こんにちは!総合商社マンです!WTI原油&連動型ETF1671観察日記です!OPEC+合意を追い風に原油価格が遂に40ドル突破です!
WTI原油連動型ETF(1671)のポートフォリオ動向は?
WTI原油連動型ETF(1671)のポートフォリオをシンプレクス社が発表している「日々の開示事項」で連日追いかけていますが、本日の発表内容をみてみましょう。
※そもそも、まだ原油ETFの仕組み分かってないよ!という方はここに纏めているので御覧ください!
ということで、早速本日の1671の状況を見てみましょう。
シンプレクス社のプレスリリースの内容は?
シンプレクス社の本日のプレスリリースはこちらです。
※参照元:シンプレクス社プレスリリース
このリリースだけ見ても変化が分からないと思いますので、以下の表で見てください。
※シンプレクス社発表情報に基づき、筆者作成
一番右の赤枠が本日のポートフォリオです。
御覧の通り、本日はポートフォリオに全く動きなしです。
- 8月限:33.3%
- 9月限:35.1%
- 12月限:31.6%
6月も半ばに差し掛かりつつありますが、今後のロールオーバー動向に注目です。
WTI原油の動きは?
WTI原油の動きを見てみましょう。週末にOPECプラス会合や米国失業率発表があったりとイベント目白押しでしたが、以下が本記事を執筆している時点のWTI原油状況です。
※参照元:CME社ホームぺージ
赤枠が記事執筆時点の各限月毎の原油価格です。やりました!ついに40ドル台回復しています!
OPECプラスが週末に無事に開催され、減産延長が基本的に決定されたこともあり(詳細は後述)、このタイミングで直近限月においても40ドル台を回復となりました。
そしてそして、一部限月においてまたまたバックワーデーションが発生しました!以下で各限月のスプレッドを見てみましょう!
こちらをご覧ください。
赤枠部分が本日の原油価格及びスプレッドの状況です。原油40ドル台に突破しており、各月のスプレッドも前日比で縮小しているのが分かりますね。
そしてそして黄色セル部分で「バックワーデーション(逆ザヤ)」が発生しています!
今日の原油のポイントを挙げると
- 原油価格は急上昇。
- スプレッドは前日比でほぼ全てで縮小傾向。
- スプレッドは-0.1%~0.6%とロングホルダーにはかなり追い風。
- 基本コンタンゴだが、11,12月限においてバックワーデーション発生。
きましたね、バックワーデーション。そして本当にスプレッドの小ささに驚くばかりです。もちろんスプレッドが縮小しているのはスーパーコンタンゴより死ぬほど良い状況であることは間違いありませんが、逆に言うと現時点でマーケットはこれ以上原油価格は上昇していかないと考えていることの裏返しでもありますね。
そしてこちらが6/2日頃からの直近限月の1時間足WTI原油チャートです。
綺麗に右型上がりで40ドル突破していますね!最近のイベントの流れは以下です。
- 6/2:米国内暴動発生も原油価格に影響与えず
- 6/3:OPECプラスでの減産継続期待登場
- 6/4:OPECプラス開催不透明という情報流れる
- 6/5:ロシア・サウジ減産継続、週末OPECプラス開催見込みという情報あり
- 6/8:OPECプラスを無事に乗り越え7月末で減産規模継続決定←NEW
こんな感じの流れです。二転三転したOPECプラスが週末に無事に開催され、かつほぼほぼ現在の減産規模が7月末まで継続となったことはポジティブニュースですね!
1671ETFの株価動向は?
1671ETFの株価の動向はどうでしょうか。こちら週足チャートになります。
前日比続伸で50円(+5.99%)大幅上昇となり、885円で本日は引けています。
40ドル台回復してもまさかの885円というETF価格。これがこの先物の恐ろしさですね。。。
そしてドル円の1時間足チャートはこちらです。
前営業日の15:00頃は109.20円程度で推移していたので、そこからさらに円安に振れていますので、これまた原油価格と円安のダブルで追い風となりました。現在マーケットはどういうわけか(笑)リスクオンになっているので円安基調ですが、個人的には今後実体経済の悪化が表面化してくると円高になるのかなと思っています。油断せずに参りましょう!
最後に:OPECプラスの合意内容は?
OPECプラスの開催が二転三転していましたが、無事に週末土曜日にWEB開催され、現在の減産規模を6月末から7月末までに延長することで合意しました。
正確に言うと、前回合意し現在履行されている970mbdの減産量が960mbdとなり、7月末まで延長となったというものです。
この10mbd減少しているのはTwitterでも呟きましたが、メキシコが減産を拒否したためです。
【OPEC+合意内容】
— 総合商社マン (@sogoshoshaman) June 7, 2020
6月末まで: 970mbd減産
7月末まで: 960mbd減産
8月〜12月: 770mbd減産
7月10mbd減っているのは、メキシコが前回40mbd減産割当され30mbd拒否した結果10mbd減産となったものを今回それすらも拒否したため。
困ったちゃんですねメキシコ君。
さ、今週の原油動向注目です🔥
このツイートでも記載したように8月以降は当初予定通りの770mbd減産に舵を切ることになっています。ただこれは前回合意内容なので特にNewsではありませんね。
さ、無事にOPECプラスを乗り越えて40ドル台を取り戻した原油価格ですが、ここから更なる上昇があるかどうかは微妙です。少なくとも、先ほど見た将来の先物の価格には40ドル前後から高くなっていません。2021年6月と1年後の先物価格ですら41.58ドルですからね。つまりマーケットはこれ以上原油は上昇しないと現時点で考えているわけです。
これ以上原油価格が高くなると再び米シェールガスが勢いづくことになり、サウジ・ロシアにとっては好ましくない環境となります。従い、今後も40ドル前後で推移するように供給サイドを調整しようとしていこうとしている現れかもしれません。
ただし、言い方を変えると仮にここからさらなる上昇となれば、先物にはその価格は織り込まれていないのでETFには追い風です。スプレッドも小さいので現在の環境であればホールドして様子見しておくというのも一つの作戦としてはありかもしれませんね~。
引き続き原油価格と共に、OPECプラスの動向や、1671運用会社シンプレクス社のリリース情報デイリーで追いかけてみますので、また動きがあれば随時お知らせします!!
ということで、今回は以上になります。投資は自己責任でお願いします。
今回も最後までお読み頂き有難うございました!!
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