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【住友商事】アンバドビーのニッケルプロジェクトで▲300億円の追加減損発表!

こんにちは!総合商社マンです!住友商事がアンバドビーのニッケルプロジェクトで300億円の追加減損発表です!

 

住友商事兵頭社長とロゴ

  

 

住友商事がアンバドビーニッケルで300億円の減損発表

住友商事が1/25の場中にマダガスカルで行っているアンバドビーニッケルプロジェクトで300億円の追加減損を発表しました。このアンバドビープロジェクトに関しては、既に2020年度第一四半期において550億円の減損計上をしていますが、それに加えて300億円の追加減損を発表したというものです。

 

実はこのアンバドビープロジェクトは2005年に住友商事が参画をして以降、ひたすら赤字を垂れ流し続けているプロジェクトです。2019年度までに既に累計で1,518億円の減損を計上しており、今期はさらに850億円(1Q550億円+3Q300億円)の減損計上で、ついに2,000億円を超えてきている状況ですね。

 

このプロジェクトについて、東洋経済で以前詳しく触れられているので、興味がある方は以下記事をどうぞ。

五大商社で唯一赤字、住友商事に山積する課題 | コロナショック、企業の針路 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

 

ということで、そんな住友商事の今回の減損発表内容を見ていきたいと思います。

 

プレスリリースの内容(21/1/25)

 

住友商事が2021年1月25日に発表したアンバドビープロジェクトの追加減損に関するプレスリリースを見てみましょう。以下スライドは住友商事IR資料からの抜粋になります。こちらをご覧ください。

住友商事IR-20210125-1

  • 2021年3月期の1Qで約550億円の減損計上。
  • 3Qにおいても追加で300億円の減損損失を計上する見込み。

 

住友商事IR-20210125-2

  • 1Q決算において、コロナ感染拡大に伴う操業一時停止及びニッケル価格下落を踏まえた事業計画見直しにより減損発生。
  • 今回の操業停止含めた過去の実績も踏まえ、改めて将来の生産量見直しをした結果、3Qにおいて追加で減損損失を計上。

  

住友商事IR-20210125-3

  • 20年11月6日公表の連結業績予想▲1,500億円に変更なし。
  • 期末配当は35円から変更なし。

 

御覧の通り、今回発表した追加減損による年間業績予想及び配当の変更は無しですね。既に業績予想に織り込んでいたということでしょう。

 

住友商事決算おさらい

住友商事の最新決算をおさらいしておきましょう。住友商事の最新決算は11/6に発表されていた20年度第二四半期決算です。こちらのスライドをご覧ください。

sumitomo-corporation-financial-result-2020q2-2

ポイントを箇条書きします。

  1. 上半期の当期純利益は前年比▲2,126億円減益の▲602億円と1Qに続き赤字。
  2. ただし1Qの赤字▲411億円に対し2Q単体の赤字額は▲191億円と改善。
  3. 上半期に一過性損益は▲1,350億円含まれており、それを除いた基礎収益は上半期で+750億円。内、1Qは+260億円、2Qは+490億円と基礎収益も改善中。

1Qに引き続き赤字決算が続いているものの、1Qが業績の底だったのか、2Qは基礎収益の改善が顕著になっているのが分かりますね。

 

そして 住友商事の20年度通期業績及び配当予想も見ておきましょう。

こちらのスライドをご覧ください。

sumitomo-corporation-financial-result-2020q2-6

ポイントを箇条書きします。

  1. 通期予想は▲1,500億円の赤字予想から変更なし。
  2. 配当額についても年間70円(上期35円、下期35円)から変更なし。

業績は改善してきていますが、ネットDERも1倍程度となっていますし、財務状況の改善を優先するという説明ですね。今期はしっかり赤字を出し切って来期からの戦いに備えるということでしょう。

 

またこの決算発表の中で追加減損を出すことを示唆していましたね。

 

住友商事決算資料-202103

赤ラインは私が付け足したものですが、 「複数の案件で一過性損失が発生する懸念あり」と言っていました。この中にこのアンバドビーも含まれていたということでしょう。ですので、今回の発表は特にサプライズではなく、株価も前日比+1.55%上昇しています(今日は総合商社の中で一番の上昇率)。

この資料では「複数案件」と言っているので、まだ他案件でも追加で減損が発生する可能性は高いですね。

  

最後に:膿を出し切れるか

今回住友商事の減損発表を見てきましたが、住友商事は今期決算では総合商社の中で唯一赤字決算となっています。膿を出し切って来期からのV字回復を狙うということですかね。

このアンバドビーは過去からずーっと赤字垂れ流し続けている案件なので本当に今回の減損が最後となるのか若干疑問はありますが、今回を最後に膿を出し切ることが出来るのか、注目です!

気になる住友商事の決算発表は2/4(木)12:30に予定されていますよ!

  

最後に最新の私のポートフォリオを以下記事に纏めていますので御覧ください。

 

www.sogoshoshaman.com

 

少し話は変わりますが、上記記事でも公開している通り、私はポートフォリオの一部にビットコインも入れています。JPモルガンがビットコインの長期的見通しを14万6,000ドル(1,500万円程度)と発表するなど、個人的には上昇相場に乗れないリスクを意識してのことですね。

足元は大きな調整局面が来ているので、これから仮想通貨投資を始めるには面白いかもしれません。ただ、下落する時はなかなかの下落幅になり得るので、ポートフォリオのほんの数パーセント組み込む程度に抑えたほういいですよ。

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コインチェック

 

ということで今回は以上です!当ブログでは個別の銘柄について言及することがありますが、投資を推奨しているものではありません。投資は自己判断でお願いします。

今回も最後までお読み頂き有難うございました!

 

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