こんにちは！総合商社マンです！WTI原油観察日記です！野村が1699に対してプレスリリースを発表したぞ！
- 原油ETFのポートフォリオ動向
- 1671（シンプレクス原油ETF）のポートフォリオは？
- 1699（野村原油）のポートフォリオは？？
- WTI原油の動きは？
- 1671、1699株価、為替動向
- 最後に：原油価格とETFの乖離がひどい
原油ETFのポートフォリオ動向
WTI原油連動型ETF（1671）のポートフォリオをシンプレクス社が発表している「日々の開示事項」で連日追いかけていましたが、一部読者様からリクエストもあったので、野村原油（1699）が加わっています。二つともそれぞれ個性があって面白いですよー。
早速二つのETFの本日の発表内容をみてみましょう。
※そもそも、まだ原油ETFの仕組み分かってないよ！という方はここに纏めているので御覧ください！
1671（シンプレクス原油ETF）のポートフォリオは？
1671のポートフォリオを見てみましょう。シンプレクス社の本日のプレスリリースはこちらです。
※参照元：シンプレクス社プレスリリース
このリリースだけ見ても変化が分からないと思いますので、以下の表で見てください。
※シンプレクス社発表情報に基づき、筆者作成
一番右の赤枠が本日のポートフォリオです。6/29を最後にこの原油記事書いておりませんでしたが、6/30以降資金流出が続いています。合計部分が減少していってますよね。そして昨日は9月限が減り、今日は12月限が減少となりました。1671は資金流出があると12月限を減らし続けていましたが、昨日は9月限を減らす動きに出たので、必ずしも12月限だけ減らしていくわけではなさそうです。
その結果、1671ETFのポートフォリオは以下となりました。
- 9月限：41.1%
- 10月限：27.7%
- 12月限：31.2%
※四捨五入の関係上100％になっていないことがあります。
引き続き9月限の比率が4割を超えています。
1699（野村原油）のポートフォリオは？？
1699（野村原油）のポートフォリオを見てみましょう。1699運用会社である野村アセットマネージメントの本日のプレスリリース内容はこちらです。
※野村アセットマネージメントHPより抜粋
1671同様に表に纏めましたのでこちらを見てみてください。
※野村アセットマネージメント情報から筆者作成
野村1699も1671と同様に資金流出が継続しています。昨日は少し面白く9月限が増加、10月限が減少という動きをしました。そして今日は昨日増やした9月限を再び減少させてきています。
その結果、1699野村原油のポートフォリオは以下となりました。
- 9月限：33.1%
- 10月限：34.0%
- 12月限：32.9%
※四捨五入の関係上100%になっていないことがあります。
そんな野村原油が本日以下のプレスリリースを発表しました。
要はこの原油先物ETFはNOMURA原油ロングインデックスを対象指数としており、その指数は8月限で算出されている一方、実際に1699が組み入れているのは9，10，12月限のため、指数と1699の価格の連動性が低下していまっせ、という説明です。
ま、別に新しい情報ではないですが、恐らく一部の投資家から「全然原油価格と連動してねーじゃねーか！！」という問い合わせが数多く入ったのでしょうね。笑
やはり、どういう商品なのかを理解してから購入することが一番大事だなと思います。
WTI原油の動きは？
WTI原油の動きを見てみましょう。以下が本記事を執筆している時点のWTI原油状況です。
※参照元：CME社ホームぺージより
赤枠が記事執筆時点の各限月毎の原油価格です。先週37ドル台に下落していましたが、40ドル目前に迫ってきていますね。
本日のスプレッド状況を見てください。
※CME社ホームぺージ原油価格から筆者作成
赤枠部分が本日の原油価格及びスプレッドの状況で、黄色セルがバックワーデーション発生ポイントです。やはり40ドル近くなってくるとそれ以上原油価格の上昇は無いと市場が思っていることからスプレッドが非常に小さくなります。
また4月限でバックワーデーションが発生していますね。
今日の原油のポイントを挙げると
- 原油価格は反落し、40ドル間近。
- スプレッドは縮小。
- スプレッドは-0.1%～0.4%。
- 一部バックワーデーション発生中。
そしてこちらが6/26頃からの直近限月の1時間足WTI原油チャートです。
※参照元：WTI原油先物リアルタイムチャートHP
週明け29日に一時37ドル台まで下落し、その後は再び上昇基調となり昨日一時40ドル達成するも40ドル割れし39ドル台で推移です。やっぱり35ドル～40ドルのボックス相場な気がします。
1671、1699株価、為替動向
1671、1699の株価も見ておきましょう。
コード：終値（前日比）
1671：855円（+3円、+0.35%）
1699：99円（+1円、+0.96%）
今日は野村原油の勝ちですね！というのも最近1671のほうがパフォーマンスが上回っていることが多いのですが、@PiratesofJap さんが以下のツイートで可視化してくださっています！
たしかに、1671の方が成績が良いようです！
— パイレーツ🏴☠️ (@PiratesofJap) June 29, 2020
が、WTI原油価格には全く付いていけておりません！ https://t.co/uX5OJoRd6g pic.twitter.com/ANg6WPAaH7
1671のほうがパフォーマンス良いことが分かりますよね？ま、実際の原油との連動性はどちらも終わっていますが。笑
ドル円については107円台で推移しており、一時108円をトライしましたが押し返されている状況ですね。
最後に：原油価格とETFの乖離がひどい
これはいまさらではありますが（笑）、改めて原油価格と原油ETFの乖離がひどい状況になっていますね。先ほど紹介したパイレーツさんの表が見やすいかと思います。これは３，４月のスーパーコンタンゴが一番の原因ですね。スーパーコンタンゴとは要は限月間のスプレッドが尋常ではない開きをした状態のことです。足元のスプレッドを見ると0.5%程度と全くもって正常な数値と言えますが３，４月頃は一時50%以上のスプレッドになった時もあったくらいです。笑 そらー連動するわけがありませんね。笑笑
そして二つ目の理由は1671も1699もどちらの銘柄も直近限月の先物を組み入れずに期先の限月の先物を組み入れていることが要因です。いわゆる一般的に言われる原油価格というのは直近限月の原油価格を指しますので、その上昇率と期先の限月の上昇率には差が出ますからね。
ただし、足元のスプレッドの状態が継続すると仮定するならば、以前よりは連動性が改善するのかなとは思っています。ま、既に40ドルまで原油価格上昇してしまっているので今から参入してもそこまで旨味はないかもしれませんが。笑
ということで、今回は以上になります！本ブログで個別銘柄に言及しているものについては投資を奨めているものではありません。投資は自己責任でお願いします。
今回も最後までお読み頂き有難うございました！！
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