こんにちは!総合商社マンです!双日が20年度第2四半期の決算発表したよ!進捗率30%と低迷です。
双日が20年度第2四半期決算を発表
双日が10/30の場中12:30に2020年度第2四半期の上半期決算発表を行いました。
双日は今期業績予想を300億円(前年比▲51%)と置いており、それに対して1Qの進捗率は8%と非常に低調スタートを切っていましたね。果たして今回の上半期決算で挽回出来ているのかが注目ポイントです。
ということで双日が発表した決算説明資料を早速見て行きたいと思いますよ!
※当記事に掲載されているスライドは双日の決算発表資料の抜粋です。
20年度第2四半期(上半期)決算概要
双日の20年度第2四半期(上半期)決算の概要を、双日が公表した決算資料から見て行きたいと思います。まず決算概要です。こちらのスライドをご覧ください。
赤枠は私が付け足したものですが、この赤枠の2Q決算にまずフォーカスしてみましょう。ポイントを箇条書きします。
- 当期純利益は前年比▲204億円の91億円という結果で、進捗率は30%(1Q時点では進捗率8%)。
- 基礎的収益力は前年比▲272億円の83億円。進捗率は18%(1Q時点では進捗率2%)。
1Qと比較すると、進捗率は改善しているものの、今回上期決算ですので50%という一つの目安の進捗率を考慮すると、引き続き低調な決算となっていることが伺えます。特に基礎収益力の落ち込みが酷い点がかなり気がかりですね。
この落ち込みの詳細をもう少し資料を読み進めて見ていきます。こちらのスライドをご覧ください。
このスライドはセグメント別に2Qの決算をブレークダウンしたものですね。
黒字だったセグメント
- 機械・医療インフラ
- エネルギー社会インフラ
- 食糧・アグリビジネス
- 化学
- リテール生活産業
赤字だったセグメント
- 自動車
- 航空産業・交通プロジェクト
- 金属・資源
- 産業基盤・都市開発
1Qに引き続き、9セグメント中、4セグメントが赤字になっている状況であることが分かります。そして、前年同期比でプラスとなっているセグメントは僅かに2セグメント(機械医療インフラ、食糧アグリビジネス)です。
その中でもこの業績低迷の最大の理由は、次の二つですね。
- 前年同期に98億円を稼ぎ出していた金属資源が▲20億円の赤字転落。
- 次に利益規模の大きい化学品が前年48億円だったものが、13億円まで利益縮小。
なかなか厳しいものがある決算内容です。
また、2Q決算で大きな減損が発生有無についても見てみましょう。こちらのスライドです。
9月末時点で今期は35億円の一過性利益が出ている状況ですね。1Q時点で13億円の特別利益が発生していた状況だったので、そこにさらに利益が追加で計上された状況です。つまり特に減損は発生していませんね。それでこの業績かよ!という逆の突っ込みがきそうですが。笑
20年9月末財務状況
双日の20年9月末時点の財務状況も見ておきましょう。こちらのスライドをご覧ください。
数字がいっぱい並んでいますのでポイントを箇条書きします。
- 自己資本比率は3月末比+0.4%改善の26.4%。
- ネットDERは3月末比0.13ポイント改善の0.93倍。
- 流動比率は+7.8%改善の169.2%。
特に財務状況に今すぐの懸念事項はありませんね。ネットDERというのは要は自己資本と負債、どっちが多いかを見る指標で、1倍を切っていれば負債よりも自己資本が多いことを意味します。
3月末時点で1.06倍、6月末時点でも1.08倍と1倍以上だったものが、9月末時点で1倍を切る水準になってきているので、財務状況は改善していると言えますね。
20年度年間業績予想&配当予想
双日の20年度年間業績及び配当予想も見ておきましょう。こちらのスライドをご覧ください。まず、今期業績見通しに関するスライドです。赤枠部分をご覧ください。
- 年間業績予想は300億円から修正なし。但し、セグメント毎の内訳は修正あり。
- 「機械インフラ」及び「食料アグリ」は上方修正。
- 「航空産業・交通PJ」及び「リテール生活産業」は下方修正。
ま、要は業績予想据え置きですね。上半期時点で30%の進捗率で果たして300億円を達成出来るのかも若干怪しくなってきた、そんな状況です。
続いて配当です。こちらのスライドをご覧ください。
一番右側が今期の配当予想ですが、変更無しの年間配当10円、配当性向は40%になります。双日の配当政策は基本は配当性向30%としていますが今期は40%まで配当性向を上げた形です。40%まで配当性向を上げても前年からは減配という状況ですが。
ここから更なる減配があり得るのかについては、キャッシュフローを見るとヒントがあります。こちらのスライドをご覧ください。
このスライドのポイントは以下です。
- 基礎営業CFと資産入れ替えで21年3月期までに約4,000億円のキャッシュイン。
- それを新規投資に2,600億円、株主還元に700億円充てる計画。
- その結果、フリーキャッシュフローは700億円の黒字。
現在の配当水準でもフリーキャッシュフローは黒字を確保しているので、今期に限って言うとさらなる減配は考えにくいかなと個人的には思います。ネットDERも1倍を切ってきている水準なので、有利子負債の返済も急ぐ必要はないかなという点も理由です。
ただ、もちろん今後さらなるコロナ蔓延で業績がとてつもなく悪化するというようなことがあれば当然減配リスクはあり得るので、あくまで個人的な意見として捉えてくださいね。
最後に:進捗率低調なのが心配
今回双日の20年度上半期の決算発表内容を見てきましたが、シンプルに進捗率が低調なのが非常に気になります。下期にコロナの状況が改善して一気に期初予算達成を目指すということなのかもしれませんが、世界的にはコロナが収まるどころか寧ろ拡大方向に動いてきてしまっていることを考えると、3Q決算発表あたりでの下方修正可能性は念頭に入れておいた方が良いかもしれませんね。
こういう時こそ、双日が掲げている「発想×双日」でHassojitzで困難な状況を乗り越えていってほしいですね!
ということで今回は以上です!
当ブログでは個別の銘柄について言及することがありますが、投資を推奨しているものではありません。投資は自己判断でお願いします。
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