こんにちは!総合商社マンです!NTTドコモが親会社のNTT(日本電信電話)にTOBされることが発表され、通信業界の株価が天国と地獄になりました。
NTTがNTTドコモをTOB
NTT(9432)が子会社のNTTドコモ(9437)を完全子会社化するためのTOBを発表し、通信業界の株価が天国と地獄のような状況となっています。
これを天国と地獄って言うのかな pic.twitter.com/iUYeQm8khR
— 総合商社マン (@sogoshoshaman) September 29, 2020
御覧のようにTOBが発表されてNTTドコモはストップ高、一方のKDDIとソフトバンクは大幅下落という構図です。
NTTドコモのTOBは親会社のNTTが 9/28の終値2,775円に対して約40%のプレミアムをのせて買取するというもの。TOB価格は3,900円になります。明日以降もNTTドコモ株はこのTOB価格までは上昇を続けることになるでしょう。
一方のKDDIとソフトバンクが売られているのは「配当落ち」も当然あるとは思いますが、ネットニュース等では「菅首相が目指す携帯料金引き下げにNTTがいち早く応えるとの期待」が高まり、業績懸念が再燃したと書かれています。
ちなみにNTTドコモのTOBを発表したNTTはというと本日株価下落しています。
前日比▲65.5円(▲2.85%)の下落となっていますね。NTTの年間配当は100円、上期配当は50円ですので、配当落ち50円+15.5円の下落という構図ですね。
KDDIの株価指標
KDDIの株価指標を見てみましょう。
こちらが9/29終値のチャートです。
株価(9/29終値):2,665円(前日比▲115円、 ▲4.14%)
年初来高値:3,451円(2020/2/12)
年初来安値:2,632円(2020/9/29)←本日
PER:9.58倍
PBR:1.38倍
配当利回り:4.50%
配当利回り(優待込み):5.63%
信用倍率:3.25倍(9/28時点)
本日KDDIも配当落ちでしたので、上期配当の60円分は想定の範囲内ですが、それ以上に下落をして、あっさり年初来安値を更新してしまいました。
昨日の時点で信用倍率が3.25倍あり、信用買いをしている人が今日の大幅下落でだいぶ焼かれてしまったようですね。出来高も一気に増えています。
一方、今回の下落で配当利回りはさらに上昇し4.5%に達しています。またこれには株主優待分は含まれていません。100株保有すると3,000円のカタログギフトが貰えるので、その分も考慮すると配当利回りは驚異の5.63%になります(減配リスクは当然注意必要ですよ)。
尚、KDDI株は3年以上保有するとこの株主優待が5,000円のものにグレードアップするので、その場合は株主優待込みの配当利回りはさらに上昇し6.38%になります。魅力的ですね~。配当も優待も維持されればですが。笑
ということで、改めてKDDIの株価チャートがどのような状態になっているのかを見ていきたいと思います!
尚、最新のKDDIの業績を見たい方は以下記事に纏めていますので御覧ください。
KDDIの最新株価チャート分析
KDDIの最新株価チャートを分析して、現在の株価がチャート的に割高なのか、割安なのか、上昇トレンドなのか、下落トレンドなのかを見てみたいと思います。
前回はつい先日9/18終値時点での株価分析をしていたので(以下記事)、その時からの状況変化にも焦点を当ててみます。
この前回記事では「下落トレンド継続中、MACDの反転待ち」というまとめをしていました。ちょっとNTTドコモのTOBは想定外でしたが、手を出さなくて正解でしたね。
さて、今回も見る指標は以下の3つで、全て日足ベースで見て行きます。日足ベースですのでスイングトレードを前提としたチャート分析です。
- RSI
- 一目均衡表
- MACD
また今回チャート分析にするにあたり参考にした図書はこちらです。
RSI
RSIは株価が「買われ過ぎ」もしくは「売られ過ぎ」かを見る指標です。
RSIの数値のおおまかな使い方は以下の通り。
RSI<30 :売られ過ぎ
RSI 30~40 :少し売られている
RSI 40~60 :だいたい中立
RSI 60~70 :少し買われている
70<RSI :買われ過ぎ
この数字を参照しながらKDDIのRSIを見てみましょう。
このチャートの下部分がRSIの推移です。
- 14日の短期線(紫線):23.46(前回:21.67)
- 25日の中期線(緑線):25.13(前回:24.34)
前回に引き続き14日どちらの線も30を切っており、「売られ過ぎ」の状況を示しています。ただ、いずれの線も9月頭のガースー砲による暴落が始まった時よりは過熱感は後退しています。RSIだけ見た時の割安感は当時よりも株価が下落しているにも関わらず後退しているということですね。
一目均衡表
続いてKDDI株を一目均衡表で見てみましょう。こちらです。
一目均衡表の詳細説明は本記事の趣旨とはずれるのでしませんが、簡単に3つのことが分かります。
- 緑色の線が転換線で、濃い赤色の線が基準線です。「転換線が基準線を上に抜けたら買い」、その逆で「転換線が基準線を下に抜けたら売り」です。大きな下落トレンドから変化なしです。9/2に緑線が赤線を下に抜け落ちるデッドクロスして以降、右肩下がりです。
- 遅行スパンと26日前の株価の関係で買いか売りかが見れます。薄いピンクの線が遅行スパンです。ここでも変わらず、ピンク線が26日前の株価よりも大きく下にあり、下落トレンドを示唆しています。
- 現在の株価と雲の関係を見ることでこれまた上昇下落トレンドや、株価の上値目途や下値目途が見れます。 灰色に塗られた部分が雲になります。雲は現在の株価よりも遥かに上の3,224円。ここまで綺麗な下落トレンドだともう関係ないですね。
でもね、少し将来の雲の動きに視線を移してみましょう。
雲も10月半ば頃までは徐々に下に垂れてきているのが分かります。つまりここでも下落トレンドを示唆しているのが分かります。
MACD(マックディー)
最後にMACDを見ておきます。この指標でも上昇トレンドが下落トレンドかをみることができます。MACDは比較的ダマしの少ない指標としても有名です。最新のMACDチャートはどうなっているでしょうか。こちらをご覧ください。
下の部分がMACDチャートです。赤線がMACD、黒線がシグナル線と言われるもので、端的に言うと、MACD線がシグナル線よりも上にあれば上昇トレンド、逆であれば下落トレンドといった具合です。
ここ数日は赤線のMACDが下げ止まり基調となっていましたが、今回の下落で再び下放れを始めています。このMACD線のゴールデンクロスを私は待っています。
まとめ:下落トレンド継続中。MACDを引き続き要ウオッチ
今回3つの指標を見ましたが、纏めると以下です。
- RSIは「売られ過ぎ」で変わらず。但し、9月頭の下落時ほどではない。
- 一目均衡表は3点において全て下落トレンド示唆。
- MACDは下げ止まり始めているが、再度の下放れに注意。
こんな感じ。
MACDが以前と比べると下げ止まり始めているものの、まだゴールデンクロスには至っておらず、現在の高配当に惹かれて飛び乗るのは危険かなと思います。とりあえずは私は静観しています。
また今回の携帯値下げはKDDIのキャッシュフローにも大きく影響する話で、それがどの程度なのかが個人的にはまだ掴めていません。キャッシュフローに影響するということは配当にも影響し得る話ですからね。その点も現時点で投資を躊躇っている理由です。
ただ一方で、今後5G到来もあり、成長市場であることも間違いないと思います。買いタイミングさえ誤らなければ有望銘柄だとは思っているので、引き続きKDDIウオッチしていきたいと思います!
尚、通信大手3社を色々な角度から比較した記事もあるので興味あれば御覧ください!
先ほども紹介しましたが、今回チャート分析をするにあたり参考にした書籍は以下の「株チャートがおもしろいくらいわかる本」というやつです。
初心者にも分かり易く記載された本なのでチャート初心者の私にはすっと入ってくるところがあり、非常に読みやすかったのでお勧めですよ。このリンクから簡単に目次だけでも読めますので一度見てみても面白いかもしれませんよ!
ということで今回は以上です!当ブログでは個別の銘柄について言及することがありますが、投資を推奨しているものではありません。投資は自己判断でお願いします。
今回も最後までお読み頂き有難うございました!
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