こんにちは!総合商社マンです!住友商事が20年度第3四半期の決算発表したよ!減損額増加も上方修正を発表です!
住友商事が20年度第3四半期決算を発表
住友商事が2/4の場中12:30に2020年度第3四半期の決算発表を行いました。
住友商事は総合商社の中で今期唯一の赤字予想を出している状況で、その額▲1,500億円という巨額赤字です。つい先日も知る人ぞ知る悪名名高いマダガスカルのニッケルビジネス「アンバドビープロジェクト」で▲300億円の追加減損を発表したばかりですね(以下記事)。
今期は既に赤字予想を出しているため、どこまで膿が出し切れるのかがポイントになるのかなと思いますが、果たして3Q決算で回復の兆しは見えるのか、早速住商が公表した決算資料を見ていきたいと思います!
※当記事内のスライドは全て住友商事が公表した決算資料からの抜粋です。
20年度第3四半期決算概要
住友商事の20年度第3四半期決算の概要を見ていきます。
定量面からです。こちらのスライドをご覧ください。
ポイントを箇条書きします。
- 3Qの当期純利益は前年比▲3,251億円減益の▲1,137億円。
- 一過性を除く業績は1Q260億円、2Q490億円、3Q550億円と回復継続。
今期は構造改革で多くの減損を計上しているため大赤字となっていますが、その一過性を除く業績に目を向けると回復傾向が顕著になってきているのが分かりますね。
もう少し利益面を詳しく見てみましょう。こちらのスライドをご覧ください。セグメント別の利益スライドです。
左側の灰色棒グラフが2019年度3Q実績、右側の青色棒グラフが2020年度3Q実績です。
ポイントを箇条書きします。
- 全6セグメント中、黒字セグメントは1Q時点で4セグメント,2Q時点で2セグメントだったものが、3Qではメディアデジタルの1セグメントに減少。
- 特に資源化学品、インフラの減益幅が巨額。
- 6セグメント中前年比増益となっているのはメディアデジタルのみ。
このスライドの一番下に各セグメントに含まれている一過性損益が表示されていますが、メディアデジタル以外全てのセグメントで減損が発生しているのが分かりますね。かなり本腰を入れた構造改革をしていることが伺える内容です。
この一過性損益についても詳しく見てみましょう。
ポイントを箇条書きします。
- 第三四半期までの合計減損額(ネット)は▲2,440億円。
- 前回2Q決算時点では年間減損額を約▲2,500億円と公表していたが、今回これを500億円上乗せし▲3,000億円の見込みと発表。
御覧の通り減損計上額を今回上積みすることを発表しています。次回の4Q決算までに約▲500億円の減損が発生するということですね。出せるものは全て出して、来期以降身軽になった状態で再スタートを切るという覚悟ですね。
キャッシュフロー
住友商事のキャッシュフローも見ていきます。こちらのスライドをご覧ください。左側がキャッシュフローに該当する部分ですね。
ポイントを箇条書きします。
- 営業CFは+3,323億円と前年同期比+1,450億円。キャッシュは稼げている状況。
- フリーCFも+2,676億円と前年同期比+2,577億円と大幅に改善。営業CF増加と投資を絞ったことが要因。
キャッシュフローは引き続きしっかり稼ぎ出せている状況であることは分かりますね。投資のタイミングでフリーキャッシュフローは大きく変わりますが、営業CFがしっかり稼げている点がGOODポイントですね。
20年度通期業績&配当予想
住友商事の20年度通期業績及び配当予想も見ておきましょう。
こちらのスライドをご覧ください。結論から言うと、上方修正ありです!
ポイントを箇条書きします。
- 通期予想は▲1,500億円から▲1,200億円に上方修正。
- 配当額については年間70円(上期35円、下期35円)から変更なし。
今回年間の減損額を▲2,500億円から▲3,000億円に500億円上積みしたにもかかわらず、年間業績予想を300億円上方修正したということは、業績の改善が著しいことの表れだと思います。ただ、株式市場は評価せず前日比▲1.96%で引けています。
最後に:来期V字回復がどこまで出来るかがポイントか
今回住友商事の2020年度3Q決算を見てみましたが、減損額上積みする一方で、業績予想を上方修正したことは個人的にはポジティブに捉えました(株価は下落しましたが笑)。今期ひたすら減損を出しまくるので赤字であり、来期のV字回復は目に見えていますが、それがどこまで回復するかが重要なポイントですね。
住友商事はもともと「石橋を叩いて渡らない」と揶揄されるほど慎重で保守的と言われている企業です。しかしながら近年は定期的な巨額減損を計上をすることが多くなった印象を受けます。前にもどこかの記事で書きましたが、「石橋を叩きすぎて自分で壊してから渡り始める」ような印象を受けるくらい「定期的に一過性損失を計上」しています。
今回の構造改革で一気に膿を出し切って、来期からの業績回復に期待したいですね!
最後に総合商社株を中心に置いた最新の私のポートフォリオを以下記事に纏めていますので御覧ください。
少し話は変わりますが、上記記事でも公開している通り、私はポートフォリオの一部にビットコインも入れています。JPモルガンがビットコインの長期的見通しを14万6,000ドル(1,500万円程度)と発表するなど、個人的には上昇相場に乗れないリスクを意識してのことですね(もちろん下落リスクもあります)。
足元は大きな調整局面が来ているので、これから仮想通貨投資を始めるには面白いかもしれません。ただ、下落する時はなかなかの下落幅になり得るので、ポートフォリオのほんの数パーセント組み込む程度に抑えたほういいですよ。
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ということで今回は以上です!当ブログでは個別の銘柄について言及することがありますが、投資を推奨しているものではありません。投資は自己判断でお願いします。
今回も最後までお読み頂き有難うございました!
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