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【三井住友FG】20年度第1四半期決算発表速報!累進配当の行方や如何に!?

こんにちは!総合商社マンです!三井住友FGが20年度第1四半期の決算発表したよ!コロナ禍の影響や如何に!?

 

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三井住友FGが20年度第1四半期の決算を発表 

三井住友FGが本日7/29に20年度第1四半期の決算発表を行いました。昨年の19年度決算では三菱UFJを抜き去り、初の業界首位を勝ち取った三井住友FGですが、コロナショックがどの程度三井住友FGに影響を与えているのかを、三井住友FGが発表した決算資料を眺めながら見て行きたいと思います。 

 

20年度第1四半期決算概要

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三井住友FGの20年度第一四半期決算の概要を早速見てみましょう。

まず定量面です。こちらは決算短信の抜粋です。

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  1. 経常収益(≒売上)は前年比▲16.2%減少の9,704億円。
  2. 当期純利益は前年比▲60.1%減益の861億円。

特に当期純利益の前年比減少幅がすごいですね。ただし、サプライズではありません。今期の予算の進捗率を含めてもう少し詳しく見てみましょう。こちらのスライドをご覧ください。

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数字がいっぱい並んでいますがポイントは以下ですね。

  1. 営業経費は前年比1.3%改善。
  2. 持分法投資損益はアジアでのクレジットコスト(貸倒引当等)の上昇で前年比▲154億円悪化の44億円。
  3. 連結業務利益は経費削減が奏功し、年間予算に対し進捗率27%を確保。
  4. 与信関連費用(貸倒引当等)は前年比▲772億円悪化の▲1,148億円と巨額。但し年間▲4,500億円発生することを期初予算に織り込み済なのでサプライズではない。
  5. 特別損益は前年比▲222億円と悪化しているようにみえるものの、前年に特別利益の計上があっただけで、特段大きな特損は発生していない。
  6. 当期純利益は前年比▲1,296億円悪化の861億円。年間予想は4,000億円なので進捗率22%。

こんな感じ。ま、いろいろ書いていますが、4-6月のコロナ最悪の状況だったことを鑑みると、第1四半期の時点で連結業務利益の進捗率27%、当期純利益は22%という状況は健闘したと言えるのではないでしょうか。

 特にこういう危機時には銀行の貸し倒れ引き当てが気になりますので、その点についてもう少し詳しく見てみましょう。こちらのスライドをご覧ください。

 

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クレジットコストなので貸倒引当金(将来回収出来なくなる可能性のある債権を前もって費用計上すること)や実際に回収不能となったもの両方が含まれていると思われますが、このスライドを見ると1年間で想定しているクレジットコストの1/4が1Qに発生したとのこと。つまり進捗率25%程度なので想定の範囲内ということでしょう。

またコロナ関連の融資の大部分を1Qに実行したとのことです。国が大緩和をする中で企業に対して迅速に銀行が融資を実行したということだと思われます。フットワークの軽さ、意外です。笑

 

20年度業績予想&配当

20年度年間の業績予想及び配当について見てみましょう。

まず業績予想についてですが、こちらが決算短信の抜粋です。

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御覧の通り特に「修正なし」ですね。対予算に対し、至って順調に決算推移している状況ですからね。

続いて配当です。こちらも決算短信の抜粋です。

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御覧の通り、こちらも「修正なし」です。年間配当は190円(前期95円、下期95円)を据え置いています。

最近キヤノンや日産等、コロナ禍の中での減配が相次ぐ中で、累進配当を宣言(減配せず配当維持or増配することを宣言)している銘柄は安定感がありますね。三井住友FGは日本企業の中で数少ない累進配当宣言をしている銘柄ですが、その累進配当銘柄については以下記事に纏めていますので御覧ください。

 

www.sogoshoshaman.com

 

やっぱり累進配当を宣言する企業というのは財務に自信があるから出来ることなんでしょうな。うん、素直に好きです三井住友FG。株主じゃないけど。笑 

 

おまけ:日本人は預金が本当に好きな件

ということで三井住友FGの第1四半期決算をさくっと見てみましたが、今のところ至って順調そうです。ところで今回三井住友FGの決算資料を眺めていて思ったのが「日本人は預金が好きだなー」という点です。他国と比較したわけでないので「日本人は」というと語弊があるかもしれませんが。笑 こちらのスライドをみてください。

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このスライドの右上の預金残高を見てください。水色部分が個人の預金残高ですが、19年6月末と比べて12%増加しています。コロナショックでみんな資産を現金に換えたのかな?4-6月なんて投資の絶好のチャンスだったかもしれないのにね。笑 とか言っておきながら私のポートフォリオは真っ赤っかなので全く説得力ありませんが。笑笑

はい、どうでもいいですねそんなこと。笑 ここ最近、三菱自工、キヤノン、日産自動車の決算記事を書いていてホルダーではないものの決算内容があまりにも酷く正直気が滅入っていたので、今回三井住友FGの決算を見ていてちょっとホッとしました。笑

今後コロナがどうなっていくか分かりませんが、累進配当銘柄の代表格として引き続き好決算を期待したいと思います!

 

頑張れ三井住友FG!!

 

 

ということで今回は以上です! 

尚、決算書の読み方を勉強したいと思われている方にはこちらの本がおススメです。

 

 

堅苦しくなく、決算書の読み方全然分かりません!という方から、かじったことはあるけど改めて理解したいという初心者~中級者の方向けの本です。私自身も今更ながら改めて読むと頭の整理に繋がって非常に良書でした!

中級者以上だとこちらの本が個人的におすすめかな。 

 

 

先に紹介した本よりはもう少し踏み込んでいて、尚且つ読みやすい良書です!

  

当ブログでは個別の銘柄について言及することがありますが、投資を推奨しているものではありません。投資は自己判断でお願いします。

今回も最後までお読み頂き有難うございました!

 

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