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【双日】進捗率は32%!21年度第1四半期(22年3月期)決算概要!

こんにちは!総合商社マンです!双日が21年度第1四半期の決算発表したよ!

 

双日ロゴ
 

 

双日が21年度第1四半期(22年3月期)決算を発表

 双日が8/3の場中に21年度(22年3月期)第1四半期の決算発表を行いました。

双日は今期業績予想を530億円(前年実績270億円)、また今年から配当金の下限保証を導入することを前回決算発表で公表していましたね。

コロナ禍の中でどのような滑り出しをしたのか、双日が発表した決算説明資料を早速見て行きたいと思います。それでは参りましょう!

※当記事に掲載されているスライドは双日の決算発表資料の抜粋です。 

  

21年度第1四半期(22年3月期)決算概要

双日決算2021q1-1

双日の21年度第1四半期(22年3月期)の概要を、双日が公表した決算資料から見て行きたいと思います。まず決算概要です。こちらのスライドをご覧ください。

双日決算2021q1-2

 

ポイントを箇条書きします。

  1. 当期純利益は前年比+145億円(+610.1%)増益の169億円。進捗率32%。
  2. ネットDERは1.08倍。3月末時点の0.99倍から悪化も前年比では同じレベル。 
  3. 基礎営業CFは前年比+157億円増収の266億円。

前年業績がコロナ禍の影響で酷く沈んでいたというのもありますが、前年比で+610.1%と大幅に改善している状況であることが分かります。その結果、年間業績予想530億円に対する1Qの進捗率は32%と好調なスタートを切っていますね。

 

業績についてもう少し詳しく見てみましょう。こちらのスライドをご覧ください。

このスライドは当期利益をセグメント別にブレークダウンしたものですね。

双日決算2021q1-3

 

ポイントを箇条書きします。 

  • 全8セグメントの中で今期1Q決算では全て黒字化を達成(前年は3セグメントが赤字だった)。
  • 利益の絶対額として大きいのは金属資源の60億円と化学品40億円。この2セグメントだけで利益全体の6割を稼ぐ。そして、この2セグメントは前年は金属が▲20億円の赤字、化学品利益ゼロに沈んでいたが、今回大きく利益に貢献。
  • 前年比で減益となったのはインフラヘルスケア(前年比▲14億円)、その他(前年比▲8億円)の2セグメント。

赤字に落ち込んでいた金属セグメントが資源高で一気に稼ぎ頭に戻り、化学品も大きく伸びたことがよく分かりますね。

また、大きな減損の発生有無についても見てみましょう。こちらのスライドです。

双日決算2021q1-4

 

御覧の通り特に何も発生していませんね。▲1億円のみです。

 

キャッシュフロー

双日のキャッシュフローも見ておきましょう。ちらのスライドをご覧ください。

双日決算2021q1-5


前年比比較が無いのでちょっと見づらいですが、ポイントを箇条書きします。 

  • 水色の棒グラフが営業キャッシュフロー。1Qは営業CFは▲188億円の赤字です。
  • 基礎的キャッシュフロー(フリーキャッシュフローから株主還元を除いたもの)も赤字。

1Qだけのものなのでなんともですが、営業CFが赤字になっているのが気になります。ちなみに冒頭の決算サマリーシートにも記載ありましたが、双日は今期末時点のネットDER予想を1.2倍としており、今回1Q末時点の1.08倍から悪化する予想です。総合商社の中で財務体質が弱い点が良く分かります。

ただし、一応双日は現在の中期経営計画2023において、6年間累計での基礎的CF黒字を維持していくことを公言しているので、一時的な赤字落ち込みは想定内ということかもしれません。

 

21年度年間業績予想&配当予想

双日の21年度年間業績及び配当予想も見ておきましょう。結論から言うと今回双日は業績予想、配当ともに変更点は無しです。

今期予想のおさらいだけしておきます。 

  1. 年間業績予想は20年度の270億円に対し500億円に増益。
  2. 配当は20年度の10円に対し14円に増配。配当性向は31.7%。
  3. 為替前提はドル円108円、原料炭前提はUSD127.5/t

1Qでの進捗率が32%とまずまずの走り出しとなったので、2Q以降での上方修正があるのかどうか注目ですね。

株主還元についても変更なしですが配当政策に関するスライドがあったので見ておきましょう。

双日決算2021q1-6



  • 配当性向は30%程度を基本。
  • 下限配当を設定。PBR1倍までは時価DOE4%,1倍達成後は簿価DOE4%。

今期より配当下限を導入している双日ですが、いかんせん分かりにくいというのが感想です。笑 前回双日が発表した中期経営計画資料にもう少し分かり易い資料があったので抜粋してみます。こちらです。

双日2021年3月期決算資料-7

 

右下に下限配当の考え方の説明がありますね。

  • 年度末時点でPBR1倍未満の時、株価終値の年間平均を基に計算し、結果として配当利回り4%
  • 年度末時点でPBR1倍以上の時、株主資本コスト8%程度の半分を還元。

これだけ見てもこれまたよく分からないかもしれませんが、要は前者のPBR1倍割れの場合は、年間株価の平均に対して配当利回りが4%になるように下限を設定するということですね。こちらのほうはまだ理解しやすいかもしれません。ただし、あくまで平均なので、年末の株価に対して4%というわけではないことに注意必要です。

そして後者のPBR1倍以上の時については、株主資本コスト8%程度の半分という説明ですが、株主資本というのは「資本金+資本剰余金+利益剰余金-自己株式」です。年度末時点のこの株主資本に対して約4%程度を支払うという制度ですね。

 

えーっと、まー、つまりはですね、やっぱり分かりにくい!!!!!笑

 

ちなみに双日は株式併合が決議されたので、2021年10月1日より5株が1株に併合されます。中間配当は7円予想ですが、株式併合後は35円(7円×5株)となりますね。 

ま、下限保証制度を設けたこと自体はいいことと前向きに捉えればいいと思います。笑

  

最後に:資源高を追い風に好決算スタート!

今回双日の21年度第1四半期通期の決算発表内容を見てきましたが、1Q時点で進捗率32%と好調にスタートを切ったことが分かりましたが、他社に比べると進捗率は低いとも言えます。足元コロナ禍再拡大している状況で不透明感は各社ともに拭えない状況ですが、今後上方修正があり得るのか、注目ですね!

ちなみに双日は総合商社で現在唯一自社株買いをしていますよ。最新の自社株買い進捗状況は以下記事に纏めています。

 

www.sogoshoshaman.com

 

 

最後に、三井物産、三菱商事、伊藤忠商事の総合商社株を含んだ私の最新投資ポートフォリオを以下記事で公開しているので興味あれば御覧ください。なかなか偏重しております。笑

 

www.sogoshoshaman.com

 

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ということで、以上になります!

当ブログでは個別の銘柄について言及することがありますが、投資を推奨しているものではありません。投資は自己判断でお願いします。

今回も最後までお読み頂き有難うございました!