こんにちは!総合商社マンです!伊藤忠商事の株価が元気です!年初来高値更新への機体高まる!?野村證券が目標株価引き上げです!
野村証券が伊藤忠の目標株価引き上げ
野村証券が伊藤忠の目標株価を3,030円から3,230円に引き上げというニュースがあり、伊藤忠の株価が堅調に上昇してきています。
8月以降もともと堅調だった株価に、8月末にバフェット砲を浴びて年初来高値どころか上場来高値をあっさり更新、その後下落基調を描いていましたが足元再び元気さを取り戻してきているという流れですね。
そしてこちらがその野村證券のニュース抜粋です。
伊藤忠商事<8001.T>が反発。野村証券では18日付で、投資判断「Buy」(買い)を継続、目標株価は3030円から3230円に引き上げている。
同証券では、21年3月期9月中間期の決算動向や鉄鉱石市況の上昇効果などを織り込んで、利益予想を上方修正するとしている。21年3月期9月中間期の親会社株主利益の進捗率は63%と高いことに加え、計画には予期せぬ損失に備えたバッファーが500億円含まれていることを考慮すれば、会社側計画達成に向けて余裕含みの進捗と考えているという。引き続きセクター内でのコア銘柄との評価は不変としている。
同業他社とのROE格差が広がっていることを考慮し、ROEとのバランスから適正PBRは従来の1.3-1.4倍から1.4-1.5倍に引き上げたとしている。21年3月期予想BPS2225円に適正PBRを適用して、目標株価は3230円に設定するとしている。
同証券では連結営業利益について、21年3月期4400億円(前期比12.2%減、従来4150億円、会社側計画は4000億円)、22年3月期4400億円(従来4300億円)、23年3月期4800億円(同4600億円)と試算。21年3月期は、会社側計画対比で繊維や機械はコロナ影響もあって下振れを予想するものの、9月中間期の一過性の利益に加え、鉄鉱石市況の上昇効果や化学品などトレード事業の好調さもあって、親会社株主利益は4400億円と会社側計画の4000億円を上回ると予想している。
午後零時54分時点の株価は前日比42円高の2737.5円。
[ 株式新聞ニュース/KABDAS-EXPRESS ]
提供:モーニングスター社 (2020-11-19 12:59)
端的に言うと、先日公表された上半期決算の好調さ(進捗率63%)と、伊藤忠の今期業績予想4,000億円とは別に今期500億円の損失バッファーをもっていることから、利益の上方修正を見込んでいるという内容ですね。バッファーに関しては500億円の損失が出なければ4,5000億円の利益を見込むという意味です。
確かに今期の伊藤忠商事は総合商社の中で正直一人勝ちの独走状態となっており、通期業績予想は先ほど言ったように4,000億円です。これは2番手の三菱商事2,000億円を大きく突き放した予想となっています。総合商社各社の決算状況は以下記事をご覧ください。
そんな好調な伊藤忠商事の上半期決算も以下記事に纏めていますので御覧頂ければと思いますが、伊藤忠商事のアキレス腱はなんといっても中国国営企業のCITICですね。
過去の伊藤忠の決算を見ていると、上方修正する余力があればそれになんらかの減損をぶち当てて相殺させるという動きに出る可能性があり、それがCITICかもしれません。
この記事を書いている時点でのCITICの株価は年初10.42HKDから6.25HKDへとちょうど▲40%下落している状況ですからね。
さてさて、どうなることやら。この予想が当たるのかどうか今から楽しみです。(一応ホルダーなので当たらないでほしいけど。笑)
伊藤忠商事の最新株価指標
伊藤忠商事の最新株価指標を確認しておきましょう。
こちらが11/19終値時点の日足チャートです。
株価(11/19終値):2,757.0円(前日比+61.5円/+2.28%)
年初来高値:2,862円(2020/9/3)←上場来高値
年初来安値:1,911円(2020/3/17)
PER:10.27倍
PBR:1.29倍
配当利回り:3.19%
信用倍率:1.73倍(11/18)
伊藤忠の株価の特徴はなんといってもこのPERの低さですね。他の総合商社は15倍~18倍程度になっています。一方のPBRは総合商社の中で唯一1倍を超える水準ですが、PERの低さはダントツです。
また、信用倍率も高くないことから、変な需給環境にはなっていない点も株価には追い風な気がします。バフェット砲を浴びて年初来高値、そして上場来高値となった2,862円を今後超えていけるのか、注目です。
一点、需給に関して触れておくと、現在総合商社の中で自社株買いをしているのはこの伊藤忠商事だけです。そういう意味では伊藤忠株における需給はこの自社株買いのお陰で他社よりもむしろ良い状況になっているとも言えます。最新の伊藤忠の自社株買い状況については以下記事に纏めてありますよ。
また、総合商社各社の過去の上場来高値は以下記事に纏めているので御覧ください。
はい、ということで、そんな伊藤忠商事の最新株価チャートをチェックしてみたいと思います!
伊藤忠商事の最新株価チャート分析
伊藤忠商事の最新株価チャートを分析して、現在の株価がチャート的に割高なのか、割安なのか、上昇トレンドなのか、下落トレンドなのかを見てみたいと思います。
今回も見る指標は以下の3つで、全て日足ベースで見て行きます。日足ベースですのでスイングトレードを前提としたチャート分析です。
- RSI
- 一目均衡表
- MACD
また今回チャート分析にするにあたり参考にした図書はこちらです。
RSI
RSIは株価が「買われ過ぎ」もしくは「売られ過ぎ」かを見る指標です。
RSIの数値のおおまかな使い方は以下の通り。
RSI<30 :売られ過ぎ
RSI 30~40 :少し売られている
RSI 40~60 :だいたい中立
RSI 60~70 :少し買われている
70<RSI :買われ過ぎ
この数字を参照しながら伊藤忠商事のRSIを見てみましょう。
このチャートの下部分がRSIの推移です。
- 14日の短期線(紫線):75.70
- 25日の中期線(緑線):68.06
14日線は「買われ過ぎ」水準に到達、25日線は「少し買われている」という水準ですね。バフェット砲を浴びた9月頭のRSIは14日線で88.20、25日線で82.87まで上昇したこともあるので、現在の数字だけで過熱しているとも言えません。何よりRSIチャートが上向きになっている点からもう少し株価が上昇しそうな予感です。
一目均衡表
続いて伊藤忠商事株を一目均衡表で見てみます。 こちらです。
一目均衡表の詳細説明は本記事の趣旨とはずれるのでしませんが、簡単に3つのことが分かります。
- 緑色の線が転換線で、濃い赤色の線が基準線です。「転換線が基準線を上に抜けたら買い」、その逆で「転換線が基準線を下に抜けたら売り」です。伊藤忠株11/13にゴールデンクロスを達成しており、トレンド転換をしている可能性が高そうですね。
- 遅行スパンと26日前の株価の関係で買いか売りかが見れます。薄いピンクの線が遅行スパンです。しばらくピンク線は26日前株価よりも下にあり下落トレンド示唆でしたが、ようやくピンク線が株価の上に抜けてきました。ここでも上昇トレンド転換を示唆してます。
- 現在の株価と雲の関係を見ることでこれまた上昇下落トレンドや、株価の上値目途や下値目途が見れます。ここが今回の注目ポイントです。 ここ数日は雲の上値に株価が抑えつけられていましたが、今日の上昇で株価が雲の上に突き抜けました。雲の上値が株価の下支えになりつつ株価上昇するのか注目です。
上昇トレンドシグナルばかりが並んでいる状況です。ただし、雲の上値は今後2,629円程度まで切り下がっていくので、仮に雲の上値が下支えとなっても株価自体は下落する可能性もあるので注意は必要です。
MACD(マックディー)
最後にMACDを見ておきます。この指標でも上昇トレンドが下落トレンドかをみることができます。MACDは比較的ダマしの少ない指標としても有名です。最新のMACDチャートはどうなっているでしょうか。こちらをご覧ください。
赤線がMACDで黒い路線がシグナル線と呼ばれるものです。端的にいうと赤線が上にあれば上昇トレンド、黒線が下にあれば下落トレンドといった具合です。
伊藤忠株のMACDは11/6にゴールデンクロスを達成しており、9月頭から続いていた約2ヵ月間の下落トレンドが終了し、上昇トレンドに転換していることを示唆していますね。
まとめ:上昇トレンドシグナル祭り
今回3つの指標を見ましたが、纏めると以下です。
- RSIは14線「買われ過ぎ」水準到達もRSIチャートは上向き。
- 一目均衡表では全てにおいて上昇トレンド示唆。
- MACDは11/6に2カ月ぶりのゴールデンクロス達成!
上昇トレンドシグナルのオンパレードといった具合に良いチャートを描いています。そうなってくると気になるのが上値ターゲットです。野村證券の目標株価はかなりアグレッシブなので差し引いて見たほうがよいと思いますが(笑)、チャート的には25日、75日、200日移動平均線全て上に抜けています。こちらです。
ですので、移動平均線は上値ターゲットの参考にならずです。ということで最初のターゲットは直近高値である9/28の2,788円ですね。これを抜けると上場来高値の9/3に付けた2,862円が見えてきます。
果たしてどうなるか、今後の伊藤忠の株価に注目です!
最後に、先ほども紹介しましたが、今回チャート分析をするにあたり参考にした書籍は以下の「株チャートがおもしろいくらいわかる本」というやつです。
初心者にも分かり易く記載された本なのでチャート初心者の私にはすっと入ってくるところがあり、非常に読みやすかったのでお勧めですよ。ここから簡単に目次だけでも読めますので一度見てみても面白いかもしれません!
また、企業の財務分析を勉強したい方は、三菱商事を例に挙げて企業分析方法を学べる現役銀行員のたりたり社長という方が書いた良書がおススメですよ!
ということで今回は以上です!当ブログでは個別の銘柄について言及することがありますが、投資を推奨しているものではありません。投資は自己判断でお願いします。
今回も最後までお読み頂き有難うございました!
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