こんにちは!総合商社マンです!住友商事が21年度(22年3月期)第3四半期の決算発表したよ!大幅上方修正で4位争いの丸紅を突き放しました!
住友商事が21年度(22年3月期)第3四半期を発表
住友商事が2/4の場中13:00に2021年度(22年3月期)第3四半期の決算発表を行いました。
住友商事は総合商社の中で前期唯一の赤字決算(▲1,531億円)に転落する一方、膿出しが進み今期は一転V字回復、そして期初予算2,300億円に対し1Qの時点で2,900億円に上方修正、そして前回上半期決算で3,800億円に上方修正をしていましたね!
上半期時点の住友商事の利益は2,410億円で、上方修正後の利益に対する進捗率は63%に達していました。
丸紅と4位争いをしている状況ですが、今回の3Q決算がどうだったのか、住商の決算資料を見ていきたいと思います。結論を先に言うと、大幅上方修正&増配発表です!それでは参りましょう!
※当記事内のスライドは全て住友商事が公表した決算資料からの抜粋です。
21年度第3四半期(22年3月期)決算概要
住友商事の21年度第3四半期の決算概要を見ていきます。
定量面中心にいきます。こちらのスライドをご覧ください。
ポイントを箇条書きします。
- 21年度3Q累計の当期純利益はは3,351億円。前年同期比驚異の+4,488億円。
- 一過性を除く業績は3,250億円となり、つまり当期利益3,351億円に含まれる一過性利益は約100億円のみ。
- 上期決算で上方修正していた3,800億円に対する進捗率は88%に達する。
昨年の赤字だったこともあり、前期からの回復幅が引き続き凄まじいことになっています。また、一過性を除く業績3,250億円の内訳は資源1,070億円、非資源2,100億円、その他80億円となっています。
上半期で上方修正をしていた3,800億円に対する進捗率も88%に達し、後ほど詳細を後述しますが、今回3,800億円⇒4,600億円への大幅な上方修正をしています。
上方修正の利益予想については後ほど触れるとして、もう少し3Qの利益面を詳しく見てみましょう。四半期利益の推移を示したスライドです。上段に記載の数字が一過性を除いた業績推移で、一番下に記載の数字が一過性損益額です。
ポイントを箇条書きしてみましょう。
- 昨年20年度は毎四半期全てにおいて一過性損失を計上していたが(一番下段の部分)、今期は1Q、2Qは一過性利益、3Qは若干の一過性損失が発生しているのみで大きなものは無さそう。
- 資源(濃い青)、非資源(薄い青)ともに好調に利益を出しているが、2Qの利益と比較すると、3Qは資源の伸びが鈍化。非資源は引き続き伸びている。
昨年は大赤字になっていましたが、あくまで一過性損失の計上によるもので、一過性を除いた業績は昨年度1Qを底にして右肩上がりで回復してきたことが分かります。しかしながら、ここにきて右肩上がりはストップしていることが分かりますね。それでも1四半期で1,000億円稼げている状況ですから復活を感じさせてくれます。
※話が逸れますが、総合商社の決算資料の中では住友商事が一番見やすくて好きです笑
話を戻します。
少し詳しく見てみましょう。続いてグメント別の当期純利益(一過性含む)スライドです。
左側の灰色棒グラフが昨年の2020年度3Q累計実績、右側の緑色棒グラフが今期の2021年度3Q累計実績です。ポイントを箇条書きします。
- 全6セグメント中、昨年は5セグメント(メディア以外)が赤字に陥っていたが、今期は全セグメント黒字化。
- 昨年上半期が赤字となった最大要因の「資源・化学品」だったが、今期は一転1,445億円と大幅黒字となり、3Q時点で利益全体の利益の43%を稼ぎ出す。
- また昨年上半期のもう一つの赤字要因だった「輸送機・建機」も一転518億円の黒字転換しており、かつ前回上半期上方修正額440億円を既に上回るり、2番目の稼ぎ頭に返り咲く。
- 住友商事の強みである「メディア・デジタル」は上半期時点で若干減益だったが、今回3Qでは前年比増益に転じる。
資源比率の低い住友商事ですが、とはいえ、資源関連の利益が吹き上がっていることが見て取れますね。メディア・デジタルの安定性は住友商事の強みです。
続いて、一過性損益についても詳しく見てみましょう。こちらのスライドです。上段が当期利益、そして下段が一過性損益の内訳です。
ポイントを箇条書きします。
- 今期3Qのみのネット一過性損益は▲70億円の損失を計上。3Q累計では100億円の利益計上(ちなみに前年は3Q時点で▲3,510億円の一過性損失!)。
- 各セグメントで細かい利益、損失が出ているが目立ったものは無し。
昨年の減損額がやっぱりすごいですが、今期は大きなものは無いことが分かりますね。
21年度通期業績&配当予想
住友商事の21年度通期業績及び配当予想を見てみましょう。結論から言うと、今回通期業績予想を1Q、2Qに続いて3回目の大幅上方修正、そして配当も大幅に増配していますよ!
まず業績予想からです。こちらをご覧ください。
ポイントを箇条書きします。
- 通期業績予想を1Qで上方修正した2,300億円⇒2,900億円から上半期決算で3,800億円としていたものを、今回更に上方修正し4,600億円に設定。
- この4,600億円の内、一過性を除く利益は約4,000億円を見込み、一過性利益は600億円のみ。
- 上方修正後4,600億円に対する3Q累計利益3,351億円の進捗率は72.8%に到達。
すごいですね、今年は1Q,2Q,3Q全ての決算発表において上方修正をしてくれています。ちなみに先ほど見た3Q時点の一過性損益は+100億円でしたので、4Qで一過性利益が500億円発生するということですね。
また、上のスライド一番下にSHIFT2023で掲げた2022年度以降の利益計画については見直しを行い、年度末決算で発表すると記載があります。SHIFT2023というのは住友商事の中期経営戦略で以下の利益イメージを以前発表していました。
一番右側に2023年度3,000億円以上と記載がありますが、今期は4,600億円の業績予想を出しており、2023年度の利益水準をここから見直しをして引き上げようとしているというメッセージですね。
そして気になる配当金についても見ておきましょう。こちらのスライドです。
- 連結配当性向30%という方針に鑑み、年間配当予想を従来の90円(中間45円、期末45円)から+20円増配の110円(中間45円、期末65円)に増配。
- この増配により配当性向は29.89%。
- 来期以降の株主還元方針は年度末決算時に公表。
配当性向を30%と設定しているので、今回の大幅な上方修正に合わせて配当も引き上げてくれました。また来期以降の還元策は期末決算公表時に出すようなので、住友商事ホルダーは楽しみですね!
最後に:住友商事が4位争いの丸紅を突き放す
今回住友商事の2021年度3Q業績を見てきましたが、3回目の上方修正でかつ大幅上方修正となりサプライズ決算となりましたね!これで4位争いをしていた丸紅は4,000億円の業績予想なので、住友商事がそれを突き放した格好となっています。
- 住友商事:3Q利益3,351億円/業績予想4,600億円(進捗率73%)
- 丸紅:3Q利益3,274億円/業績予想4,000億円(進捗率82%)
3Q時点までの利益水準はほぼ互角でしたが、住商が4Qに一過性利益を出すことで突き放した構図ですかね。丸紅がこのまま5位に甘んじるのか、最終コーナー曲がった4Qでさらに追い上げを図るのか、2社の争いからも目が離せません!!
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- JPモルガンがビットコインの長期的見通しを14万6,000ドル(1,500万円程度)と発表。
- イーロンマスク率いるテスラがビットコイン購入。
- 米国金融大手のBANK OF NEWYORK メロンが仮想通貨資産管理サービス導入
- VISAも仮想通貨に参入
- 米国で2021年10月ビットコインETF承認
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ということで、以上になります!
当ブログでは個別の銘柄について言及することがありますが、投資を推奨しているものではありません。投資は自己判断でお願いします。
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