こんにちは!総合商社マンです!三菱商事が21年度第1四半期の決算発表したよ!好調発進で今後の上方修正を強く匂わしてきました!
三菱商事が21年度第1四半期決算を発表
三菱商事が8/3の場中に2021年度第1四半期の決算発表を行いました。業界の雄、三菱商事は昨年コロナ禍の影響を大きく受けた結果、当期純利益が1,726億円と業界4位にまで落ち込んでしまっていましたね。そして今期業績予想は3,800億円と前期比では大幅回復は見込むものの、伊藤忠5,500億円、三井物産4,600億円(6,400億円に上方修正発表済)と引き続き業界3位に甘んじています。
ただし、今期業績の市場コンセンサスでは4,700億円程度が見込まれており、上方修正の可能性は高いかもしれません。それを占う第1四半期の滑り出しがどうだったのか、三菱商事の決算資料から見ていきたいと思います。それでは参りましょう!
※当記事掲載のスライドは全て三菱商事の決算公表資料からの抜粋です。
21年度第1四半期(22年3月期)決算概要
三菱商事の21年度第1四半期(22年3月期決算の概要を、三菱商事が公表した決算資料を眺めながら纏めていきます。まず全体の定量面概要がこちらのスライドです。
ポイントを箇条書きします。
- 21年度1Q純利益は1,876億円と前年の367億円から+411.6%の増益達成。
- 年間業績予想3,800億円に対する進捗率は49%に到達。
- 1,876億円の内、事業系は1,173億円、市況系は636億円で、市況系に関しては年間予想に対する進捗率は98%。
前年の低迷していた底を脱して大きく回復してきていることが分かります。この三菱商事の決算発表直前に三井物産が決算発表をしましたが、三井物産の1Q利益が1,913億円となり、それに肉薄している状況ですね。
今期業績見通しに対する進捗率は49%となった一方、上方修正はしていません。これについては後ほど触れますので、その前に1Q業績について詳しく見てみましょう。
まずセグメント別の当期利益を見てみます。
セグメント別に前年と比較をしているものですね。
ポイントを箇条書きします。
- 全10セグメント中、赤字セグメントは電力ソリューションの1セグメントのみ(前年同期時は3セグメント赤字)。
- 全10セグメント中で利益絶対額が大きいのは金属資源の659億円、次いで自動車273億円。特に自動車前年▲227億円の赤字からの回復が顕著。
- 前年同期比で減益となったセグメントは産業インフラ(千代田化工の減損)及び電力ソリューションの2セグメント。
総じて各セグメント好調のようですが、やはり金属資源の利益に目を見張るものがありますね。また昨年足を引っ張った三菱自工の損失反動も大きく寄与したことも分かります。
千代田化工の減損という言葉が出てきましたので、一過性損益について詳しく見ておきましょう。こちらのスライドです。
細々としてしてみづいらですが、ポイントは以下です。
- 21年度1Qの一過性損益は合計+75億円。
- 一過性利益ではアルミ事業売却益+112億円、三菱HCキャピタル利益+77億円。
- 一過性損失では千代田化工関連▲56億円等。
昨年は年間通してここの一過性損益で三菱自工やローソンの減損処理を行いましたが、今期1Q時点ではむしろ一過性の利益が出ている状況であることが分かりました。
キャッシュフロー
三菱商事のキャッシュフローの状況を見ておきましょう。
こちらのスライドをご覧ください。
ポイントを箇条書きします。
- 営業収益CFは前年の2,964億円から1,247億円に減収。
- 一方、営業収益CFは前年1,149億円から2,386億円に増収。
- 調整後フリーCFは前年▲90億円から+1,593億円に大幅増収。
営業収益CFでしっかりキャッシュを稼げており、特段問題無いように見えますね。
21年度年間業績見通し&配当予想
三菱商事の21年度年間業績見通し及び配当予想を見ておきましょう。配当に関しては今回特に修正もなく、言及することはありませんが、業績予想について触れておきましょう。冒頭に貼ったものと同じスライドですが、その中の右下赤枠(赤枠は筆者追加)部分をご覧ください。
この説明部分が重要なのでそのまま抜き出してみます。
- 通期業績見通しに対する進捗率は49%となった。
- 豪州原料炭事業における巡航利益の偏重に加え、アルミ精錬事業の売却に係る一過性利益の計上も重なり、金属資源セグメントは82%の高進捗となった。
- 業績見通しについては、足許の東南アジア等における新型コロナウイルスの感染再拡大の影響や、高値圏で推移する資源価格の動向を慎重に見極める必要があるため、第2四半期にかけて精査の上、上昇幅を見定める。
今回上方修正はありませんでしたが、この赤字部分を読む限りにおいては「上方修正はする可能性高いけど、いくら上方修正するかを見定める」と読めます。つまり今後の上方修正を強く匂わす文言ですね!
これは楽しみです。
最後に:2Qで上方修正可能性高し!
今回三菱商事の21年度1Q決算を見てきましたが、進捗率は既に49%に達し、業績の底から大きく脱し、今後の上方修正を強く匂わす決算発表となりました。
競合の三井物産は1Qで既に4,600億円⇒6,400億円に上方修正を発表しており、仮にこれを三井物産が達成すると、総合商社における過去最高益である三菱商事の2018年度決算5,907億円を塗り替えられることになります。
先ほども触れましたが1Q決算の利益額においては三井物産1,913億円に対し、三菱商事は1,876億円と接戦になっています。この記録塗り替えを指をくわえて見ているのか、どこまで三井物産の利益水準に迫ることが出来るのか、次回三菱商事の2Q決算発表が最大の注目ポイントかもしれませんね!
昨年はなかなかのクソ決算を叩き出した三菱商事でしたが、今期はこうご期待!といったところで、三菱商事株ガチホしたいと思います!
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ということで、以上になります!
当ブログでは個別の銘柄について言及することがありますが、投資を推奨しているものではありません。投資は自己判断でお願いします。
今回も最後までお読み頂き有難うございました!