こんにちは!総合商社マンです!双日が20年度通期の決算発表したよ!減益決算も自社株買いと配当下限保証発表!!
双日が20年度(21年3月期)通期決算を発表
双日が4/30の場中12:30に20年度(21年3月期)通期の決算発表を行いました。
双日は今期業績予想を300億円(前年比▲51%)と公表しており、それに対して3Qの進捗率は56%と、総合商社の中で最も低い進捗となっていましたね。
果たして今回の通期決算で300億円を達成できたのか、そして気になる2022年3月期の業績予想はどうなったのか、双日が発表した決算説明資料を早速見て行きたいと思います!
※当記事に掲載されているスライドは双日の決算発表資料の抜粋です。
20年度通期(21年3月期)決算概要
双日の20年度通期(21年3月期)の概要を、双日が公表した決算資料から見て行きたいと思います。まず決算概要です。こちらのスライドをご覧ください。
ポイントを箇条書きします。
- 当期純利益は前年比▲338億円の270億円。年間業績予想の300億円未達。
- ネットDERは0.99倍と1倍割れで改善。
- 配当は期初発表の10円から不変。
3Q時点の進捗率が低かったので厳しいだろうと思っていましたが、やはり300億円を達成出来ずに270億円という結果で終わってしまいました。このスライドによると脱炭素社会への移行のための構造改革費用を計上したという説明がありますね。もう少し詳しく見てみましょう。
こちらのスライドをご覧ください。
このスライドはセグメント別に決算をブレークダウンしたものですね。
ポイントを箇条書きします。
- 全9セグメントの中で3Q時点では赤字セグメントは4あったものが通期では金属資源の1セグメントのみに改善。
- 前年比で利益増加となったのは食料・アグリビジネスのみ。
- 前年比特に落ち込みが激しいのが金属・資源セグメントでここだけで▲218億円のインパクト。
先ほどのスライドにもあったように金属資源で前期に一般炭の権益売却があった反動と構造改革費用計上で大幅減益になったという説明がありますね。脱炭素を目指す中での構造改革費用計上ということなので、ポジティブに捉えてもいいかもしれません。
また、大きな減損が発生有無についても見てみましょう。こちらのスライドです。
ポイントを箇条書きします。
- 通期での一過性損益はネットで▲2億円。
- 一般炭権益減損等で▲38億円発生も、国内不動産売却等で+36億円の利益計上。
- 3Q時点では上記の一般炭減損は発生していなかったので4Qで処理したもの。
今回の4Qに資源関連で一括で減損処理をした状況ですね。ネットでは▲2億円です。そこまで大きな減損が発生していたわけでない中で期初予算の300億円を達成出来なかったのは本業でのコロナ禍の影響がかなり大きかったということが伺えます。
キャッシュフロー
双日のキャッシュフローも見ておきましょう。ちらのスライドをご覧ください。
ポイントを箇条書きします。
- 水色の棒グラフが営業キャッシュフロー。通期で850億円と前年比大幅に改善。
- 基礎的キャッシュフロー(フリーキャッシュフローから株主還元を除いたもの)は▲80億円と赤字転落。
営業CFは大きく改善しているのでキャッシュは産み出せていることが分かります。配当後のフリーキャッシュフローがプラスだと尚良しですが、来期に期待しましょう。
21年度年間業績予想&配当予想
双日の21年度年間業績及び配当予想も見ておきましょう。こちらのスライドをご覧ください。
色々書いてありますが、ポイントだけ箇条書きします。
- 年間業績予想は20年度の270億円に対し500億円に増益。
- 配当は20年度の10円に対し14円に増配。配当性向は31.7%。
- 為替前提はドル円108円、原料炭前提はUSD127.5/t
大幅に増益する計画で、増配も嬉しいですね。為替が108円という前提で足元も108円程度で推移している状況なので、為替については余裕がない状況なので注意は必要です。
株主還元についてもう少しみてみます。こちらをご覧ください。
- 配当性向は30%程度を基本。
- 下限配当を設定。PBR1倍までは時価DOE4%,1倍達成後は簿価DOE4%。
お、双日が配当の下限を設定しました!配当下限をしているのは総合商社の中では三井物産になり、三菱商事と伊藤忠商事が累進配当を掲げていますね。がしかし、時価DOEとか簿価DOEとかこれだけ見てもさっぱりなんのことか分かりませんね。笑
ということで、今回双日が発表した中期経営計画資料にもう少し分かり易い資料があったので抜粋してみます。こちらです。
右下に下限配当の考え方の説明がありますね。
- 年度末時点でPBR1倍未満の時、株価終値の年間平均を基に計算し、結果として配当利回り4%
- 年度末時点でPBR1倍以上の時、株主資本コスト8%程度の半分を還元。
これだけ見てもこれまたよく分からないかもしれませんが、要は前者のPBR1倍割れの場合は、年間株価の平均に対して配当利回りが4%になるように下限を設定するということですね。こちらのほうはまだ理解しやすいかもしれません。ただし、あくまで平均なので、年末の株価に対して4%というわけではないことに注意必要です。
そして後者のPBR1倍以上の時については、株主資本コスト8%程度の半分という説明ですが、株主資本というのは「資本金+資本剰余金+利益剰余金-自己株式」です。年度末時点のこの株主資本に対して約4%程度を支払うという制度ですね。
えーっと、まー、つまりはですね、分かりにくい!!!!!笑
ま、下限保証制度を設けたこと自体はいいことと前向きに捉えればいいと思います。笑
最後に:増益計画&自社株買い&配当保証で期待!
今回双日の20年度通期の決算発表内容を見てきましたが、残念ながら300億円は未達となる一方で、今期は530億円と大幅に増益となる計画を出しました。また、今回の決算発表のタイミングで自社株買いも発表して、株価は大きく上昇しています。自社株買いの詳細内容は別記事で書きますが、発行済株式に対して最大4.2%、総額150億円という規模感です。
そしてそして双日は今回中期経営計画も発表しており、これまた詳細は別記事に譲りますが、最終年度となる2024年3月期に当期純利益750億円以上という定量目標も掲げています。
20年度は残念ながら減益となってしまいましたが、今期以降V字回復が出来るのか、双日の今後の成長に期待しましょう!
最後に、三井物産、三菱商事、伊藤忠商事の総合商社株を含んだ私の最新投資ポートフォリオを以下記事で公開しているので興味あれば御覧ください。なかなか偏重しております。笑
上記記事でも公開している通り、私はポートフォリオの一部にビットコインも入れています。ビットコインに関しては最近は本当に話題が欠かないですね。年明けてからだけで以下の様な出来事が起きています。
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- イーロンマスク率いるテスラがビットコイン購入。
- 米国金融大手のBANK OF NEWYORK メロンが仮想通貨資産管理サービス導入
- VISAも仮想通貨に参入
- 米大手仮想通貨取引所コインベースがナスダックに上場
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個人的な仮想通貨の一番のメリットは週末も取引が出来て暇つぶしになることかな。笑
ということで、以上になります!
当ブログでは個別の銘柄について言及することがありますが、投資を推奨しているものではありません。投資は自己判断でお願いします。
今回も最後までお読み頂き有難うございました!
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