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【ANA】希望退職者募集・給与減額が報じられ株価下落。ー最新株価チャート分析ー

こんにちは!総合商社マンです!コロナ禍からの回復がなかなか見込めない苦境の航空業界。その一角であるANAの最新株価チャートを見てみましょう!

 

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ANAが早期退職・給与減額報道

ANAが早期退職者を募集することと、従業員の給与減額及び当期賞与をゼロにすることを労働組合に提案したという報道が流れました。

Go To キャンペーンで観光客の足が戻りつつあるのは事実である一方、国際線の旅客数がなかなか戻らないということも大きな一因としてあるようです。

先日これまた一部報道でANAが公募増資を検討していることが発表されましたが、すぐさまANAは「その情報はANAが公式に発表したものではなく、決まった事実はない」という主旨のプレスリリースを出したりと、最近は話題に事欠きません。

尚、公募増資報道が流れた情報については以下記事に纏めてありますので興味あれば御覧ください。

 

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ANAの株価指標

チャート分析をする前に ANAの最新株価指標を見ておきましょう。

こちらが10/8終値の日足チャートです。

ana-stock-chart-20201008

 

◆最新株価指標◆

株価(10/8終値):2,438.5円(前日比▲41.5円、 ▲1.67%)

年初来高値:3,674円(2020/1/20)

年初来安値:2,060円(2020/4/6)

PER:-倍(業績予想非開示のため算出不可)

PBR:0.84倍

配当利回り:-%(配当未定のため算出不可)

信用倍率:0.83倍(10/7時点)

 

8月頭に一旦下打ちをして株価は上昇モードでしたが、先日の増資報道が流れた際に窓を開けて下落したという流れですね。本当がどうかは分かりませんが、株価が上昇したから増資を検討しているという情報がどこかの記事に流れていました。株主にしたらたまったもんじゃないですが、、、笑

さて、年初来安値はコロナショックの暴落のあった4月につけ、現在はそこからは18%株価を戻した格好になっています。

尚、今期の業績予想はこの記事を書いている時点ではまだ「未定」としていますが、実は配当も「無配」では無く「未定」で据え置いています。

ま、さすがに銀行からも融資を多く受けていたり、従業員の解雇までしようとしているこの状況で配当を出すことはまず無理でしょうから期待しないほうがいいとは思いますが。

ANAの最新の決算状況は以下記事にまとめてありますので、興味あれば御覧ください。

 

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はい、ということで、そんなANAの最新チャートを見ていきましょう!

   

ANAの最新株価チャート分析

ANAの最新株価チャートを分析して、現在の株価がチャート的に割高なのか、割安なのか、上昇トレンドなのか、下落トレンドなのかを見てみたいと思います。 

 

さて、今回も見る指標は以下の3つで、全て日足ベースで見て行きます。日足ベースですのでスイングトレードを前提としたチャート分析です。

  1. RSI
  2. 一目均衡表
  3. MACD

また今回チャート分析にするにあたり参考にした図書はこちらです。

 

 

RSI

RSIは株価が「買われ過ぎ」もしくは「売られ過ぎ」かを見る指標です。

RSIの数値のおおまかな使い方は以下の通り。

RSI<30  :売られ過ぎ

RSI 30~40  :少し売られている

RSI 40~60  :だいたい中立

RSI 60~70  :少し買われている

70<RSI    :買われ過ぎ

この数字を参照しながらANAのRSIを見てみましょう。

ana-rsi-20201008


 このチャートの下部分がRSIの推移です。

  • 14日の短期線(紫線):27.07
  • 25日の中期線(緑線):35.47

14日線は現在「売られ過ぎ」水準、25日線は「少し売られている」という水準であることが分かります。トレンド的には右肩下がりのRSIチャートですが、さらにこれが深堀していくのかが今後のポイントですね。

  

一目均衡表

続いてANA株を一目均衡表で見てみましょう。こちらです。

ana-ichimokukinkouhyou-20201008


 一目均衡表の詳細説明は本記事の趣旨とはずれるのでしませんが、簡単に3つのことが分かります。

  1. 緑色の線が転換線で、濃い赤色の線が基準線です。「転換線が基準線を上に抜けたら買い」、その逆で「転換線が基準線を下に抜けたら売り」です。ANAは9月末に緑線が赤線を下に抜け落ちるデッドクロスをしました。増資報道の数日後ですね。これは1カ月ぶりのトレンド転換を示唆しています。
  2. 遅行スパンと26日前の株価の関係で買いか売りかが見れます。薄いピンクの線が遅行スパンです。ピンク線がついに26日前の株価よりも下に落ちています。下落トレンド入りをここでも示唆しています。
  3. 現在の株価と雲の関係を見ることでこれまた上昇下落トレンドや、株価の上値目途や下値目途が見れます。現在雲は非常に薄い状態です。仮に下落を続けて雲の下に落ちると、雲の下値(濃いピンク線)が株価の上値目途に変わります。そうるなると2,440円~2,500円程度で頭を押さえられることなりますね。

こんな感じ。

既にANAの株価は25日、75日、200日移動平均線を下に抜けているので、更なる下落にも注意はもちろん必要です。

  

MACD(マックディー)

最後にMACDを見ておきます。この指標でも上昇トレンドが下落トレンドかをみることができます。MACDは比較的ダマしの少ない指標としても有名です。こちらをご覧ください。

ana-macd-20201008

下の部分がMACDチャートです。赤線がMACD、黒線がシグナル線と言われるもので、端的に言うと、MACD線がシグナル線よりも上にあれば上昇トレンド、逆であれば下落トレンドといった具合です。

ANAは9/18にこのMACDがデッドクロスをしており、下落トレンド入りをしており、今現在もそれを継続している状況です。

 

 

まとめ:下落トレンド中。増資ニュースには注意。

今回3つの指標を見ましたが、纏めると以下です。

  1. RSIは「売られ過ぎ」、「だいたい中立」という水準。
  2. 一目均衡表は下落トレンド入りを示唆。
  3. MACDは9月後半から既に下落トレンド入り。

こんな感じ。

 

チャート的には下落トレンド色強めなので、あまり気持ちの良い状況にはなっていないと思います。

冒頭にも書きましたが、増資報道が流れたものの、ANAとしてはまだ正式に発表したものではありません。増資報道で株価大きく下落したので、一部織り込んでいる可能性はありますが、報道以上の増資規模となる可能性も否定は出来ず、その点は注意が必要です。

ちなみになんでANA増資するの?と思う方がいるかもしれませんが、以下記事でANAとJALの財務体質を以前に比較しています。これを見るとなぜANAが増資するのか理解出来ると思いますので興味あれば御覧ください。

 

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一方、世界的にはコロナワクチンと治療薬の開発が着々と進んでいるようです。開発完了、という情報が出れば一気に資金が流れ込む可能性もある銘柄ではありますね。ま、本当にアフターコロナの時代に以前のように人が自由に行き来する生活がすぐ戻ってくるかどうかは分かりませんが。。

私、個人的には仕事柄飛行機をよく使うので(使っていたので)、再び飛行機で世界を飛び回れる日常が来ることを切に願っています!

ということで、頑張れANA!!

 

 

尚、先ほども紹介しましたが、今回チャート分析をするにあたり参考にした書籍は以下の「株チャートがおもしろいくらいわかる本」というやつです。

 

 

初心者にも分かり易く記載された本なのでチャート初心者の私にはすっと入ってくるところがあり、非常に読みやすかったのでお勧めですよ。このリンクから簡単に目次だけでも読めますので一度見てみても面白いかもしれませんよ!

  

尚、決算書の読み方を勉強したいと思われている方にはこちらの本がおススメです。

 

 

堅苦しくなく、決算書の読み方全然分かりません!という方から、かじったことはあるけど改めて理解したいという初心者~中級者の方向けの本です。私自身も今更ながら改めて読むと頭の整理に繋がって非常に良書でした!

また、三菱商事を例に挙げて企業分析方法を学べる現役銀行員のたりたり社長という方が書いた良書もありおススメです!

 

 

ということで今回は以上です!当ブログでは個別の銘柄について言及することがありますが、投資を推奨しているものではありません。投資は自己判断でお願いします。

今回も最後までお読み頂き有難うございました!

 

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