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【丸紅】20年度第3四半期決算発表概要!再度の上方修正&増配発表!!

こんにちは!総合商社マンです!丸紅が20年度第3四半期の決算発表したよ!2Qに続いて3Qでも上方修正発表です!

 

丸紅社長&ロゴ

 

 

丸紅が20年度第3四半期決算を発表

丸紅が2/3の11:00場中に2020年度第3四半期の決算発表を行いました。丸紅は2019年度に総合商社の中で唯一赤字転落、しかも▲1,975億円という巨額赤字を計上するといった厳しい決算でしたが、今期はV字回復予想ですね。

 

また、前回の上半期決算発表では以下の通り上方修正と、期初発表の配当予想を引き上げてサプライズ決算となっていました。

  • 業績予想1,000億円から1,500億円に上方修正。
  • 基礎営業CFは期初予算の2,400億円から+700億円上方修正の3,100億円。
  • 配当は期初予想の15円から+7円増配の22円に上方修正(前期比では減配)。

 

上方修正後の上半期時点の進捗率は68%に達しており、回復を裏付けるような決算だった丸紅です。果たして、この勢いが3Qも続いているのか、丸紅が公表した3Qの決算資料を眺めながら見ていきたいと思います!結論を先に言うと、2Qに続き上方修正、そして増配発表です!

 

※当記事内のスライドは全て丸紅が公表した決算資料の抜粋です。

 

20年度第3四半期決算概要

 

丸紅21年3月期決算資料-1

 

丸紅の20年度第3四半期決算の概要を、丸紅が公表した決算資料から見て行きたいと思います。

まず3Q時点の定量面にフォーカスします。こちらのスライドの赤枠をご覧ください(赤枠は筆者が追加したものです)。

丸紅21年3月期決算資料-2

 

 ポイントを箇条書きします。

  1. 当期純利益は前年同期比+181億円増益の1,638億円。前回2Q発表時の年間業績予想1,500億円を軽く突破(詳細後述)。
  2. 基礎営業キャッシュフローはほぼ前年比横ばいの2,729億円。
  3. 株主還元後フリーキャッシュフローは前年比▲189億円減収の▲15億円。
  4. ネットDEレシオ3月末から0.1ポイント改善の1.06倍。

既に2Qで上方修正した1,500億円を突破してしまい、1,900億円へ上方修正をしています。丸紅、絶好調!この上方修正と配当については後ほど触れますね。

 

決算内容についてもう少し詳しく見てみましょう。こちらのスライドをご覧ください。実態純利益を前年と比較したものですね。

丸紅21年3月期決算資料-3


 実態純利益というのは一過性要因を除いた利益です。ポイントを箇条書きします。

  1. 実態純利益は前年1,740億円から1,760億円へ増益達成。
  2. (A)インフラ等の安定事業収益は前年比+140億円増益の810億円。
  3. (B)トレード事業は前年比+20億円増益の400億円。
  4. (C)新型コロナの影響を受けた市況事業が前年比▲260億円の540億円。

インフラ及びトレードがけん引したことと、前年に▲100億円のその他損失があったことの反動から、コロナによる市況系が受けたダメージを補って増益を達成していますね。

 

 

キャッシュフロー

丸紅のキャッシュフローも見ておきましょう。こちらをご覧ください。

丸紅21年3月期決算資料-4

ちょっと見にくいですが、上段の棒グラフが営業キャッシュフロー、折れ線グラフが株主還元後フリーキャッシュフローの推移です。ポイントを箇条書きします。

  • 棒グラフの基礎営業キャッシュフローは比較的安定して3,000億円~3,700億円を稼ぎ出している。
  • 一方の株主還元後フリーキャッシュフローは浮き沈み激しいが、2020年度は1,800億円と大幅黒字を確保。

株主還元後フリーキャッシュフローというのは配当や自社株買いを行った後に手元に残るフリーキャッシュフローのことです。後ほど詳細に触れますが、丸紅が配当を増配してもまだキャッシュフローに今期は余裕があるのが分かりますね。

 

20年度年間業績予想&配当予想

丸紅の20年度年間業績予想も見ておきましょう。こちらのスライドをご覧ください。先ほど掲載したスライドと同じですが、今度は右側の赤枠部分をご覧ください。

丸紅21年3月期決算資料-5



ポイントを箇条書きします。

  1. 2Qで上方修正(1,000億円⇒1,500億円)した当期純利益業績予想を今回再度上方修正し、1,900億円。上方修正後利益に対する進捗率は86%に到達。
  2. 基礎営業キャッシュフローも2Qの上方修正(2,400億円⇒3,100億円)から再度上方修正し、3,500億円。
  3. 年間配当も2Qで15円から+7円増配の22円に上方修正していたが、今回さらに+6円増配し、28円。

期初予算も前回業績予想もそもそも保守的過ぎたんじゃね?、って思ってしまうくらいの上振れっぷりです。笑 

尚、こちらが純利益と年間配当金の過去の推移です。

丸紅21年3月期決算資料-6


今回+6円の増配を発表しましたが、前年比という観点ではこれでもまだ減配という点はお忘れなきよう。

 

 

ちなみに、丸紅は現在GC2021という中期経営計画を推進中です。この中期経営計画は当初2019年5月19日に発表したものですが、昨年の巨額赤字転落により2020年5月7日にこの中期経営計画の修正を行いました。その結果、この中計期間中である2022年3月期までは自社株買いは行わないことを宣言していますので、今回のように増配はあっても自社株買いは期待出来ません。 

  

最後に:見事なV字回復中

今回丸紅の20年度第三四半期決算発表を見てみましたが、2Qに続いて3Qでも上方修正を発表したのは、個人的にはサプライズでした。株式市場も素直に好感し、前日+5.59%で引けていますね。

丸紅は昨年度は唯一赤字転落に陥った総合商社でしたが、膿を出し切ったのか、今期見事なV字回復を遂げています。まだまだコロナ禍が収まらない状況ではありますが、現在の中期経営計画最終年度にあたる来期も右肩上がりで利益を伸ばせるのか、注目です!

 

 

最後に総合商社株を中心に置いた最新の私のポートフォリオを以下記事に纏めていますので御覧ください。

 

www.sogoshoshaman.com

  

少し話は変わりますが、上記記事でも公開している通り、私はポートフォリオの一部にビットコインも入れています。JPモルガンがビットコインの長期的見通しを14万6,000ドル(1,500万円程度)と発表するなど、個人的には上昇相場に乗れないリスクを意識してのことですね(もちろん下落リスクもあります)。

足元は大きな調整局面が来ているので、これから仮想通貨投資を始めるには面白いかもしれません。ただ、下落する時はなかなかの下落幅になり得るので、ポートフォリオのほんの数パーセント組み込む程度に抑えたほういいですよ。

もし仮想通貨を始めるなら業界大手のコインチェックが良いと思います。数百円程度から投資可能なので、ポートフォリオに数パーセントだけ入れることが可能です。口座開設は以下リンクから可能で、最短その日から取引出来るのでおススメです。株式と異なり、週末も取引出来るので暇つぶしにもなりますよ。笑笑

 

コインチェック

 

ということで今回は以上です!当ブログでは個別の銘柄について言及することがありますが、投資を推奨しているものではありません。投資は自己判断でお願いします。

今回も最後までお読み頂き有難うございました!

 

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