WTI原油連動型ETF(1671)のポートフォリオ動向は?
WTI原油連動型ETF(1671)のポートフォリオをシンプレクス社が発表している「日々の開示事項」で連日追いかけていますが、本日の発表内容をみてみましょう。
※そもそも、まだ原油ETFの仕組み分かってないよ!という方はここに纏めているので御覧ください!
ということで、早速本日の1671の状況を見てみましょう。
シンプレクス社のプレスリリースの内容は?
シンプレクス社の本日のプレスリリースはこちらです。
※参照元:シンプレクス社プレスリリース
このリリースだけ見ても変化が分からないと思いますので、以下の表で見てください。
※シンプレクス社発表情報に基づき、筆者作成
赤枠が本日のポートフォリオです。
御覧の通り、本日は動き全くなしです。昨日、一昨日と二日連続で8月限月の玉が減少となりましたが、本日は変わらずで「8月限33.3%、9月限35.1%、12月限31.6%」というポートフォリオとなっています。
直近限月の7月限は未保有ですが、過去から一貫して解約の時は8月限の玉を減らし、一方新規の資金流入がある時は9月限を増加させていますので、現在の1671の運用の主軸は9月限ということでしょうね。
次回のロールオーバーで8月限を何月限に振り分けていくのか今から楽しみです。
WTI原油の動きは?
WTI原油の動きを見てみましょう。先週は一瞬バックワーデーションが発生したりと面白い動きをしてたWTI原油でしたが、本日の原油の状況を見てみましょう。以下が本記事を執筆している時点のWTI原油状況です。
※参照元:CME社ホームぺージ
赤枠が記事執筆時点の各限月毎の原油価格です。本日は昨日の上昇から一服し下落となっています。直近限月で昨日は38ドルタッチしたものの、この記事を執筆している時点では36.59ドルと下落していますね。
ちなみにここには表示されていませんが2021年12月限の先物では40ドル台ぎりぎり維持しています。
全ての限月においてコンタンゴの状態ですね。昨日バックワーデーションが発生しそうな状況になっていましたが本日の状況はどうでしょうか。
各限月間のスプレッドを見てみましょう。こちらをご覧ください。
赤枠部分が本日のスプレッドの状況で、黄色セルで昨日スプレッドが縮小しバックワーデーションが発生しそうになっていましたね。残念ながらスプレッドは拡大しています。
今日の原油のポイントを挙げると
- 原油価格は下落。
- スプレッドは前日比で限月によってまちまちも拡大傾向。
- スプレッドは0.4%~0.8%とロングホルダーにはまだ追い風と言える状態。
- 現時点では全ての限月においてコンタンゴ。
現在のコンタンゴのスプレッドの安定化はロングホルダーさんには非常に良好な環境と言えますね(もちろんバックワーデーションとなるに越したことはありませんが)。
ここまでスプレッドが縮小してくると、ロールオーバーをさほど恐れずに保有していられるメリットがありますからね。一時期のスーパーコンタンゴはどこへやらと言った感じです。
そしてこちらが5月29日頃からの直近限月の1時間足WTI原油チャートです。
昨晩38ドルをタッチした後下げていますが、意外と踏ん張っています。
- 28日頃まで34ドル台で推移し
- その後31ドル台に下落(原油在庫上昇のネガティブニュース)
- 再び上昇を開始し(ガソリン在庫減少のポジティブニュース)高値チャレンジ
- が、米中対立懸念から再び下落開始
- トランプの中国制裁弱腰でリスクオンの結果35ドル突破
- 米国内暴動発生も原油価格に影響与えず
- OPECプラスでの減産継続期待登場
- OPECプラス開催不透明という情報流れる←NEW
こんな感じの流れです。OPECプラスが早まったという情報から減産継続期待も相まって高値更新していたところに、やっぱりOPECプラス開催前倒し出来ないみたいな情報が流れ値を下げています(後ほど詳細触れます)。
1671ETFの株価動向は?
1671ETFの株価の動向はどうでしょうか。こちら日足チャートになります。
前日比続伸で▲23円(▲2.75%)下落の813円で引けました。下落したものの800円台維持していますね。昨日は前日比6.91%爆上げしていたのでそれを考慮すると頑張っています。
そしてドル円の1時間足チャートはこちらです。
昨日の日本時間15:00頃は108.5円程度でだったので、そこからさらに円安に振れて一気に109円奪回と円安方向に動いてきました。今日の原油の下げを一部円安で吸収してくれた格好になっていますね!
しかし、毎度毎度書いていますが、この円安がいつまで継続するのかがポイントです。経済紙を読んでいると最近今後の見通しを円高としている記事が多いので。アナリストの方々が円高としている根拠は
- 世界的な金利低下(日本の低金利との差の縮小)
- 日本企業の手元流動性確保のため新規対外投資縮小
- 日本企業の手元流動性確保のため海外で稼いだ利益の日本への還流増
ただ、完全にこの予想の逆に動いていっているので、やっぱりアナリストの情報というのは参考程度に捉えておくのがいいんでしょうね。笑
最後に:結局OPECプラスはどうなった?
OPECプラスの会合日程が二転三転しています。当初6/9と6/10に開催予定とされていたものが本日6/4に前倒しという情報が出たものの、イラク・ナイジェリアなどの一部の国が協調減産を履行していないという理由からサウジとロシアが激おこぷんぷん丸となり、協調減産延長に関する会合は開催しないと厳しい姿勢を示したためです。
そうなると7月からは減産規模が縮小されることになるので、それを懸念して原油が昨日から弱含みとなっているわけですね。現時点で開催というニュースが入っていないので本日の開催は無いのかな。
これは想像ですが、水面下でまだいつ開催するのか協議しているという感じでしょうかね!
引き続き原油価格と共に、OPECプラスの動向や、1671運用会社シンプレクス社のリリース情報デイリーで追いかけてみますので、また動きがあれば随時お知らせします!!
ということで、今回は以上になります。投資は自己責任でお願いします。
今回も最後までお読み頂き有難うございました!!
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