こんにちは!総合商社マンです!豊田通商が20年度第1四半期の決算発表したよ!なかなか悲惨です。
豊田通商が2020年度第1四半期の決算を発表
豊田通商が本日7/31に2020年度第1四半期の決算発表を行いました。総合商社中では三井物産に次いで2番目の決算発表となります。豊田通商は昨年度の決算発表を行った4/30時点では今期業績予想を出しいていませんでしたが、6/13に今期業績を発表していましたね(以下記事参照)。
第1四半期はコロナ禍の真っただ中にあった状況下で豊田通商がどのような決算を出したのか、豊田通商が発表した決算説明資料を眺めながら見て行きたいと思います!
20年度第1四半期決算概要
豊田通商の20年度第1四半期決算を早速見てみましょう。まず定量面です。こちらのスライドをご覧ください。赤枠が今期業績です。
ポイントを箇条書きします。
- 営業利益は前年比▲65.6%減益(▲365億円)の191億円。
- 当期利益は前年比▲75.9%減益(▲423億円)の133億円。進捗率は17%と低迷。
- トヨタ自動車の生産台数は国内が50万台(前年比▲37万台)、海外83万台(▲65万台)。
かなり悲惨な数字が並んでいます。利益面についてももう少し詳しく見てみましょう。こちらのスライドをご覧ください。
このスライドは営業利益、当期利益の前年との比較を要因別に行っているものです。ポイントだけ箇条書きします。
- 営業利益が前年比▲365億円減益となっているが、最大の要因は自動車販売減少で▲147億円。
- 続いて自動車以外の需要減少で金属▲122億円、ロジスティックス▲84億円等々合計で▲233億円。
- 特に減損は発生してない模様。
減損について本当に発生してないのか、以下スライドをご覧ください。
確かにほぼ無しですね。というかむしろプラスとなっています。ただ、前年110億円のプラスだったところからは減益となっています。
キャッシュフローも見ておきましょう。こちらのスライドです。
- 営業キャッシュフローは+392億円(前年は+657億円)
- 投資キャッシュフローは▲132億円(前年は▲8億円)
- フリーキャッシュフローは+84億円(前年は+473億円)
フリーキャッシュフローは四半期だけで見ても投資のタイミング等あるのであまり意味はありませんが、営業キャッシュフローの大幅な減少は気になりますね。 コロナ禍にあっても投資はしっかり行っているようです。
20度年間業績・配当予想は?
豊田通商の2021年3月期の業績・配当予想はどうでしょうか?結論から言うと、今回修正は入っていません。まず業績予想はこちらのスライドをご覧ください。
- 営業利益は前年比▲27%減益の1,530億円。
- 当期利益は前年比▲41%減益の800億円。
- 為替前提はドル:105円、ユーロ:115円。
若干足元のドル弱含みによる円高が気になる前提ですね。
続いて配当予想です。こちらは決算短信の抜粋です。
上期50円、下期60円の合計110円で修正無しという状況です。
尚、配当性向は48.4%となっています。
最後に:トヨタ自動車の稼働状況次第か
今回豊田通商の20年度第1四半期決算を速報で見てみましたが、トヨタ自動車ビジネスの比重が大きい豊通は4-6月の世界的なコロナ蔓延によるトヨタ自動車の生産台数減少の大きく受けたようで、かなり悲惨な数字が並びました。特に当期純利益の進捗率は17%と低迷しています。ま、まだ1Qなので下方修正するタイミングでは無いですし、足元はトヨタも世界各国で工場稼働を再開させているニュースを見かけるので最悪期は脱した可能性が高いです。が、2Q以降でこの1Qの遅れを取り戻せるかどうかは、トヨタの回復が大きく影響しそうですね。豊田通商の動向を見る時はトヨタの業績動向にも目を向ける必要がありますよ~。
ということで以上です!
尚、決算書の読み方を勉強したいと思われている方にはこちらの本がおススメです。
堅苦しくなく、決算書の読み方全然分かりません!という方から、かじったことはあるけど改めて理解したいという初心者~中級者の方向けの本です。私自身も今更ながら改めて読むと頭の整理に繋がって非常に良書でした!
中級者以上だとこちらの本が個人的におすすめかな。
先に紹介した本よりはもう少し踏み込んでいて、尚且つ読みやすい良書です!
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