こんにちは!総合商社マンです!ワクチンニュースで急反発したANAの株価。ただし、公募増資報道には注意必要です!
ANAの株価は反発中
ANAの株価が反発しています。先日のBNTX、ファイザー連合のワクチン報道に続いて、モデルナのワクチン開発も順調という情報が流れたことで株価は大きく反発しています。
これは5月以降の株価チャートですが、足元は大きく反発しているのが分かりますね。ANAは9月にも株価は上昇傾向にありましたが、9月末に流れた公募増資を検討という日経新聞のスクープ記事により株価が大きく下落していました。その公募増資検討という報道については以下記事に纏めてありますので御覧ください。
この記事を書いている時点ではまだ正式にANAが公募増資を発表した事実はありませんので、まだ噂の域を出ませんが、株価が上昇してくると再び公募増資の発表リスクが高まりますので注意が必要かなと個人的には思っています。
先日JALも決算発表に合わせて公募増資公式に発表していますからね。JALの公募増資については以下記事に纏めています
既にANAの株価が公募増資を織り込んでいるかどうかは分かりませんので十分に注意しましょう。
ANAの株価指標
チャート分析をする前に ANAの最新株価指標を見ておきましょう。
こちらが11/18終値の日足チャートです。
株価(11/18終値):2,569.0円(前日比▲82.5円、 ▲3.11%)
年初来高値:3,674円(2020/1/20)
年初来安値:2,060円(2020/4/6)
PER:-倍(業績予想非開示のため算出不可)
PBR:0.97倍
配当利回り:0%
信用倍率:0.42倍(11/17時点)
信用倍率が1倍を切っているところは注目に値します。信用買いをしている人よりも信用売りをしている人の方が2倍以上多いということですね。当然ですが今期は無配を発表していますので、配当利回りは0%です。
はい、ということで、そんなANAの最新チャートを見ていきましょう!
ANAの最新株価チャート分析
ANAの最新株価チャートを分析して、現在の株価がチャート的に割高なのか、割安なのか、上昇トレンドなのか、下落トレンドなのかを見てみたいと思います。
前回ANAのチャートを見たのは10/8終値でしたね(以下記事)。公募増資報道が流れた後の時です。その際は下落トレンドのオンパレードでした。
さて、今回も見る指標は以下の3つで、全て日足ベースで見て行きます。日足ベースですのでスイングトレードを前提としたチャート分析です。
- RSI
- 一目均衡表
- MACD
また今回チャート分析にするにあたり参考にした図書はこちらです。
RSI
RSIは株価が「買われ過ぎ」もしくは「売られ過ぎ」かを見る指標です。
RSIの数値のおおまかな使い方は以下の通り。
RSI<30 :売られ過ぎ
RSI 30~40 :少し売られている
RSI 40~60 :だいたい中立
RSI 60~70 :少し買われている
70<RSI :買われ過ぎ
この数字を参照しながらANAのRSIを見てみましょう。
このチャートの下部分がRSIの推移です。
- 14日の短期線(紫線):57.47(前回:27.00)
- 25日の中期線(緑線):55.94(前回:35.47)
両線共に「だいたい中立」という水準で過熱感はありません。RSIのチャートは右肩上昇していますが、現在は足踏みをしておりちょっとどちらにいくか見えにくい状況です。
一目均衡表
続いてANA株を一目均衡表で見てみましょう。こちらです。
一目均衡表の詳細説明は本記事の趣旨とはずれるのでしませんが、簡単に3つのことが分かります。
- 緑色の線が転換線で、濃い赤色の線が基準線です。「転換線が基準線を上に抜けたら買い」、その逆で「転換線が基準線を下に抜けたら売り」です。ANAはワクチン報道で株価急上昇するまで下落トレンドでしたが、現在はこの二つの線が完全に重なっています。これを上に抜けることが出来ればゴールデンクロス達成です。
- 遅行スパンと26日前の株価の関係で買いか売りかが見れます。薄いピンクの線が遅行スパンです。これまた先日の急上昇でピンク線が26日前の株価よりも上に抜けました。トレンド転換示唆です。
- 現在の株価と雲の関係を見ることでこれまた上昇下落トレンドや、株価の上値目途や下値目途が見れます。現在雲は非常に薄い状態ですが、株価は雲の上にあります。ただし、雲の上値である2,568円でぎりぎり踏みとどまっている状況で、これが下支えになるのか注目です。
ちなみに上値については以下の移動平均線を見てください。
現在の株価のすぐ上に200日移動平均線が2,1614円で待ち構えています。先日一瞬突破していたのにこれを割ってしまっているので、まずはこれを再度上に突き抜けたいですね。
尚、下値目途の一つに75日移動平均線の2,489円もあることはテイクノートしておきましょう。
MACD(マックディー)
最後にMACDを見ておきます。この指標でも上昇トレンドが下落トレンドかをみることができます。MACDは比較的ダマしの少ない指標としても有名です。こちらをご覧ください。
下の部分がMACDチャートです。赤線がMACD、黒線がシグナル線と言われるもので、端的に言うと、MACD線がシグナル線よりも上にあれば上昇トレンド、逆であれば下落トレンドといった具合です。
しばらく下落トレンドをしていたANAでしたが、このMACDにおいても先日の爆上げにより一気にゴールデンクロスを達成し上昇トレンドに転じていることが分かりますね。
まとめ:上昇トレンドシグナル出始めたけど素直に喜べない
今回3つの指標を見ましたが、纏めると以下です。
- RSIは「だいたい中立」という水準。過熱感はなし。
- 一目均衡表はトレンド転換しそうだが、雲が下支えするか注目。
- MACDはゴールデンクロス達成。
こんな感じ。
先日のワクチン報道による株価上昇で一気にMACDはゴールデンクロス達成していたり、一目均衡表もゴールデンクロス間近であったりと、雰囲気はガラリと変わっていることが分かります。
ただし、ANAの株価上昇を素直に喜べないのは、株価が上昇すればするほど、公募増資をする可能性が高まると思っているからです。会社側からすれば株価上昇しているほうが発行株数少なく多くの資金を集められますので、公募増資をする環境には追い風になりますからね。
財務状況の良いライバルJALに公募増資で先を越されたANAが、今後追随して公募増資に踏み切るのかどうか、非常に注目です!
ちなみに以前JALとANAの財務比較を以下記事で書いていますので、興味あれば御覧ください。JALの圧倒ぶりが分かりますよ。
尚、先ほども紹介しましたが、今回チャート分析をするにあたり参考にした書籍は以下の「株チャートがおもしろいくらいわかる本」というやつです。
初心者にも分かり易く記載された本なのでチャート初心者の私にはすっと入ってくるところがあり、非常に読みやすかったのでお勧めですよ。このリンクから簡単に目次だけでも読めますので一度見てみても面白いかもしれませんよ!
尚、決算書の読み方を勉強したいと思われている方にはこちらの本がおススメです。
堅苦しくなく、決算書の読み方全然分かりません!という方から、かじったことはあるけど改めて理解したいという初心者~中級者の方向けの本です。私自身も今更ながら改めて読むと頭の整理に繋がって非常に良書でした!
加えて、FIREを目指している人は必読の本がこちらです。米国でFIREムーブメントを巻き起こした第一人者が書いた王道の書籍ですね。これもどのように資産形成を行い、どういった生活をすればFIREが実現するのかを事細かに書いてくれている非常に面白い書籍です。この書籍の中に出てくるは「4%ルール」は目から鱗が落ちます。笑
ということで今回は以上です!当ブログでは個別の銘柄について言及することがありますが、投資を推奨しているものではありません。投資は自己判断でお願いします。
今回も最後までお読み頂き有難うございました!
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