双日2020年3月期決算発表
双日が本日2020年3月期の決算発表を行いました。総合商社一番乗りでの決算発表です。コロナショックへの商社への影響がどの程度なのかなと気になっていたので、個人的に注目していました。それでは早速見てみましょう!
上の表の青く塗りつぶされた部分が2020年3月期の決算数値です。当期純利益は前期比96億円減(▲13.6%)の608億円となっています。ここには記載されていませんが当然売上高も減っているので減収減益という厳しい決算となっています。
一方、配当については当初予定していた期末の8.5円は据え置いており、年間配当額17円はキープするようです。
双日の2020年3月期の減損規模はどの程度だったか?
双日の2020年3月期の減損はどの程度発生していたのでしょうか?決算資料のこのページに記載がありましたので見てみます。
これは前期の純利益704億円から当期純利益608億円に減益となった要因を大別して見せている表ですが、一番右側のピンク色部分の▲50億円、これが双日の減損額のようです。他商社が前もってプレスリリースしていたような巨額の減損と比較すると、小ぶりな減損に感じますね。ま、もちろん会社の利益規模が違うので絶対額で見てしまうと見誤りますが、それでも丸紅の▲4,000億円の減損に比べると、やはり小さいです。
丸紅の減損記事についてはこちらからどうぞ。
双日の2021年3月期の業績予想・配当予想は?
双日の2021年3月期の業績予想・配当予想はどうでしょうか?
こちらが双日の2021年3月期の決算業績予想のサマリーです。当期純利益は前期比208億円減益(▲34.2%)の400億円を見込んでいます。双日はドル円の為替前提は108円です。ここには一般炭の前提価格しか表示されていませんが、ちなみに原油価格(Brent)は上期25ドル、下期35ドルで置いています。BrentはWTI原油よりは値段が高く、足元では直近限月のものでも24ドル程度、2021年3月先物では33ドル程度で推移しているので、妥当な前提に置いている気がします。
またこの業績予想のコロナショックの影響の織り込み具合に関しても分かり易い資料があったので掲載しておきます。
これによると、現在のような世界的な経済活動停止が6月まで続く前提とのこと。それ以上長引くと、この税後利益400億円という計画も下振れる可能性があるので注意です。
さて、次に配当に関してですが、配当予想はまさかの未定です。ただし、現在の中期経営計画では配当性向30%程度を基本方針としているので仮にそれを実行してくれるとすると、2021年3月期は10円程度の配当になる見込みです。そうすると配当利回り一気に3.9%程度になりますね。
2013年3月期から途中足踏みはあるも、基本的に右肩上がりで推移してきた配当も今期は減配となる可能性濃厚です!
双日の株価推移
双日の株価推移を見てみましょう。
コロナ拡大が本格化する前の2月は350円程度で推移していた株価が一時224円まで下落。実に36%程度の下落です。その後少々戻して250円程度まで回復しています。実は双日は4月1日から自社株買いを進めており、先日終了を発表したばかりです(それに関する記事は以下からどうぞ)。
今後この自社株買いによる買い支えは無くなりますので、需給が悪くなる点は注意が必要ですね。
最後に
今回の双日の決算発表を皮切りに以下スケジュールで総合商社の決算発表が予定されています。
【総合商社決算スケジュール】
— 総合商社マン (@sogoshoshaman) April 9, 2020
ブログにも書いたけど、総合商社の決算発表はご覧の通り。
双日 4/30(木) 12:30
豊田通商 4/30(木) 16:00
三井物産 5/1(金) 13:30
丸紅 5/7(木) 14:30
伊藤忠 5/8(金) 13:00
住友商事 5/8(金) 13:30
三菱商事 5/8(金) 14:00
減損祭りだろうなー🔥🔥
尚、双日の株主総会は2020年6月18日(木)の予定です。既に終了している自社株買いが再発動するのか、個人的に注目しています。他商社の株主総会スケジュールを見たい方はこちらの記事からどうぞ。
総合商社各社の自社株買い状況を見たい方はこちらの記事からどうぞ。
他商社の決算も発表され次第、記事にしていきたいと思います!
ということで今回は以上です!最後までお読み頂き有難うございました!
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