こんにちは!総合商社マンです!豊田通商が総合商社トップバッターで20年度通期(21年3月期)の決算発表したよ!
豊田通商が20年度通期(21年3月期)の決算を発表
豊田通商が2021/4/28の引け後16:00に2020年度通期(21年3月期)の決算発表を行いました。総合商社中ではトップバッターの決算発表になります。
豊田通商は前回第3四半期決算の際に業績予想を従来の800億円から1,200億円に上方修正して市場を驚かせましたね。あわせて110円から112円に+2円の増配も発表していました。
今回通期の決算内容がどうだったのか、そして合わせて発表した今期21年度(22年3月期)の業績予想を豊田通商が発表した決算説明資料から見て行きたいと思います!
※当記事に掲載されているスライドは豊田通商の決算発表資料の抜粋です。
20年度通期(21年3月期)決算概要
豊田通商の20年度通期決算を早速見てみましょう。まず定量面です。こちらのスライドをご覧ください。赤枠が20年度通期業績です。
ポイントを箇条書きします。
- 営業利益は前年比+1%とほぼ横ばいの2,130億円(3Q時点は▲13%減益)
- 当期利益は前年比▲1%とほぼ横ばいの1,346億円(3Q時点は▲23%減益)
前回3Q決算で上方修正した1,200億円の見通しをさらに上回り、コロナ禍であってもほぼ前年比横ばいの業績を叩き出してきました!3Q時点で前年比で営業利益は▲13%、当期利益は▲23%という状況でしたので、4Qで大きく業績回復があったことが分かりますね。素晴らしい。
第4四半期だけを切り取った数字を見てみるとより分かります。
- 営業利益は前年同期比+51%
- 当期純利益は前年同期比+139%
4Qの決算が良かったことが如実に表れています。前年比で大きく伸びていますね。後ほど特殊要因があったのかどうかを見てみますが、この数字だけ見るとコロナ禍からの回復が堅調であることが分かります。ただ、この表だけ見ると分かりませんが、実は3Qだけの利益は477億円だったので、3Qと比べると失速しているという事実もある点には注意です。
通期の利益面についてもう少し詳しく見てみます。こちらのスライドをご覧ください。
このスライドは営業利益、当期利益の前年との比較を要因別に行っているものです。ポイントだけ箇条書きします。
- 営業利益はほぼ横ばい。自動車販売で▲117億円減益要因があったものの、金属・食料の市況で+61億円、販管費削減で+117億円でカバー。
- 当期利益もほぼ横ばい。営業利益が前年比ほぼ横ばいだったことに加え、その他の特殊要因もほぼ前年比同額で着地。
大きな特殊要因は無さそうに見えますね。業績回復が顕著だったということでしょう。特殊要因について詳しく記載されているのがこちらのスライドです。
前年は特殊要因の一過性損益は▲50億円だったものが、20年度は▲20億円に減少。3Q時点での累計特殊損益は▲15億円だったので、4Qでむしろ▲5億円積み増したことから、特殊要因で4Q急回復させたわけではなく、本業が3Qにも続いて4Qも良い数字が出たことが要因であることが分かりますね。
キャッシュフロー
豊田通商のキャッシュフローも見ておきましょう。こちらのスライドをご覧ください。
なかなか素晴らしいキャッシュフローです。ポイントを箇条書きします。
- 営業CFは前年2,678億円だったのに対し、今期は2,450億円と減収。
- 投資CFは前年▲1,739億円だったのに対し、今期はかなり絞って▲1,021億円。
- 結果、配当後FCFは前年552億円に対し1,077億円と大幅に増収。
配当を払った後でもフリーキャッシュフローの黒字を確保している点は安心感があります。もちろん投資を絞るということは将来の収益に影響が出るのでバランスが大事ですが、コロナ禍にあってもキャッシュフローがしっかり出せていることはGOODポイントですね。キャッシュに余力がかなりありそうなので株主還元に期待しちゃいますが。笑
21度年間業績・配当予想
豊田通商の2022年3月期の業績・配当予想を見てみます。こちらです。
- 営業利益は+190億円(+9%)増益の2,320億円。
- 当期利益は+186億円(+11%)増益の1,500億円。
- 為替前提はドル円で100円、ユーロ円で120円とかなり保守的。
為替はかなり保守的に見ているようにも見えますが、その中で1,500億円という業績予想を出してきました。増益予想となっていますが、4/27時点の市場コンセンサス(以下ツイート。楽天証券記載のもの)は1,530億円でしたので、若干それを下回っているのが気になります。あと先ほども記載しましたが、3Qよりも4Qのほうが利益が減っている点も気がかりです。ま、為替が想定よりも円安で推移すれば軽く上方修正は期待出来そうですけどね。笑
楽天証券掲載の4/27時点総合商社各社の2021年度業績コンセンサス。
— 総合商社マン (@sogoshoshaman) April 27, 2021
※()は20年度会社業績予想
1️⃣伊藤忠 5146億円(4000)
2️⃣三菱商事 4626億円(2000)
3️⃣三井物産 4461億円(2700)
4️⃣丸紅 2314億円(1900)
5️⃣住友商事 2244億円(-1500)
6️⃣豊田通商 1530億円(1200)
7️⃣双日 493億円(300)
明日豊田通商発表💪
続いて株主還元である配当予想も見てみましょう。こちらです。
- 20年度配当は前回3Q時発表の112円から不変。配当性向は29.3%。
- 21年度の年間配当金は+8円増配の120円。配当性向は28.1%
増収増益増配という決算及び配当予想ですね。配当性向を25%以上と掲げているので28.1%はそれを上回っていますが、20年度の配当性向からは若干下がってしまいました。それでも増配をしてくれており、期中に上方修正あれば配当の上乗せも期待したいところですね。
最後に:早くも上方修正に期待?
今回豊田通商の20年度通期の決算を速報で見てみましたが、4Qの回復が凄まじかったことが分かりました。一方で、21年度の通期業績予想はほぼコンセンサス通りで大幅な増益とはならずで、まだ1Q始まったばかりですが、早くも期中の上方修正に期待したくなったというのが個人的な感想です(ノンホルですが笑)。
為替もかなり保守的に置いていることもあり、ありえない話ではないかなと思います。
ということで毎度総合商社トップバッターで決算発表する豊田通商の業績を見てきましたが、他の総合商社がどの程度の増益を発表してくるのか今から楽しみです!
最後に、三井物産、三菱商事、伊藤忠商事の総合商社株を含んだ私の最新投資ポートフォリオを以下記事で公開しているので興味あれば御覧ください。なかなか偏重しております。笑
上記記事でも公開している通り、私はポートフォリオの一部にビットコインも入れています。ビットコインに関しては最近は本当に話題が欠かないですね。年明けてからだけで以下の様な出来事が起きています。
- JPモルガンがビットコインの長期的見通しを14万6,000ドル(1,500万円程度)と発表。
- イーロンマスク率いるテスラがビットコイン購入。
- 米国金融大手のBANK OF NEWYORK メロンが仮想通貨資産管理サービス導入
- 米コインベースが上場
足元は大きな調整局面が来ているので、これから仮想通貨投資を始めるには面白いかもしれません。ただ、下落する時はなかなかの下落幅になり得るので、ポートフォリオのほんの数パーセント組み込む程度に抑えたほういいですよ。
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ということで、以上になります!
当ブログでは個別の銘柄について言及することがありますが、投資を推奨しているものではありません。投資は自己判断でお願いします。
今回も最後までお読み頂き有難うございました!
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