こんにちは!総合商社マンです!WTI原油観察日記です!原油さん、踊り場を迎えております。
- 原油ETFのポートフォリオ動向
- 1671(シンプレクス原油ETF)のポートフォリオは?
- 1699(野村原油)のポートフォリオは??
- WTI原油の動きは?
- 1671、1699株価、為替動向
- 最後に:更なる原油価格上昇には実需が必要か
原油ETFのポートフォリオ動向
WTI原油連動型ETF(1671)のポートフォリオをシンプレクス社が発表している「日々の開示事項」で連日追いかけていましたが、一部読者様からリクエストもあったので、野村原油(1699)が加わっています。二つともそれぞれ個性があって面白いですよー。
早速二つのETFの本日の発表内容をみてみましょう。
※そもそも、まだ原油ETFの仕組み分かってないよ!という方はここに纏めているので御覧ください!
1671(シンプレクス原油ETF)のポートフォリオは?
1671のポートフォリオを見てみましょう。シンプレクス社の本日のプレスリリースはこちらです。
※参照元:シンプレクス社プレスリリース
このリリースだけ見ても変化が分からないと思いますので、以下の表で見てください。
※シンプレクス社発表情報に基づき、筆者作成
一番右の赤枠が本日のポートフォリオです。この日記を最後に書いたのは7/6でしたが、そこから資金流出で徐々に建て玉が減少となっていますがそこまで大きな変動はありません。
1671ETFのポートフォリオは以下となっています。
- 9月限:38.4%
- 10月限:29.0%
- 12月限:32.6%
※四捨五入の関係上100%になっていないことがあります。
前回記事を書いた時は9月限が40%超えていましたが、現在は38.4%という水準になっていますね。
1699(野村原油)のポートフォリオは??
1699(野村原油)のポートフォリオを見てみましょう。1699運用会社である野村アセットマネージメントの本日のプレスリリース内容はこちらです。
※野村アセットマネージメントHPより抜粋
前回記事で7/1にロールオーバーしていたことに気付きましたが、それ以降は1671同様資金流出による建て玉減少によるポートフォリオ変化があるのみとなっています。
表に纏めましたのでこちらを見てみてください。
※野村アセットマネージメント情報から筆者作成
その結果、現在の1699野村原油のポートフォリオは以下となりました。
- 10月限:34.9%
- 11月限:34.6%
- 12月限:30.5%
※四捨五入の関係上100%になっていないことがあります。
WTI原油の動きは?
WTI原油の動きを見てみましょう。以下が本記事を執筆している時点のWTI原油状況です。
※参照元:CME社ホームぺージより
赤枠が記事執筆時点の各限月毎の原油価格です。直近限月の8月限は40ドルを割れて39ドル台で推移となっています。
そして本日のスプレッド状況を見てください。
※CME社ホームぺージ原油価格から筆者作成
赤枠部分が本日の原油価格及びスプレッドの状況で、黄色セルがバックワーデーション発生ポイントです。前回記事は7/6だったのでそれとの比較となっていますが、限月によるものの引き続きスプレッドは非常に小さいままです。一部限月ではバックワーデーションも発生していますね。
今日の原油のポイントを挙げると
- 原油価格は反落し、40ドル割れ。
- スプレッドは-0.2%~0.7%。
- 一部バックワーデーション発生中。
そしてこちらが7/6頃からの直近限月の1時間足WTI原油チャートです。
※参照元:WTI原油先物リアルタイムチャートHP
7/6以降40ドル台をキープし一時41ドルタッチをするなど堅調推移でしたが、原油市場に限らず金融市場全体がリスクオフになったこともあり本日大きく下落し39ドル台となっています。
個人的には前から35ドル~40ドルあたりでボックス相場となっているとこの記事で書いているので、概ねその範囲での動きとなっていますね。やはり40ドル以上となると相場は重くなっています。
1671、1699株価、為替動向
1671、1699の株価も見ておきましょう。
コード:終値(前日比)
1671:839円(-35円、-4.00%)
1699:104円(-3円、-2.80%)
今日は1671の下落が際立ちますね。1671のほうが直近限月の比重が1699よりも大きくなっていますので、基本的には下がる時も上がる時も1671のほうがダイナミックに動く傾向にありますね(ま、とはいっても誤差の範囲な気がしますが笑)。
ドル円についてはマーケットのリスクオフもあり、107円を割れて106円台となっています。現在の為替の状況は原油ETFには向かい風となりつつありますね。
最後に:更なる原油価格上昇には実需が必要か
最近の原油相場は先ほどもいったように35ドル~40ドル程度で踊り場を迎えボックス相場の様相を呈しています。マーケット全体はこれ以上価格上昇は無いと思っている証拠が現在のスプレッドの小ささですね。
今後原油価格が40ドルを超えて45ドル、50ドルへ向かうためには、やはりコロナの終息による原油需要の回復が必要だと思われます。
ただし、この記事を読んでいる読者さんはもう理解していると思いますが、実需が回復してきて原油価格が上昇すると市場が思い始めた瞬間に、その期待を先物相場は一気に織り込みに行きます。そうするとスプレッドの拡大もあり得ます。現在の小さいスプレッドであれば長期保有してもダメージは小さいかもしれませんが、スプレッドの拡大が見えてきたら短期勝負を考えたほうがいいかもしれませんね。
ということで、今回は以上になります!本ブログで個別銘柄に言及しているものについては投資を奨めているものではありません。投資は自己責任でお願いします。
今回も最後までお読み頂き有難うございました!!
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