット率いるバークシャーハサウェイが5大総合商社に5%超えの出資を8/31に発表しましたね。詳しくは以下記事をご覧頂ければと思いますが、その後の総合商社株は連日のお祭り状態となったことはご存じの通りです。

 

www.sogoshoshaman.com

 

暫くの間安値放置されていた総合商社株が今回のバフェットによる出資というニュースで活気づき、爆上げ祭りの様相を呈しているわけですが、具体的にはバフェット砲を受ける前の8/28(金)の終値から9/4(金)までの各社の株価上昇率は以下の通りとなっています。

 

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上昇率の高い順から以下です。

  1. 三菱商事:12.20%
  2. 丸紅:10.60%
  3. 住友商事:9.70%
  4. 三井物産:9.40%
  5. 伊藤忠商事: 7.20%
  6. 双日:2.50%
  7. 豊田通商:2.10%

 バフェット砲を喰らった5大総合商社は軒並み上昇をした一方、豊田通商、双日は対象とならなかったこともあり伸び率はイマイチです。まさに明暗を分けた状況となりました。

また5大商社の中でも三菱商事がダントツの12.20%の伸びをし、次いで丸紅も10.60%と10%超えを達成しています。住友商事も9.7%、三井物産も9.4%と高い伸びをする一方、伊藤忠は7.2%と他の4社と比べると今一つの伸びとなりました。これは年初来からの株価を見てみると理由が分かりますよ。

こちらをご覧ください。

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1月の大発会の株価を基準に何%株価が上昇or下落を示したチャートですが、伊藤忠商事は年初から唯一プラス圏(+12%)を維持しており、もともと株価が絶好調だったのですね。

現にバフェット砲の後は連日史上最高値を更新している状態ですので、他の商社株と比べると割高感が出ていることから今回のバフェット砲後の上昇率が低かったということでしょう。

 いずれにせよ、5大商社の株ホルダーさんは楽しい1週間でしたね。笑

 

総合商社の最新株価指標ランキング

総合商社各社の最新の株価指標をランキング形式でそれぞれ見ていきましょう。現在の総合商社株の株価指標はバフェット砲を受けた結果どうなっているのか、という点にフォーカスします。

具体的には9/4終値時点の以下の指標をランキング形式で見てみますよ!

  • 配当利回り
  • PER
  • PBR
  • 信用倍率

 それでは参りましょう!

  

配当利回りランキング

総合商社各社の配当利回りランキングです。

配当利回りの算出方法はシンプルに”配当額÷株価”ですね。以下の通りです。

 

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  • 最も配当利回りが高いのは三菱商事の5.12%です。続いて住友商事の5.06%となります。バフェット砲を受けて株価上昇してもまだ5%超えの配当利回りはすごいですね。
  • 続いて3位に双日の4.13%、4位に三井物産の4.1%と続きます。この2社が配当利回り4%台のグループです。
  • 続いて5位に豊田通商の3.55%、6位に伊藤忠商事の3.14%と続きます。この2社が配当利回り3%台のグループですね。
  • そして最下位に丸紅の2.32%が位置し、総合商社の中では最も低い配当利回りです。

こんな感じ。”総合商社=高配当株”というイメージは間違っていないですが、その中でも結構配当利回りにはばらつきがあることが分かりますね。

 

低PERランキング

総合商社各社の低PERランキングを見てみましょう。PERというのはPrice Earnings Ratioの頭文字で、算出方法は”株価÷一株利益”です。一株利益に対して何倍まで株価が買われているか、ということですね。低PERのほうが一般的に割安と言われています。

ランキングはこちらです。

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  • 1位は双日の9.7倍と唯一10倍を切っている状況。
  • 2位に伊藤忠商事の10.44倍、3位に丸紅の11.21倍、4位に豊田通商の13.63倍が続く。
  • 5位の三井物産からPERが一気に上昇して18.37倍、6位の三菱商事は19.35倍。
  • 住友商事は今期赤字なのでPER算出不可のためランク外。

 三菱商事と三井物産のPERが他商社と比べて高くなっていますが、単純に今期の業績予想で計算されたものなので、今後株価が今のままで業績が回復するとこのPERは低下することになります。

あくまでこのPERは今期の業績予想ベースなので、その点を考慮しておく必要がありますね。

 

低PBRランキング

総合商社各社の低PBRランキング を見てみましょう。PBRとは”Price Book-value Ratio”の頭文字で、算出方法は”株価÷1株当たり純資産”ですね。日本語で言うと”株価純資産倍率”ってやつです。PBRが1倍を割っているとその会社が解散したら株価以上に株主にお金が入ってくることになり、一般的に割安と言われています(ま、解散することなんて基本無いですが笑)。

こちらがランキングです。

 

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  • 1位は双日で、ダントツの0.52倍という低さ。
  • 2位は住友商事0.7倍、3位は丸紅で0.73倍、4位は三菱商事で0.74倍と拮抗。
  • 5位は三井物産の0.85倍、6位は豊田通商の0.89倍。
  • そして7位の伊藤忠商事が1.36倍と総合商社の中では唯一PBRが1倍超えの1.36倍。

2位から6位までが0.7倍~0.9倍に集中している一方、双日のPBRの低さと伊藤忠のPBRの高さが際立つ内容となりました。ま、基本は総合商社株はPBR1倍割れしている状況が常時ですので、投資の神様はここに割安さを見出したのかもしれませんね(もちろんそこだけじゃないと思いますが)。

※ちなみに地銀のPBRは0.2倍と0.3倍とかで放置されています。笑

 

低信用倍率ランキング

信用倍率ランキングを見てみましょう。信用倍率とは、「信用買い」と「信用売り」どちらのほうがどれだけ多いかを見る指標です。1倍以下だと「信用買い」よりも「信用売り」のほうが多いということで、それだけ今後株価は下落すると思っている投資家が多いということです。その逆もしかりですね。 もちろん日々の状況で変化します。

とりあえず信用倍率の低い順にランキングしてみました。こちらです。

 

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  •  1位は伊藤忠商事でダントツの0.38倍。
  • 2位は豊田通商の0.57倍、3位は三井物産の0.76倍。ここまでが1倍割れ、つまり信用売りのほうが多い企業。
  • 4位は丸紅の1.55倍、5位は住友商事の1.72倍、6位は双日の3.77倍。
  • そして7位がダントツの三菱商事の8.81倍。

ここでもかなりカラーが出ていますね。まず伊藤忠、豊通、三井物産は信用売りのほうが多く、投資家は今後株価が下がると思っている状況です。その中でも伊藤忠の信用倍率の圧倒的な低さが目立ちます。史上最高値更新中なので割高感が出てきたと考えられているということでしょうきっと。

一方丸紅、住商、双日、三菱商事が信用倍率1倍以上なので、今後株価が上がると考えている投資家が多い状況であることが分かります。その中でも三菱商事の信用倍率の高さ8.81倍が目立ちます。笑 

信用買いが多いということは今後それだけ反対売買で売り玉が多く出てくることを意味しますので、それだけ上値が重くなる傾向にあるので注意が必要ですよ~。

 

まとめ:株価割安と言える総合商社はどこ?

株価が割安と言える総合商社株はどこでしょうか?

ここまで見てきた株価指標だけで判断すると個人的には、、、

 

住友商事

 

かなーって思います。あくまで個人的な見解ですよ。今期赤字決算となっているのでPERは算出出来ないものの、配当利回り5.06%で2位、PBRも0.7倍という低さ、信用倍率も1.72倍と決して高くない、加えてまだ年初来で▲14.3%の株価水準、このあたりで投資妙味ありかなーと感じました。

三菱商事は私個人的には引き続き面白さを感じますが、足元はバフェット砲で一番上昇していることと、信用倍率の圧倒的高さが短期的には需給を悪化させる気がします。

伊藤忠商事は上場来高値更新しちゃっているので、これまた調整が入ってもおかしくないですね。

また双日のPBR0.52倍の1位、PER9.7倍の1位も目を惹きますね。投資の神様バフェットが5大商社に一律5%の出資をしたのに双日、豊田通商には出資しなかったのは、個人的な予想ですが以下理由だと思います。 

  • 双日:単純に時価総額が小さすぎ。9/4時点で3,000億円程度の時価総額ですが、今回バフェットが出資した5大商社の保有額合計は約7,000億円ですので、双日2社分以上の規模です。仮に双日の株5%を出資しても150億円程度なのでバフェットの投資規模には見合わないということかなと。
  • 豊田通商:トヨタ自動車に持ち分連結されているトヨタグループの企業であることと、自動車比率高いので自動車関連銘柄として認識されている可能性あり。

こんな感じかなと思っています。上記は完全に個人的な見解なのでその点はご留意を。

さて、8/31-9/4のバフェット砲ウィークの5大商社株価は絶好調でしたが、来週以降もこの流れを持続出来るのかが非常に大事ですね。

再び株式市場が荒れてきていますので、過度な期待はせずに自分の考えを持って投資をしていきたいですね!

 

尚、決算書の読み方を勉強したいと思われている方にはこちらの本がおススメです。

 

 

堅苦しくなく、決算書の読み方全然分かりません!という方から、かじったことはあるけど改めて理解したいという初心者~中級者の方向けの本です。私自身も今更ながら改めて読むと頭の整理に繋がって非常に良書でした!

また、三菱商事を例に挙げて企業分析方法を学べる現役銀行員のたりたり社長という方が書いた良書もありおススメですよ!

 

 

ということで以上です!

当ブログでは個別の銘柄について言及することがありますが、投資を推奨しているものではありません。投資は自己判断でお願いします。

今回も最後までお読み頂き有難うございました!

 

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